平和学の人事
【清書】
平和学専任教員人事における瑕疵【かし】について
【3頁下段】
「
2.適正手続きと「平和学」採用審査手続きの問題点について
1) 採用人事に関する適正手続き
法学部の専任・非常勤教員の採用人事については、教授教授会において、
その科目について専任教員または非常勤講師の採用が必要であるかについて
審議し、その結果その必要性が承認された場合、教務課が稟議書(りんぎ
しょ)を作成し、当該教授教授会議事録を添付して経営会議に提出し、経営
会議の判断を求める。
経営会議が承認した場合、公募の手続きに入る。
その後、教授教授会で採用審査のための委員会(審査委員会)を立ち上げ、
審査委員会は審査の結果を教授教授会に報告する。
教授教授会は、その報告に基づき審議し、採用候補者を決定する。
これが適正な手続きである。この手続きを踏まえていない手続きは、瑕疵が
あり、無効であるとみなされる。」
【解説】
補足しながら、解説しよう。
「平和学」専任教員採用の不正な人事が行われた2007年以前には、現在
とは異なり、法学部の人事手続きは、教授だけで構成される「教授教授会」に
おいて、教授たちが議論しながら、どの科目で新たに専任教員や非常勤講師が
必要か、また定年退職ないしは辞職した専任教員や非常勤講師の担当して
いた科目の補充が必要か否か等を決めていた。
すなわち、人事の具体的建議も審議も、教授教授会が行っていた。
今日では、様子が少し違う。すなわち、学問分野を同じくする数名の専任
教員(教授、准教授、専任講師)によって組織される「部会」が、人事に関し
ての具体的な建議・提案を行う。すなわち、どの科目の専任教員が必要か等を、
「教授教授会」に提案するのである。「部会」には、例えば2011年には、
「民事法部会」「公法部会」「基礎法部会」等があった。
さて、2007年頃の「適正手続き」とは、この告発文によると、「教授
教授会」の討議の結果、複数の専任の採用を学校法人中央学院に要求する場合、
必ず順位をつけていた。第一順位「〇〇法」、第二順位「△△法」、第三順位
「××法」といった具合にである。
この要求は、理事長や学長等の数名で構成される「経営会議」に提出される
が、その際必ず、事務方の作成する「稟議書」(または起案書)と当該の
「教授教授会」の議事録が添付される。
「経営会議」の承認した科目にかぎり、公募手続きが開始されることになる。
「教授教授会」は、公募に応募して来る者の審査を行うために、公募科目ごと
に教授3名(准教授以下の専任教員は加われない)で構成される「審査委員会」
を立ち上げる。
この「審査委員会」は、応募者の中から候補者を選び、この候補者を「教授
教授会」の審査にかけ、「教授教授会」が3分の2以上の多数で承認すると、
この者が「採用候補者」となり、「内定通知」が郵送される。
この人事を学校法人中央学院理事会が承認すると、通常4月1日付で採用辞令
が発令される。
以下は、この人事手続きが無視されたことを明らかにする文である。
【清書】
「
2) 「平和学」採用手続きの瑕疵について
① 平成19年【2007年】6月6日(水)の教授教授会で、
「平成20年【2008年】度の専任教員の採用については、5月教授会で
部会、コース委員会毎に要望を出すようお願いしたところ、下記のとおり
要望があったことが報告された・・・」。
専任教員の採用人事について、本来、法学部教授教授会で長期の採用人事
計画について審議し、人事計画を策定すべきところであるが、土橋法学部長に
なって以降そのような審議は一度も行われていない。
従来一度も行われていなかった部会、コースに採用の要望を出させると
いう手続き方法を、百歩譲って認めたとしても、当然適正手続きに則り教授
教授会で当該要望を精査し、検討し、そして優先順序を付けて経営会議に採用
について起案すべきであった。
経営会議に採用の要望を提出する前には、「教授教授会で審議し、採用の
必要性が承認された」という文言の入った議事録と教務課の起案書を添付する
ことが義務付けられていた(いる)。この手続きは、採用手続きで最も重要な
手続きで、この手続きを経ていない手続きは適正手続きとは言えず、無効で
ある。」
上述の通り、部会・コースから出された要望は、議事録に明記されている
通り、当然に、教授教授会で、「選考については、優先順位を決め」検討しな
ければならない。ところが、教授教授会ではそのような検討は行われず、
すなわち最重要な手続きが無視され、直接6月21日に学長へ部会・コースの
要望書が提出された。
6月6日に報告された部会・コースの希望人数と6月21日に学長に提出
されたものを照合すると、すでに「現代社会と法コース 2名」と「公法部会
1名」の要望書類は割愛されている。
すでに、この段階で、教授教授会で「選考について」審議することなく、
学部長が独断で「優先順位を決めた」ことを示している。これは教授教授会の
権限を無視した学部長の職権の乱用であり、越権行為である。」
【解説】
土橋の問題となる行為は、以下の通りである。
(1)土橋は、これまでの慣例を破り、「部会」と「コース」に人事要求をさせた。
すると9名の採用の要求が上がってきた。内訳は、以下のとおり
民事法部会 3名
基礎法部会 2名
行政コース 1名
公法部会 1名
現代社会と法コース 2名
(2)しかし土橋は、これを「教授教授会」の審議にかけず、勝手に下の2つ、
すなわち「公法部会 1名」「現代社会と法コース 2名」の要求をふるい
落とした。
➡これは、「教授教授会の権限を無視した職権乱用」だ!
