最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

Vemanas, UFO in Ancient India

2013-08-05 22:34:29 | 日記
394 Vomana(ヴィマーナ)古代インドに現れたUFO

A letter from Mr. Steven Segers, Belgium
ベルギー、S.セジャーズ氏からの手紙

Hiroshi Hayashi++++++++++++はやし浩司

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http://youtu.be/RpSTyanS__g

Hiroshi Hayashi++++++++++++はやし浩司

INDIA & UFO(インドとUFO)

The ancient Indian Vedic texts (Sanskrit)
& tell a story of gods with chariots who made
a war & destroyed the old world.
古代インドのVedic texts(サンスクリット)
によれば、戦車に乗った神々が、戦争を引き
起こし、世界を滅ぼしたとある。
The Mahabharata is considered as one of
the most inspiring philosophical writings in
the history of Humanity.
マハバラータは、人間の歴史の中で、もっとも、
意味のある哲学書と考えられている。
The Baghavad Gita or The Ramayana is just
one of the stories of the Maha-bharata.
バガバード・ギタ、あるいはラーマヤーナは、
マハバラータの物語のひとつであり、「月族」
として翻訳されている。
Bharata is also translated as 'The lunar race
' 'The late comers' or in general meaning 'the
indians'.
月族というのは、「あとになってやって来た種族、
つまりインディアン」として翻訳されている。
In the Rig Veda (another part of the texts) the
space-ships are described as 'Vimanas'.
http://www.sacred-texts.com/hin/
リグ・ヴェダ(その文献のもうひとつの一部)の
中では、宇宙船は、「ヴィマナス」と記述されて
いる。
The Sumerian (Irak) tablets (6000years old)
tell the strangest story of a race (Annunaki)
that came from out of space to Earth, to mine
the planet, by a lower group of people of this
alien race. (I personally think Gold & Diamonds).
シュメール人(イラク)の石板には、(6000年
前のものだが)、アヌンナキという奇妙な種族の物
語が書かれている。
アヌンナキは、エイリアンの中でも、地位の低い
種族とともに、この惑星(地球)に、外惑星から
やってきたとされる。
(私は個人的には、金とダイアモンドだと思って
いる。)
These so called 'Igigi' started a revolt because
they had to work too hard & so they stopped mining.
(この低い地位の種族は)、「イギギ」と呼ばれ、過酷
な労働のため反乱を起こし、採鉱をやめてしまった。
Enlil, the second son of King Anu, who was a
military general, decide to kill all the Igigi.
アヌ王の二番目の息子のエンリルのは、軍の将軍だ
ったのだが、すべてのイギギを殺すことを決定した。
Enki, first son of King Anu created a slave-race
instead, by genetically manipulating the most
convenient primate of our planet with their DNA.
アヌ王の長男のエンキは、その代わり、奴隷種族を
作った。
彼らのDNAを操作し、地球でもっとも原始的で便利
な種族を作った。
The Igigi served now as 'Watchers' for their Gods-
Leaders.
イギギは、そのとき、神と呼ばれるリーダーのための
監視役の仕事をしていた。
Later on in the Sumerian stories, there's also
tale about a nuclear war between the Gods,
which creates natural disaster & half of the
culture has vanished in the Sea.
のちに、シュメールの物語の中には、神々どうし
の核戦争についての物語がある。
そしてそれは自然災害をもたらし、半分の文明が、
海の中へと消えた。
Maybe that's what happened to ancient places
like the ruins of Yonaguni?
たぶん、そういったことが、与那国島のような
古代遺跡を残すことにつながったのではないか。
Look at some Temples in Asia like Angkor Wat.
たとえば、アンコール・ワットのようないくつか
の遺跡を見てみたらよい。
Almost stone copies of Spaceships.
それらはほとんど、宇宙船をコピーした石の建造
物ということになる。
They are all aligned to some kind of star-
constellation.
それらは、何らかの形で、星座とも関係している。
Hiroshi-san,
浩司さん
I just discovered you a few days ago & it's a
true honour to meet you.
You have truly found amazing alignments.
ほんの数日前に、あなたのことを知りました。
あなたにお会いできることを、光栄に思います。
あなたは真に驚くべき発見をしています。
It's time for the people to know.
今や人々が、それに気づくべきときにきています。
I hope we can meet one day & speak about our
experiences.
Thank you for sharing this!
いつかお会いし、経験を語り合いたいです。
こうして交際できることに、感謝します。
Steven Segers
S. セジャーズ
Aug. 4th, 2013


【Hiroshi Hayashi******Aug 2013******はやし浩司・林浩

Ukai, Gifu, Japan

2013-08-05 11:13:39 | 日記
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子育て最前線の育児論byはやし浩司   2012年 8月 7日
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【1】(鵜飼)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

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【鵜飼見物記(はやし浩司 2013-08-04)】

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

「鵜飼を見たい」とワイフが言った。
「行こうか」と私が言った。
J社で、空き旅館を探すと、ひとつあった。
屋形船にも乗船できるという。
つまり屋形船・乗船券付。

私は岐阜の人間だから、子どものころは、毎晩のように見た。
鵜飼など、珍しくも何ともなかった。
日常的な光景だった。

が、出かける前に、こんな会話をした。
「そう言えば、ぼくも大学2年生のとき以来かな?」と。
計算すると、45年ぶり。
ギョッ!
45年ぶり!

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

○浜松から豊橋へ

 私の旅行記は、いつもこうして始まる。
ワンパターン。
が、それ以外に書きようがない。
だから書く。

 午後2時43分発の、ローカル線に乗る。
豊橋まで。
豊橋から、名鉄。
そのまま岐阜へ。
40分+1時間30分。
計2時間10分。

 ふと、母が生きていたころを思い出す。
…………。
いろいろな思い出が、脳裏をかけめぐる。
薄暗い穴ぐらの中の映画館。
ぼんやりとしたコマ送りの映像。
それがとりとめなくつづく。
パラパラ、パラパラ……と。

岐阜の実家へ行くときは、いつもこの方法を使った。
JRで、豊橋まで。
豊橋からは、名鉄電車で、岐阜まで。

……その母が死んで、もう5年。
5年が過ぎた。

○ベルギー

 ベルギーの読者から、長いメールが届いた。
「ぜひ、会いたい」と、それにはあった。
UFOの研究家らしい。
何冊か、本も書いている。
ワイフに相談すると、「いいわねエ」と。

