カロカンノート

へぼチェス日記

体重計使いダイエット 朝晩測定で意識高める

2011年02月09日 | 日誌

産経新聞 2月1日(火)7時59分配信

 朝と晩に体重を量って記録することが減量に結びつき、注目を集めている。日々の体重の増減を知ることで、生活を見直すきっかけとなる。自治体でも、生活習慣病予防などの一環として取り入れるところが増えている。(岸本佳子)

 ◆自治体導入

 兵庫県加東(かとう)市では平成19年から生活習慣病予防と健康増進を目的に、市民運動「加東さんさんチャレンジ」を始めた。

 目標はズバリ「3カ月で3キロやせる」。といっても参加者に求められるのは、毎日、朝食前と夕食後に体重を量り、グラフをつけることだけ。3カ月間続けるうちに、「自分は何を食べたときに太るのか」といった傾向が見え、生活習慣を振り返り、「気付く」ことによって減量につながるという仕組みだ。

 年齢を問わず、だれでも手軽に始められるとあって、市民の反応は上々。年々参加者が増え、3年間で延べ約1200人が参加、今年度も670人がチャレンジ中だ。

 同市市民安全部健康課の二木佳子さんは「市民の皆さんからは、プラス面の効果を挙げる声がとても多い。健康意識が高まってきていると感じています」と話す。

 ◆置き場所工夫

 加東市の取り組みを支援している国立病院機構京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室の坂根直樹室長によると、体重測定による減量法は、肥満や糖尿病などの治療の一環として、医療現場では広く実践されている。月に1回よりも週に1回、さらには1日1回と、体重測定の頻度が多いほど、BMI(体格指数)が低くなる、という研究結果もあるという。

 体重測定は1日1回よりも2回の方がダイエットには効果的であることも判明している。BMI24以上の成人男女56人に12週間、自宅で体重を測定してもらったところ、男女とも1回測定のグループよりも2回測定のグループの方が大きな減量効果が得られた。また、2回測定グループの中でも3%以上の減量に成功した人は、「夕食後は食べない」「お菓子・間食を制限」「腹八分目にする」ことを意識していた。

 ただ、意外と体重計に乗るまでに時間がかかる人は多いという。「自宅に体重計がない」「乗るのが怖い」などの理由でつい先延ばしにするようだ。

 こうした人には、量りやすい場所に体重計を置いておくのがお勧めだ。洗面所や風呂場とは限らず、冷蔵庫の前に置いている人もいるという。坂根室長は「体重を量って記録する習慣を生活の中に取り入れることは、自分の生活を見直すことにつながる。1日2回を勧めているが、まずは1回だけでもいいので、ぜひ実践してほしい」と話している。

 ■人気は「体組成計」

 体重計の種類が豊富になっている。ヨドバシカメラマルチメディア梅田(大阪市北区)によると、体重や体脂肪以外に基礎代謝量や骨量なども測れる「体組成計」が人気という。朝晩の体重変化を記録し分析したり、パソコンや携帯電話と連動できたりするなど高機能タイプも増えている。購入層はスポーツジム通いの若い女性から高齢者までさまざまで、同店は「しっかりと自己管理したいという方が増えています」と話している。

【用語解説】BMI

 体格指数。体重(キロ)÷身長(メートル)÷身長(メートル)で算出。日本肥満学会では、18.5未満を「やせ」、18.5以上~25.0未満を「ふつう」、25.0以上を「肥満」とし、数値によって肥満I度~IV度に分けられる。日本人は22前後が最も病気にかかりにくいとされる