(3)こうして土橋は、「民事法部会」が要求する2科目(3科目要求していたが、
2科目に勝手に絞った)と「基礎法部会」が要求する2科目の専任ポストを、
「経営会議」に要求した。
➡土橋が「経営会議」にどの科目の専任ポストを要求したのかは、教授
教授会には全く知らされなかった。
(4)土橋はその際、「部会」や「コース」が全く要求していない「平和学」を忍び
込ませ、都合5ポスト要求した。(後に土橋は、「平和学」は「行政部会」が
要求したのだと抗弁したようであるが、同部会の I 教授は、「部会は開かれ
なかった」と証言しているとのことだ)
(5)土橋は、この「平和学」の専任ポスト要求書を、部外者である非常勤講師の
川久保某に書かせた。
➡これは重大な意味を持つ。「平和学」で専任教員を雇うことが決定される
と公募が行われ、多数の者が応募する。川久保某が採用されると決まって
もいないのに、彼に要求書を書かせたことは、はじめから彼を採用する
つもりであったことを示している。
●「経営会議」は、要求された5ポストのうち、2ポストのみを認めた。
そのうちの一つが、なんと「平和学」であった。
「告発文」は「理事長(他)と法学部長との間に、具体的にどのようなやり
とりがあったか知る由もありませんが」と述べているが、我々組合員は知って
いる。
なぜなら土橋は、このやり取りを自慢げに我々に語っていたからである。
すなわち、戦中世代である児玉理事長に、土橋は第二次大戦の悲惨さを訴え、
「今こそ平和が必要だ、平和学が必要だ」などと強調すると、理事長は同調
したとのことだ。
何かの酒の席であったと聞いている。
なぜ川久保を採用しようと、土橋がなりふり構わず権力を乱用したのかは、
同郷であり、中大の同窓であるからという理由だけでは説明できない。
そこにはもっと深い理由と計算がある。それは、おいおい指摘する。
<続く>
【清書】
平和学専任教員人事における瑕疵【かし】について
【3頁下段】
「
2.適正手続きと「平和学」採用審査手続きの問題点について
1) 採用人事に関する適正手続き
法学部の専任・非常勤教員の採用人事については、教授教授会において、
その科目について専任教員または非常勤講師の採用が必要であるかについて
審議し、その結果その必要性が承認された場合、教務課が稟議書(りんぎ
しょ)を作成し、当該教授教授会議事録を添付して経営会議に提出し、経営
会議の判断を求める。
経営会議が承認した場合、公募の手続きに入る。
その後、教授教授会で採用審査のための委員会(審査委員会)を立ち上げ、
審査委員会は審査の結果を教授教授会に報告する。
教授教授会は、その報告に基づき審議し、採用候補者を決定する。
これが適正な手続きである。この手続きを踏まえていない手続きは、瑕疵が
あり、無効であるとみなされる。」
【解説】
補足しながら、解説しよう。
「平和学」専任教員採用の不正な人事が行われた2007年以前には、現在
とは異なり、法学部の人事手続きは、教授だけで構成される「教授教授会」に
おいて、教授たちが議論しながら、どの科目で新たに専任教員や非常勤講師が
必要か、また定年退職ないしは辞職した専任教員や非常勤講師の担当して
いた科目の補充が必要か否か等を決めていた。
すなわち、人事の具体的建議も審議も、教授教授会が行っていた。
今日では、様子が少し違う。すなわち、学問分野を同じくする数名の専任
教員(教授、准教授、専任講師)によって組織される「部会」が、人事に関し
ての具体的な建議・提案を行う。すなわち、どの科目の専任教員が必要か等を、
「教授教授会」に提案するのである。「部会」には、例えば2011年には、
「民事法部会」「公法部会」「基礎法部会」等があった。
さて、2007年頃の「適正手続き」とは、この告発文によると、「教授
教授会」の討議の結果、複数の専任の採用を学校法人中央学院に要求する場合、
必ず順位をつけていた。第一順位「〇〇法」、第二順位「△△法」、第三順位
「××法」といった具合にである。
この要求は、理事長や学長等の数名で構成される「経営会議」に提出される
が、その際必ず、事務方の作成する「稟議書」(または起案書)と当該の
「教授教授会」の議事録が添付される。
「経営会議」の承認した科目にかぎり、公募手続きが開始されることになる。
「教授教授会」は、公募に応募して来る者の審査を行うために、公募科目ごと
に教授3名(准教授以下の専任教員は加われない)で構成される「審査委員会」
を立ち上げる。
この「審査委員会」は、応募者の中から候補者を選び、この候補者を「教授
教授会」の審査にかけ、「教授教授会」が3分の2以上の多数で承認すると、