私「ぼくらのほうから、ベルギーへ行こうか」
ワ「……いつ?」
私「すぐ連絡を取りあうよ」
ワ「うん……」
私「パスポートはあるから……。あとはチケットだけ」と。

 その私も、もうすぐ65歳。
あとがない。
即、実行。
実行、あるのみ。

○UFO

 その作家は、3度も、UFOを目撃している。
詳しい内容は、あとで翻訳する。
かなりの長文。
翻訳するにも、一晩は、かかるだろう。

 ……UFOの話をすると、信じない人は、みな、作り話と思うらしい。
しかしウソを言うのも、疲れる。
自分を偽るのも、苦しい。
面白半分で生きている人は、作り話もできるだろう。
が、そうであるかどうかは、文面を読めば、わかる。

 その作家は、明らかに3度、UFOを目撃している。

○シルバー・シート

 電車に乗ったとき、同時に、女子高校生が乗り込んできた。
いっしょに、シルバー・シートに座った。
電車は、それほど、混んではいなかった。
ポツポツと席は、空いていた。

 が、2、3駅目のところで、老人が乗り込んできた。
70歳くらいの男性だった。
その男性は、そこに立ったままだった。
空いている席に座るというような様子でもなかった。
気にはなったが、私は、そのままワイフと、あれこれ雑談を繰り返した。

 で、弁天島を過ぎたところで、私は、その女子高校生に、こう話しかけた。
懸命に、受験参考書に目を通していた。

「あのね、こう言うからといって、気分を悪くしないでよ。
けっして、あなたを責めているわけではないんだよ。
ただね、あなたもいつか、母親になり、50年後には、ぼくたちと同じになるよね」と。

 女子高校生は、ポカンした表情で私の話に耳を傾けていた。
私は、精一杯の笑顔をつくりながら、話しつづけた。

「あのね、この席は、シルバー・シートといって、老人が優先して座る席なんだよ。
わかるよね。
でもね、誤解しないでよ。
あなたに席をあけろと言っているんじゃないんだよ。
あちこちに席は、まだ空いているから……ね。

 でもね、いつか、あなたも結婚して、母親になるでしょ。
でね、これはとても大切なことなんだけれども、もしね、あなたがあなたの子どもに、いい子になってほしかったら、次からは、この席に座ってはだめだよ。
わかるかな。
小さな積み重ねが、あなたやあなたの子どもの人格を作るんだよ」と。

 私は、ゆっくりと、ていねいに話した。
女性高校生も、それを理解したらしい。
不愉快そうな顔もせず、私の話を静かに聞いてくれた。

「それに余計なことかもしれないけど、50年なんて、あっという間だよ。
あなたがぼくたちの年齢になったら、今のぼくの言葉を思い出してね」と。

 その女子高校生は、豊橋の2つ手前の駅で、降りた。
降りるとき、「受験勉強、がんばってね」と声をかけると、「ハイ」と。
明るい声で答えた。
うれしかった。
私の心が、そのままその女子高校生に伝わった。

○豊橋駅

 豊橋駅でのこと。
特急の発車まで、25分もあった。
プラットフォームの椅子をさがしたが、あいにく、すでにふさがっていた。
で、エスカレーター乗り、2階の駅構内へ。
そこでのこと。
ワイフの座る席をさがした。
が、どこにもない。
まったく、ない。

「恐ろしい駅だな」と私。

 JR豊橋駅のみなさんへ、お願い。
老人用という言い方はしたくないが、しかし私はともかくも、老人には25分はつらい。
しきり用の壁があちこちにある。
その壁に沿って、椅子を置いてほしい。
ざっと見たところ、豊橋駅では、椅子の数が、ほかの駅より、少ない。
……というか、ゼロ。

「老人には、恐ろしい駅だな」と、また思った。
私とワイフは、エウカレーターの壁に寄りかかって、時間をつぶした。

○売店で

 売店で、アイスを2個かった。
そのときのこと、私は10円を下へ落とした。
拾うとしてそこを見ると、100円玉が落ちていた。
私はそれも拾い、100円を店員に渡した。

「落ちていましたよ」
「あらそうですか」と。

 そのときのこと、私はこう言った。
「おやおや、5000円札も落ちていますよ」と。
店員は、ギョッとした表情をし、体を前に乗り出してきた。
が、すかさず、私は、こう言った。

「ごめんなさい。ウソです」と。

 店員は、笑った。
私も笑った。
名鉄の駅構内で起きた、ささやかなできごと。
それをワイフに話すと、ワイフも笑った。

○車掌

 電車の中で、通りかかった車掌にこう言った。
豊橋駅での椅子について、話した。
「あのね、もっと、椅子を置いたほうがいいですよ。
何かの場所で提案できるようなところがあれば、そう提案してくれませんか」と。

 車掌も、ていねいに応対してくれた。
「しかし構内は、JRさんの管轄なんです。
名鉄は使用料を払い、JRさんに、駅の一部を使わせてもらっているだけなんです」と。

 で、こうも言った。
「たしかにJRさんのほうは、椅子が少ないですね」と。

 JRめ!
使うべきところで、予算をケチっている!

○特別会計

 ケチといえば、この話。
震災復興費の大部分が、何と、特別会計に計上されているという。
つまり、みなが提出した、震災復興のための寄付金が、特別会計に計上されているという。
その額、1兆円以上!
そしてそのほとんどが、役人の退職金や年金に使われているという(「日刊ゲンダイ」紙)!

 ひさびさに、怒りがこみあげてきた。
どうして日本人は、こんな残酷なことができるのか。
一瞬にして、家族や家を失った人。
仕事を失った人。
そういう人たちの苦しみや悲しみが、ほんの少しでも理解できたら、こんな残酷なことはできない。
そんな残酷なことをしながら、みじんも恥じない。
この厚顔無恥。
いつから日本人は、こんな情けない日本人に、なりさがったのか。

(特別会計とは、国または地方公共団体の官庁会計において、一般会計とは別に設けられ、独立した経理管理が行なわれる会計のことをいう。ウィキペディア百科事典)
  
○万差万別

 生まれ方は、みな、同じ。
死に方は、まさに万差万別。
(千差千別ではなく、万差万別。)
それぞれ、みな、ちがう。
死に際の様子だけではない。
心の問題をかかえている人も多い。
問題をかかえていない人は、問題を抱えている人が理解できない。
その(できない)部分が、こわい。

 ある老人は、毎晩、看護師の詰所の隅に座って、眠っていたという。
市内でも有数の、大病院である。
が、看護師さんたちは、たいへん親切な方だったらしい。
(あるいはそういう老人も、多いのかもしれない。)
毎晩、……その老人が息を引き取るまで、そういうふうにして、そこで眠らせてやったという。

 そういう老人の話を聞くと、心無い人は、こう言う。
「そんなのは、老人のわがまま」と。

 しかし本当にそうか。
そう言い切ってよいか。
ひとつだけ言えることは、「老人にだって、死の恐怖はある」ということ。
若いころ、恩師の松下哲子先生(浜松市内A幼稚園園長、当時)に、こう聞いたことがある。
先生は、当時、80歳を超えていた。
その先生が、こう言った。
「はやしさん、人というのはね、いくつになっても、死ぬのが恐いものだよ」と。

 今もその言葉が、私の脳に、しっかりと残っている。
つまり私が言いたいのは、こういうこと。

 外面的な死に方ではなく、内面的な死に方は、万差万別。
それぞれが、それぞれの心構えをもって、死を迎える。
できれば、安らいだ気分で、穏やかに死にたい。
が、それとてかなわぬ夢なのか。

 あなたもいつかどこかの老人ホームで、老人をみかけたら、こういう目で見てほしい。
「その姿は、30年後、40年後には、かならずやってくる、あなた自身の姿」と。

 未来が暗いというのではない。
その逆。
つまりそこを原点として考えれば、「今」が、さん然と光り輝き始める。
一瞬一秒を、無駄にできなくなる。
自分の人生を、何倍も、濃密に生きることができるようになる。

 「老人なんて、私には関係ない」と、もし今、あなたが思っているなら、あなたはすでに人生の大半を、浪費していることになる。

○岐阜

 特急といいながら、各駅停車のような電車。
たった今、「笠松(かさまつ)」に停まった。
つぎは岐阜。
時刻は、午後5時5分。
鵜飼日和(びより)。
鵜飼というのは、月のない、曇り空のほうが、よい。
これは岐阜県人の常識。
今夜は、ほとんど新月。
空は、薄曇り。
ラッキー!

○長良川観光ホテル・石金

 石金……「いしきん」と読む。
こじんまりとした旅館だが、すべてA。
料理よし、部屋よし、風呂よし。
J社の評価では、4.0だが、私は、4.5(満点は、5.0)をつける。
ただ私のほうの誤解で、屋形船には乗られなかった。
コースに、(チェック)を入れるのを忘れた。

 夕食後、あわてて、外に出た。
川沿いの道を歩いた。
が、途中で、小雨。
ビデオカメラを回し、写真を撮った。

○新岐阜駅で

 新岐阜駅で、こんなすばらしい光景を見かけた。
駅で、トイレに入ろうとしたときのこと。
1人の若い男性が、別の男性に手を引かれて、トイレへ入ってきた。
見ると、30歳くらいの男性だった。
「若い人だな」と思った。
盲目の人だった。

 私はそのままトイレを出た。
出たところで、ワイフにこう言った。
「ほら……」と。
「あんな若い人が……」と言いかけたところで、横をみると、同じように盲目の人たちが、10人ほど、いた。
みな、若い人たちだった。
年齢的には、30~40歳前後。
驚いたことに、みな、表情が明るかった。
ワイワイと、はしゃいでいた。
それが子どもの遠足のように見えた。

 杖をもった人が、4~5人。
少し目が見える人が2人。
残りの人たちは、その目の見える人の肩につかまって歩いていた。
楽しそうだった。

 その後ろ姿を見ていたら、私まで、楽しくなってきた。
タクシー乗り場では、私たちの前の車に乗った。
私とワイフはそのうしろで、待った。
同時に、横を見ると、2人の老人(75歳くらい)が歩いていた。
どこかへいっしょに、行ってきたらしい。
やはり楽しそうに、大声で話していた。

 人は人。
私は私。
大切なのは、生き方。
それぞれの生き方。
ないものを嘆いたり、失ったものを悔やんでもしかたない。
今あるものを大切に、前向きに生きる。
それが重要。

 盲目の人たちの、あの華やいだ声。
それが何よりの証拠。

○故郷

 仲居さんは、岐阜市内から通っていた。
岐阜弁。
ガラス窓を開けると、川藻のにおい。
とたん、子どものころを思い出す。
同時に、目頭が熱くなる。

 私は子どものころから、この長良川で、泳いで育った。
川のにおいが、体の芯まで、浸み込んでいる。
が、ひとつだけ理解できないことがあった。

 子どものころ……といっても、高校生くらいまでのことだが、私には、長良川大橋が巨大な橋に見えた。
そこを通るたびに、「大きな橋だな」と思った。
が、今日、この石金(いしきん)に来てみてびっくり。
石金は、その長良川大橋のすぐ横にある。
その橋が、ごくふつうの、小さな橋に見えた。
「どうしてだろう?」と何度も考えたが、理由がわからない。
仲居さんに、「昔のままですよね」と、つまらない質問をしてしまった。
が、何を誤解したのか、仲居さんは、こう言った。

「昔は、橋の中央で、川の底が見えるようになっていましたよ」と。
「そうだったですね」と言って、私は笑った。

 総じて言えば、浜松人は、サバサバしていて、あっさりしている。
他人に不親切。
総じて言えば、岐阜人は、ネチネチしていて、やさしい。
他人に新設。
街道筋の町として生まれ育った、浜松。
地域で独特の文化を作り上げた、岐阜。
それがこうした気質のちがいとなって、表れている。

○午後9時55分

 今、時計を見たら、午後9時55分になっていた。
そろそろ就寝タイム。
ワイフは、ふとんの中に足を入れ、テレビを見ている。
窓の外は、シーンと静まり返っている。
動きもない。
川面に、対岸のライトが、映っている。
それがさわさわと揺らいでいる。
もしそれがなかったら、そこが川であることさえ、わからないだろう。
漆黒の世界。

○8月5日

 朝ぶろを浴びた。
今は、朝食の時刻を待っている。
7時から。
こうした旅行では、朝のラッシュアワーを避けなければならない。
時計を見ながら、行動する。

 7時前にチェックアウトをすまし、軽く朝食を食べる。
そのままタクシーに。

 ……見ると、ワイフも、帰り支度(じたく)をすませていた。
このつづきは、電車の中で。

 ……そうそう昨夜は、鵜飼を、川の土手に座って見物した。
が、途中で雨。
あわてて旅館に戻った。

『悲しくて、あわてて帰る、鵜飼かな』(はやし浩司)。

○名鉄電車

 あわただしい旅だった。
旅というより、……やはり旅。
帰りにタクシーに乗ったとき、こう思った。
「やはり、岐阜はいいなあ」と。

 若いときは、それがわからない。
「故郷(ふるさと)」という意味さえ、わからない。
私も浜松に住むようになり、41年になる。
が、その41年間の記憶より、それ以前の記憶の方が、深い。
その(深さ)こそが、故郷ということになる。……のでは?