この者が「採用候補者」となり、「内定通知」が郵送される。
この人事を学校法人中央学院理事会が承認すると、通常4月1日付で採用辞令
が発令される。
以下は、この人事手続きが無視されたことを明らかにする文である。
【清書】
「
2) 「平和学」採用手続きの瑕疵について
① 平成19年【2007年】6月6日(水)の教授教授会で、
「平成20年【2008年】度の専任教員の採用については、5月教授会で
部会、コース委員会毎に要望を出すようお願いしたところ、下記のとおり
要望があったことが報告された・・・」。
専任教員の採用人事について、本来、法学部教授教授会で長期の採用人事
計画について審議し、人事計画を策定すべきところであるが、土橋法学部長に
なって以降そのような審議は一度も行われていない。
従来一度も行われていなかった部会、コースに採用の要望を出させると
いう手続き方法を、百歩譲って認めたとしても、当然適正手続きに則り教授
教授会で当該要望を精査し、検討し、そして優先順序を付けて経営会議に採用
について起案すべきであった。
経営会議に採用の要望を提出する前には、「教授教授会で審議し、採用の
必要性が承認された」という文言の入った議事録と教務課の起案書を添付する
ことが義務付けられていた(いる)。この手続きは、採用手続きで最も重要な
手続きで、この手続きを経ていない手続きは適正手続きとは言えず、無効で
ある。」
上述の通り、部会・コースから出された要望は、議事録に明記されている
通り、当然に、教授教授会で、「選考については、優先順位を決め」検討しな
ければならない。ところが、教授教授会ではそのような検討は行われず、
すなわち最重要な手続きが無視され、直接6月21日に学長へ部会・コースの
要望書が提出された。
6月6日に報告された部会・コースの希望人数と6月21日に学長に提出
されたものを照合すると、すでに「現代社会と法コース 2名」と「公法部会
1名」の要望書類は割愛されている。
すでに、この段階で、教授教授会で「選考について」審議することなく、
学部長が独断で「優先順位を決めた」ことを示している。これは教授教授会の
権限を無視した学部長の職権の乱用であり、越権行為である。」
【解説】
土橋の問題となる行為は、以下の通りである。
(1)土橋は、これまでの慣例を破り、「部会」と「コース」に人事要求をさせた。
すると9名の採用の要求が上がってきた。内訳は、以下のとおり
民事法部会 3名
基礎法部会 2名
行政コース 1名
公法部会 1名
現代社会と法コース 2名
(2)しかし土橋は、これを「教授教授会」の審議にかけず、勝手に下の2つ、
すなわち「公法部会 1名」「現代社会と法コース 2名」の要求をふるい
落とした。
➡これは、「教授教授会の権限を無視した職権乱用」だ!
(3)こうして土橋は、「民事法部会」が要求する2科目(3科目要求していたが、
2科目に勝手に絞った)と「基礎法部会」が要求する2科目の専任ポストを、
「経営会議」に要求した。
➡土橋が「経営会議」にどの科目の専任ポストを要求したのかは、教授
教授会には全く知らされなかった。
(4)土橋はその際、「部会」や「コース」が全く要求していない「平和学」を忍び
込ませ、都合5ポスト要求した。(後に土橋は、「平和学」は「行政部会」が
要求したのだと抗弁したようであるが、同部会の I 教授は、「部会は開かれ
なかった」と証言しているとのことだ)
(5)土橋は、この「平和学」の専任ポスト要求書を、部外者である非常勤講師の
川久保某に書かせた。
➡これは重大な意味を持つ。「平和学」で専任教員を雇うことが決定される
と公募が行われ、多数の者が応募する。川久保某が採用されると決まって
もいないのに、彼に要求書を書かせたことは、はじめから彼を採用する
つもりであったことを示している。
●「経営会議」は、要求された5ポストのうち、2ポストのみを認めた。
そのうちの一つが、なんと「平和学」であった。
「告発文」は「理事長(他)と法学部長との間に、具体的にどのようなやり
とりがあったか知る由もありませんが」と述べているが、我々組合員は知って
いる。
なぜなら土橋は、このやり取りを自慢げに我々に語っていたからである。
すなわち、戦中世代である児玉理事長に、土橋は第二次大戦の悲惨さを訴え、
「今こそ平和が必要だ、平和学が必要だ」などと強調すると、理事長は同調
したとのことだ。
何かの酒の席であったと聞いている。
なぜ川久保を採用しようと、土橋がなりふり構わず権力を乱用したのかは、
同郷であり、中大の同窓であるからという理由だけでは説明できない。
そこにはもっと深い理由と計算がある。それは、おいおい指摘する。
<続く>