 あのサケは、1万キロ近い回遊を経たのち、再び同じ川に戻るという。
どこにそういう能力が備わっているのか。
その謎は、いまだに不明らしい。

が、ひとつ言えることは。やはり(におい)ではないか。
たとえば長良川は、長良川のにおいがある。
天竜川のにおいとは、ちがう。
木曽川のにおいとも、ちがう。
浜松の北西部に、豊橋に向かって流れる川がある。
豊川という。
その豊川は、明らかに鉄臭い。

 サケは、その(におい)を嗅ぎ分けている?
鼻の穴が大きいのは、そのためではないか?

○オモチャ

 ゆらゆらと揺れる電車の中。
ワイフは、もう眠っている。
私も眠い。
……このまま眠ろうか。
それともキーボードを叩きつづけようか。

 そうそう、昨夜、こんなことがあった。
こうして書くのも、本当のところ、おぞましい。
が、こんなこと。

 雨足を避けながら、旅館へ小走りに走っていたときのこと。
1台のマイクロバスが、別の旅館の前に停まっていた。
そのマイクロバスに、浴衣姿の男たち10人ほどが、ちょうど乗り込むところだった。
バスの中には、見るからにそれとわかる若い女性が、2人、乗っていた。
挑発的な服装だった。

「お金、もってきたか?」
「ある、ある!」と。

 もう1人の女性にからみついている男もいた。
若い男たちではない。
50~60歳。
真正直に書く。

 私は、社会人になってこのかた、一度も、そういったところで遊んだ経験がない。
三井物産という会社にいたときは、三井物産が、接待場として裏で経営しているクラブが、いくつかあった。
そこへは、よく行った。
が、それはあくまでも、仕事。
そこで働く女性は、あくまでも社員。
その三井物産を去ってからは、一度もない。

 ……それはともかくも、私は、こう思った。
「ソドムとゴモラだな」と。
というか、同時に、そういうふうに、享楽的に遊べる人を、うらやましく感じた。
何も考えず。
何も、罪の意識を覚えず。
その日は、その日だけ。
むずかしい人生観もなく、哲学もない。
そこにいる若い女性は、ただのオモチャ。
赤ん坊のおしゃぶりと同じ。
そういうふうに割り切ってしまえば、何でもない。

 どうして私には、そういう考え方が、できないのだろう?

○キリスト

 昨夜、風呂につかっているとき、キリストのことを考えた。
最初は、「痛かっただろうな」と思った。
生きたまま、体に、クギを打たれた。

 いくら神の子でも、痛いものは、痛い。
で、もしだれかが私に、こう言ったとする。
「あなたの死後、あなたを超有名人にしてやる。そのかわり、皆の罪を背負い、ハリツケになれ」と。

 キリストのばあいは、「神」に会っている。
だから死の恐怖、克服することができた。
が、私は会っていない。
死後の保証は、何もない。
死は、恐怖そのもの。
いくら自分の死が、そのあと何億人の何億倍の人を救うことになると言われても、その保証はない。
わかりやすく言えば、「死んだあとのことは、私には、わからない」。

 では、釈迦はどうか。
徹底した真理の探究。
その伝道。
が、何のため?
どうして?
いくら釈迦によって救われた人がいたとしても、それでもって、自分の孤独感が癒されるわけではない。
利益もない。
「仏」「仏」とあがめられればあがめられるほど、そうだろう。

 もちろんキリストにせよ、釈迦にせよ、名声を求めて、命をかけたのではない。
そこらのちっぽけな人間の思考回路とは、住んでいる次元が、まったくちがう。
ムハンマドにしてもそうだ。
いっさいの偶像(=私)を否定している。
「私はただのメッセンジャーにすぎない」と。

 ……つまりそういう視点で考えてみると、キリストにせよ、釈迦にせよ、ムハンマドにせよ、ものすごいことをした人(神・仏)ということがわかる。
気が遠くなるほど、私たち人間とは、(私自身も含めてだが)、高い次元に自分を置いている。

 この先、どんな謎が私を待っているか、本当のところ、私にもわからない。
が、このところ、自分のしていることに、恐ろしさを感ずるようになった。
そこに「神」の存在を感ずるようになったためではないか。

はやし浩司 2103年08月05日



【Hiroshi Hayashi******Aug 2013******はやし浩司・林浩司】



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45年ぶり!

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

○浜松から豊橋へ

 私の旅行記は、いつもこうして始まる。
ワンパターン。
が、それ以外に書きようがない。
だから書く。

 午後2時43分発の、ローカル線に乗る。
豊橋まで。
豊橋から、名鉄。
そのまま岐阜へ。
40分+1時間30分。
計2時間10分。

 ふと、母が生きていたころを思い出す。
…………。
いろいろな思い出が、脳裏をかけめぐる。
薄暗い穴ぐらの中の映画館。
ぼんやりとしたコマ送りの映像。
それがとりとめなくつづく。
パラパラ、パラパラ……と。

岐阜の実家へ行くときは、いつもこの方法を使った。
JRで、豊橋まで。
豊橋からは、名鉄電車で、岐阜まで。

……その母が死んで、もう5年。
5年が過ぎた。

○ベルギー

 ベルギーの読者から、長いメールが届いた。
「ぜひ、会いたい」と、それにはあった。
UFOの研究家らしい。
何冊か、本も書いている。
ワイフに相談すると、「いいわねエ」と。

私「ぼくらのほうから、ベルギーへ行こうか」
ワ「……いつ?」
私「すぐ連絡を取りあうよ」
ワ「うん……」
私「パスポートはあるから……。あとはチケットだけ」と。

 その私も、もうすぐ65歳。
あとがない。
即、実行。
実行、あるのみ。

○UFO

 その作家は、3度も、UFOを目撃している。
詳しい内容は、あとで翻訳する。
かなりの長文。
翻訳するにも、一晩は、かかるだろう。

 ……UFOの話をすると、信じない人は、みな、作り話と思うらしい。
しかしウソを言うのも、疲れる。
自分を偽るのも、苦しい。
面白半分で生きている人は、作り話もできるだろう。
が、そうであるかどうかは、文面を読めば、わかる。

 その作家は、明らかに3度、UFOを目撃している。

○シルバー・シート

 電車に乗ったとき、同時に、女子高校生が乗り込んできた。
いっしょに、シルバー・シートに座った。
電車は、それほど、混んではいなかった。
ポツポツと席は、空いていた。

 が、2、3駅目のところで、老人が乗り込んできた。
70歳くらいの男性だった。
その男性は、そこに立ったままだった。
空いている席に座るというような様子でもなかった。
気にはなったが、私は、そのままワイフと、あれこれ雑談を繰り返した。

 で、弁天島を過ぎたところで、私は、その女子高校生に、こう話しかけた。
懸命に、受験参考書に目を通していた。

「あのね、こう言うからといって、気分を悪くしないでよ。
けっして、あなたを責めているわけではないんだよ。
ただね、あなたもいつか、母親になり、50年後には、ぼくたちと同じになるよね」と。

 女子高校生は、ポカンした表情で私の話に耳を傾けていた。
私は、精一杯の笑顔をつくりながら、話しつづけた。

「あのね、この席は、シルバー・シートといって、老人が優先して座る席なんだよ。
わかるよね。
でもね、誤解しないでよ。
あなたに席をあけろと言っているんじゃないんだよ。
あちこちに席は、まだ空いているから……ね。

 でもね、いつか、あなたも結婚して、母親になるでしょ。
でね、これはとても大切なことなんだけれども、もしね、あなたがあなたの子どもに、いい子になってほしかったら、次からは、この席に座ってはだめだよ。
わかるかな。
小さな積み重ねが、あなたやあなたの子どもの人格を作るんだよ」と。

 私は、ゆっくりと、ていねいに話した。
女性高校生も、それを理解したらしい。
不愉快そうな顔もせず、私の話を静かに聞いてくれた。

「それに余計なことかもしれないけど、50年なんて、あっという間だよ。
あなたがぼくたちの年齢になったら、今のぼくの言葉を思い出してね」と。

 その女子高校生は、豊橋の2つ手前の駅で、降りた。
降りるとき、「受験勉強、がんばってね」と声をかけると、「ハイ」と。
明るい声で答えた。
うれしかった。
私の心が、そのままその女子高校生に伝わった。

○豊橋駅

 豊橋駅でのこと。
特急の発車まで、25分もあった。
プラットフォームの椅子をさがしたが、あいにく、すでにふさがっていた。
で、エスカレーター乗り、2階の駅構内へ。
そこでのこと。
ワイフの座る席をさがした。
が、どこにもない。
まったく、ない。

「恐ろしい駅だな」と私。

 JR豊橋駅のみなさんへ、お願い。
老人用という言い方はしたくないが、しかし私はともかくも、老人には25分はつらい。
しきり用の壁があちこちにある。
その壁に沿って、椅子を置いてほしい。
ざっと見たところ、豊橋駅では、椅子の数が、ほかの駅より、少ない。
……というか、ゼロ。

「老人には、恐ろしい駅だな」と、また思った。
私とワイフは、エウカレーターの壁に寄りかかって、時間をつぶした。

○売店で

 売店で、アイスを2個かった。
そのときのこと、私は10円を下へ落とした。
拾うとしてそこを見ると、100円玉が落ちていた。
私はそれも拾い、100円を店員に渡した。

「落ちていましたよ」
「あらそうですか」と。

 そのときのこと、私はこう言った。
「おやおや、5000円札も落ちていますよ」と。
店員は、ギョッとした表情をし、体を前に乗り出してきた。
が、すかさず、私は、こう言った。

「ごめんなさい。ウソです」と。

 店員は、笑った。
私も笑った。
名鉄の駅構内で起きた、ささやかなできごと。
それをワイフに話すと、ワイフも笑った。

○車掌

 電車の中で、通りかかった車掌にこう言った。
豊橋駅での椅子について、話した。
「あのね、もっと、椅子を置いたほうがいいですよ。
何かの場所で提案できるようなところがあれば、そう提案してくれませんか」と。

 車掌も、ていねいに応対してくれた。
「しかし構内は、JRさんの管轄なんです。
名鉄は使用料を払い、JRさんに、駅の一部を使わせてもらっているだけなんです」と。

 で、こうも言った。
「たしかにJRさんのほうは、椅子が少ないですね」と。

 JRめ!
使うべきところで、予算をケチっている!

○特別会計

 ケチといえば、この話。
震災復興費の大部分が、何と、特別会計に計上されているという。
つまり、みなが提出した、震災復興のための寄付金が、特別会計に計上されているという。
その額、1兆円以上!
そしてそのほとんどが、役人の退職金や年金に使われているという(「日刊ゲンダイ」紙)!

 ひさびさに、怒りがこみあげてきた。
どうして日本人は、こんな残酷なことができるのか。
一瞬にして、家族や家を失った人。
仕事を失った人。
そういう人たちの苦しみや悲しみが、ほんの少しでも理解できたら、こんな残酷なことはできない。
そんな残酷なことをしながら、みじんも恥じない。
この厚顔無恥。
いつから日本人は、こんな情けない日本人に、なりさがったのか。

(特別会計とは、国または地方公共団体の官庁会計において、一般会計とは別に設けられ、独立した経理管理が行なわれる会計のことをいう。ウィキペディア百科事典)
  
○万差万別

 生まれ方は、みな、同じ。
死に方は、まさに万差万別。
(千差千別ではなく、万差万別。)
それぞれ、みな、ちがう。
死に際の様子だけではない。
心の問題をかかえている人も多い。
問題をかかえていない人は、問題を抱えている人が理解できない。
その(できない)部分が、こわい。

 ある老人は、毎晩、看護師の詰所の隅に座って、眠っていたという。
市内でも有数の、大病院である。
が、看護師さんたちは、たいへん親切な方だったらしい。
(あるいはそういう老人も、多いのかもしれない。)
毎晩、……その老人が息を引き取るまで、そういうふうにして、そこで眠らせてやったという。

 そういう老人の話を聞くと、心無い人は、こう言う。
「そんなのは、老人のわがまま」と。

 しかし本当にそうか。
そう言い切ってよいか。
ひとつだけ言えることは、「老人にだって、死の恐怖はある」ということ。
若いころ、恩師の松下哲子先生(浜松市内A幼稚園園長、当時)に、こう聞いたことがある。
先生は、当時、80歳を超えていた。
その先生が、こう言った。
「はやしさん、人というのはね、いくつになっても、死ぬのが恐いものだよ」と。

 今もその言葉が、私の脳に、しっかりと残っている。
つまり私が言いたいのは、こういうこと。

 外面的な死に方ではなく、内面的な死に方は、万差万別。
それぞれが、それぞれの心構えをもって、死を迎える。
できれば、安らいだ気分で、穏やかに死にたい。
が、それとてかなわぬ夢なのか。

 あなたもいつかどこかの老人ホームで、老人をみかけたら、こういう目で見てほしい。
「その姿は、30年後、40年後には、かならずやってくる、あなた自身の姿」と。

 未来が暗いというのではない。
その逆。
つまりそこを原点として考えれば、「今」が、さん然と光り輝き始める。
一瞬一秒を、無駄にできなくなる。
自分の人生を、何倍も、濃密に生きることができるようになる。

 「老人なんて、私には関係ない」と、もし今、あなたが思っているなら、あなたはすでに人生の大半を、浪費していることになる。

○岐阜

 特急といいながら、各駅停車のような電車。
たった今、「笠松(かさまつ)」に停まった。
つぎは岐阜。
時刻は、午後5時5分。
鵜飼日和(びより)。
鵜飼というのは、月のない、曇り空のほうが、よい。
これは岐阜県人の常識。
今夜は、ほとんど新月。
空は、薄曇り。
ラッキー!

○長良川観光ホテル・石金

 石金……「いしきん」と読む。
こじんまりとした旅館だが、すべてA。
料理よし、部屋よし、風呂よし。
J社の評価では、4.0だが、私は、4.5(満点は、5.0)をつける。
ただ私のほうの誤解で、屋形船には乗られなかった。
コースに、(チェック)を入れるのを忘れた。

 夕食後、あわてて、外に出た。
川沿いの道を歩いた。
が、途中で、小雨。
ビデオカメラを回し、写真を撮った。

○新岐阜駅で

 新岐阜駅で、こんなすばらしい光景を見かけた。
駅で、トイレに入ろうとしたときのこと。
1人の若い男性が、別の男性に手を引かれて、トイレへ入ってきた。
見ると、30歳くらいの男性だった。
「若い人だな」と思った。
盲目の人だった。

 私はそのままトイレを出た。
出たところで、ワイフにこう言った。
「ほら……」と。
「あんな若い人が……」と言いかけたところで、横をみると、同じように盲目の人たちが、10人ほど、いた。
みな、若い人たちだった。
年齢的には、30~40歳前後。
驚いたことに、みな、表情が明るかった。
ワイワイと、はしゃいでいた。
それが子どもの遠足のように見えた。

 杖をもった人が、4~5人。
少し目が見える人が2人。
残りの人たちは、その目の見える人の肩につかまって歩いていた。
楽しそうだった。

 その後ろ姿を見ていたら、私まで、楽しくなってきた。
タクシー乗り場では、私たちの前の車に乗った。
私とワイフはそのうしろで、待った。
同時に、横を見ると、2人の老人(75歳くらい)が歩いていた。
どこかへいっしょに、行ってきたらしい。
やはり楽しそうに、大声で話していた。

 人は人。
私は私。
大切なのは、生き方。
それぞれの生き方。
ないものを嘆いたり、失ったものを悔やんでもしかたない。
今あるものを大切に、前向きに生きる。
それが重要。

 盲目の人たちの、あの華やいだ声。
それが何よりの証拠。

○故郷

 仲居さんは、岐阜市内から通っていた。
岐阜弁。
ガラス窓を開けると、川藻のにおい。
とたん、子どものころを思い出す。
同時に、目頭が熱くなる。

 私は子どものころから、この長良川で、泳いで育った。
川のにおいが、体の芯まで、浸み込んでいる。
が、ひとつだけ理解できないことがあった。

 子どものころ……といっても、高校生くらいまでのことだが、私には、長良川大橋が巨大な橋に見えた。
そこを通るたびに、「大きな橋だな」と思った。
が、今日、この石金(いしきん)に来てみてびっくり。
石金は、その長良川大橋のすぐ横にある。
その橋が、ごくふつうの、小さな橋に見えた。
「どうしてだろう?」と何度も考えたが、理由がわからない。
仲居さんに、「昔のままですよね」と、つまらない質問をしてしまった。
が、何を誤解したのか、仲居さんは、こう言った。

「昔は、橋の中央で、川の底が見えるようになっていましたよ」と。
「そうだったですね」と言って、私は笑った。

 総じて言えば、浜松人は、サバサバしていて、あっさりしている。
他人に不親切。
総じて言えば、岐阜人は、ネチネチしていて、やさしい。
他人に新設。
街道筋の町として生まれ育った、浜松。
地域で独特の文化を作り上げた、岐阜。
それがこうした気質のちがいとなって、表れている。

○午後9時55分

 今、時計を見たら、午後9時55分になっていた。
そろそろ就寝タイム。
ワイフは、ふとんの中に足を入れ、テレビを見ている。
窓の外は、シーンと静まり返っている。
動きもない。
川面に、対岸のライトが、映っている。
それがさわさわと揺らいでいる。
もしそれがなかったら、そこが川であることさえ、わからないだろう。
漆黒の世界。

○8月5日

 朝ぶろを浴びた。
今は、朝食の時刻を待っている。
7時から。
こうした旅行では、朝のラッシュアワーを避けなければならない。
時計を見ながら、行動する。

 7時前にチェックアウトをすまし、軽く朝食を食べる。
そのままタクシーに。

 ……見ると、ワイフも、帰り支度(じたく)をすませていた。
このつづきは、電車の中で。

 ……そうそう昨夜は、鵜飼を、川の土手に座って見物した。
が、途中で雨。
あわてて旅館に戻った。

『悲しくて、あわてて帰る、鵜飼かな』(はやし浩司)。

○名鉄電車

 あわただしい旅だった。
旅というより、……やはり旅。
帰りにタクシーに乗ったとき、こう思った。
「やはり、岐阜はいいなあ」と。

 若いときは、それがわからない。
「故郷(ふるさと)」という意味さえ、わからない。
私も浜松に住むようになり、41年になる。
が、その41年間の記憶より、それ以前の記憶の方が、深い。
その(深さ)こそが、故郷ということになる。……のでは?

 あのサケは、1万キロ近い回遊を経たのち、再び同じ川に戻るという。
どこにそういう能力が備わっているのか。
その謎は、いまだに不明らしい。

が、ひとつ言えることは。やはり(におい)ではないか。
たとえば長良川は、長良川のにおいがある。
天竜川のにおいとは、ちがう。
木曽川のにおいとも、ちがう。
浜松の北西部に、豊橋に向かって流れる川がある。
豊川という。
その豊川は、明らかに鉄臭い。

 サケは、その(におい)を嗅ぎ分けている?
鼻の穴が大きいのは、そのためではないか?

○オモチャ

 ゆらゆらと揺れる電車の中。
ワイフは、もう眠っている。
私も眠い。
……このまま眠ろうか。
それともキーボードを叩きつづけようか。

 そうそう、昨夜、こんなことがあった。
こうして書くのも、本当のところ、おぞましい。
が、こんなこと。

 雨足を避けながら、旅館へ小走りに走っていたときのこと。
1台のマイクロバスが、別の旅館の前に停まっていた。
そのマイクロバスに、浴衣姿の男たち10人ほどが、ちょうど乗り込むところだった。
バスの中には、見るからにそれとわかる若い女性が、2人、乗っていた。
挑発的な服装だった。

「お金、もってきたか?」
「ある、ある!」と。

 もう1人の女性にからみついている男もいた。
若い男たちではない。
50~60歳。
真正直に書く。

 私は、社会人になってこのかた、一度も、そういったところで遊んだ経験がない。
三井物産という会社にいたときは、三井物産が、接待場として裏で経営しているクラブが、いくつかあった。
そこへは、よく行った。
が、それはあくまでも、仕事。
そこで働く女性は、あくまでも社員。
その三井物産を去ってからは、一度もない。

 ……それはともかくも、私は、こう思った。
「ソドムとゴモラだな」と。
というか、同時に、そういうふうに、享楽的に遊べる人を、うらやましく感じた。
何も考えず。
何も、罪の意識を覚えず。
その日は、その日だけ。
むずかしい人生観もなく、哲学もない。
そこにいる若い女性は、ただのオモチャ。
赤ん坊のおしゃぶりと同じ。
そういうふうに割り切ってしまえば、何でもない。

 どうして私には、そういう考え方が、できないのだろう?

○キリスト

 昨夜、風呂につかっているとき、キリストのことを考えた。
最初は、「痛かっただろうな」と思った。
生きたまま、体に、クギを打たれた。

 いくら神の子でも、痛いものは、痛い。
で、もしだれかが私に、こう言ったとする。
「あなたの死後、あなたを超有名人にしてやる。そのかわり、皆の罪を背負い、ハリツケになれ」と。

 キリストのばあいは、「神」に会っている。
だから死の恐怖、克服することができた。
が、私は会っていない。
死後の保証は、何もない。
死は、恐怖そのもの。
いくら自分の死が、そのあと何億人の何億倍の人を救うことになると言われても、その保証はない。
わかりやすく言えば、「死んだあとのことは、私には、わからない」。

 では、釈迦はどうか。
徹底した真理の探究。
その伝道。
が、何のため?
どうして?
いくら釈迦によって救われた人がいたとしても、それでもって、自分の孤独感が癒されるわけではない。
利益もない。
「仏」「仏」とあがめられればあがめられるほど、そうだろう。

 もちろんキリストにせよ、釈迦にせよ、名声を求めて、命をかけたのではない。
そこらのちっぽけな人間の思考回路とは、住んでいる次元が、まったくちがう。
ムハンマドにしてもそうだ。
いっさいの偶像(=私)を否定している。
「私はただのメッセンジャーにすぎない」と。

 ……つまりそういう視点で考えてみると、キリストにせよ、釈迦にせよ、ムハンマドにせよ、ものすごいことをした人(神・仏)ということがわかる。
気が遠くなるほど、私たち人間とは、(私自身も含めてだが)、高い次元に自分を置いている。

 この先、どんな謎が私を待っているか、本当のところ、私にもわからない。
が、このところ、自分のしていることに、恐ろしさを感ずるようになった。
そこに「神」の存在を感ずるようになったためではないか。

はやし浩司 2103年08月05日



【Hiroshi Hayashi******Aug 2013******はやし浩司・林浩司】



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Ukai, Gifu, Japan

2013-08-05 11:13:22 | 日記
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子育て最前線の育児論byはやし浩司   2012年 8月 7日
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!

【1】(鵜飼)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

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【鵜飼見物記(はやし浩司 2013-08-04)】

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

「鵜飼を見たい」とワイフが言った。
「行こうか」と私が言った。
J社で、空き旅館を探すと、ひとつあった。
屋形船にも乗船できるという。
つまり屋形船・乗船券付。

私は岐阜の人間だから、子どものころは、毎晩のように見た。
鵜飼など、珍しくも何ともなかった。
日常的な光景だった。

が、出かける前に、こんな会話をした。
「そう言えば、ぼくも大学2年生のとき以来かな?」と。
計算すると、45年ぶり。
ギョッ!
45年ぶり!

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

○浜松から豊橋へ

 私の旅行記は、いつもこうして始まる。
ワンパターン。
が、それ以外に書きようがない。
だから書く。

 午後2時43分発の、ローカル線に乗る。
豊橋まで。
豊橋から、名鉄。
そのまま岐阜へ。
40分+1時間30分。
計2時間10分。

 ふと、母が生きていたころを思い出す。
…………。
いろいろな思い出が、脳裏をかけめぐる。
薄暗い穴ぐらの中の映画館。
ぼんやりとしたコマ送りの映像。
それがとりとめなくつづく。
パラパラ、パラパラ……と。

岐阜の実家へ行くときは、いつもこの方法を使った。
JRで、豊橋まで。
豊橋からは、名鉄電車で、岐阜まで。

……その母が死んで、もう5年。
5年が過ぎた。

○ベルギー

 ベルギーの読者から、長いメールが届いた。
「ぜひ、会いたい」と、それにはあった。
UFOの研究家らしい。
何冊か、本も書いている。
ワイフに相談すると、「いいわねエ」と。

私「ぼくらのほうから、ベルギーへ行こうか」
ワ「……いつ?」
私「すぐ連絡を取りあうよ」
ワ「うん……」
私「パスポートはあるから……。あとはチケットだけ」と。

 その私も、もうすぐ65歳。
あとがない。
即、実行。
実行、あるのみ。

○UFO

 その作家は、3度も、UFOを目撃している。
詳しい内容は、あとで翻訳する。
かなりの長文。
翻訳するにも、一晩は、かかるだろう。

 ……UFOの話をすると、信じない人は、みな、作り話と思うらしい。
しかしウソを言うのも、疲れる。
自分を偽るのも、苦しい。
面白半分で生きている人は、作り話もできるだろう。
が、そうであるかどうかは、文面を読めば、わかる。

 その作家は、明らかに3度、UFOを目撃している。

○シルバー・シート

 電車に乗ったとき、同時に、女子高校生が乗り込んできた。
いっしょに、シルバー・シートに座った。
電車は、それほど、混んではいなかった。
ポツポツと席は、空いていた。

 が、2、3駅目のところで、老人が乗り込んできた。
70歳くらいの男性だった。
その男性は、そこに立ったままだった。
空いている席に座るというような様子でもなかった。
気にはなったが、私は、そのままワイフと、あれこれ雑談を繰り返した。

 で、弁天島を過ぎたところで、私は、その女子高校生に、こう話しかけた。
懸命に、受験参考書に目を通していた。

「あのね、こう言うからといって、気分を悪くしないでよ。
けっして、あなたを責めているわけではないんだよ。
ただね、あなたもいつか、母親になり、50年後には、ぼくたちと同じになるよね」と。

 女子高校生は、ポカンした表情で私の話に耳を傾けていた。
私は、精一杯の笑顔をつくりながら、話しつづけた。

「あのね、この席は、シルバー・シートといって、老人が優先して座る席なんだよ。
わかるよね。
でもね、誤解しないでよ。
あなたに席をあけろと言っているんじゃないんだよ。
あちこちに席は、まだ空いているから……ね。

 でもね、いつか、あなたも結婚して、母親になるでしょ。
でね、これはとても大切なことなんだけれども、もしね、あなたがあなたの子どもに、いい子になってほしかったら、次からは、この席に座ってはだめだよ。
わかるかな。
小さな積み重ねが、あなたやあなたの子どもの人格を作るんだよ」と。

 私は、ゆっくりと、ていねいに話した。
女性高校生も、それを理解したらしい。
不愉快そうな顔もせず、私の話を静かに聞いてくれた。

「それに余計なことかもしれないけど、50年なんて、あっという間だよ。
あなたがぼくたちの年齢になったら、今のぼくの言葉を思い出してね」と。

 その女子高校生は、豊橋の2つ手前の駅で、降りた。
降りるとき、「受験勉強、がんばってね」と声をかけると、「ハイ」と。
明るい声で答えた。
うれしかった。
私の心が、そのままその女子高校生に伝わった。

○豊橋駅

 豊橋駅でのこと。
特急の発車まで、25分もあった。
プラットフォームの椅子をさがしたが、あいにく、すでにふさがっていた。
で、エスカレーター乗り、2階の駅構内へ。
そこでのこと。
ワイフの座る席をさがした。
が、どこにもない。
まったく、ない。

「恐ろしい駅だな」と私。

 JR豊橋駅のみなさんへ、お願い。
老人用という言い方はしたくないが、しかし私はともかくも、老人には25分はつらい。
しきり用の壁があちこちにある。
その壁に沿って、椅子を置いてほしい。
ざっと見たところ、豊橋駅では、椅子の数が、ほかの駅より、少ない。
……というか、ゼロ。

「老人には、恐ろしい駅だな」と、また思った。
私とワイフは、エウカレーターの壁に寄りかかって、時間をつぶした。

○売店で

 売店で、アイスを2個かった。
そのときのこと、私は10円を下へ落とした。
拾うとしてそこを見ると、100円玉が落ちていた。
私はそれも拾い、100円を店員に渡した。

「落ちていましたよ」
「あらそうですか」と。

 そのときのこと、私はこう言った。
「おやおや、5000円札も落ちていますよ」と。
店員は、ギョッとした表情をし、体を前に乗り出してきた。
が、すかさず、私は、こう言った。

「ごめんなさい。ウソです」と。

 店員は、笑った。
私も笑った。
名鉄の駅構内で起きた、ささやかなできごと。
それをワイフに話すと、ワイフも笑った。

○車掌

 電車の中で、通りかかった車掌にこう言った。
豊橋駅での椅子について、話した。
「あのね、もっと、椅子を置いたほうがいいですよ。
何かの場所で提案できるようなところがあれば、そう提案してくれませんか」と。

 車掌も、ていねいに応対してくれた。
「しかし構内は、JRさんの管轄なんです。
名鉄は使用料を払い、JRさんに、駅の一部を使わせてもらっているだけなんです」と。

 で、こうも言った。
「たしかにJRさんのほうは、椅子が少ないですね」と。

 JRめ!
使うべきところで、予算をケチっている!

○特別会計

 ケチといえば、この話。
震災復興費の大部分が、何と、特別会計に計上されているという。
つまり、みなが提出した、震災復興のための寄付金が、特別会計に計上されているという。
その額、1兆円以上!
そしてそのほとんどが、役人の退職金や年金に使われているという(「日刊ゲンダイ」紙)!

 ひさびさに、怒りがこみあげてきた。
どうして日本人は、こんな残酷なことができるのか。
一瞬にして、家族や家を失った人。
仕事を失った人。
そういう人たちの苦しみや悲しみが、ほんの少しでも理解できたら、こんな残酷なことはできない。
そんな残酷なことをしながら、みじんも恥じない。
この厚顔無恥。
いつから日本人は、こんな情けない日本人に、なりさがったのか。

(特別会計とは、国または地方公共団体の官庁会計において、一般会計とは別に設けられ、独立した経理管理が行なわれる会計のことをいう。ウィキペディア百科事典)
  
○万差万別

 生まれ方は、みな、同じ。
死に方は、まさに万差万別。
(千差千別ではなく、万差万別。)
それぞれ、みな、ちがう。
死に際の様子だけではない。
心の問題をかかえている人も多い。
問題をかかえていない人は、問題を抱えている人が理解できない。
その(できない)部分が、こわい。

 ある老人は、毎晩、看護師の詰所の隅に座って、眠っていたという。
市内でも有数の、大病院である。
が、看護師さんたちは、たいへん親切な方だったらしい。
(あるいはそういう老人も、多いのかもしれない。)
毎晩、……その老人が息を引き取るまで、そういうふうにして、そこで眠らせてやったという。

 そういう老人の話を聞くと、心無い人は、こう言う。
「そんなのは、老人のわがまま」と。

 しかし本当にそうか。
そう言い切ってよいか。
ひとつだけ言えることは、「老人にだって、死の恐怖はある」ということ。
若いころ、恩師の松下哲子先生(浜松市内A幼稚園園長、当時)に、こう聞いたことがある。
先生は、当時、80歳を超えていた。
その先生が、こう言った。
「はやしさん、人というのはね、いくつになっても、死ぬのが恐いものだよ」と。

 今もその言葉が、私の脳に、しっかりと残っている。
つまり私が言いたいのは、こういうこと。

 外面的な死に方ではなく、内面的な死に方は、万差万別。
それぞれが、それぞれの心構えをもって、死を迎える。
できれば、安らいだ気分で、穏やかに死にたい。
が、それとてかなわぬ夢なのか。

 あなたもいつかどこかの老人ホームで、老人をみかけたら、こういう目で見てほしい。
「その姿は、30年後、40年後には、かならずやってくる、あなた自身の姿」と。

 未来が暗いというのではない。
その逆。
つまりそこを原点として考えれば、「今」が、さん然と光り輝き始める。
一瞬一秒を、無駄にできなくなる。
自分の人生を、何倍も、濃密に生きることができるようになる。

 「老人なんて、私には関係ない」と、もし今、あなたが思っているなら、あなたはすでに人生の大半を、浪費していることになる。

○岐阜

 特急といいながら、各駅停車のような電車。
たった今、「笠松(かさまつ)」に停まった。
つぎは岐阜。
時刻は、午後5時5分。
鵜飼日和(びより)。
鵜飼というのは、月のない、曇り空のほうが、よい。
これは岐阜県人の常識。
今夜は、ほとんど新月。
空は、薄曇り。
ラッキー!

○長良川観光ホテル・石金

 石金……「いしきん」と読む。
こじんまりとした旅館だが、すべてA。
料理よし、部屋よし、風呂よし。
J社の評価では、4.0だが、私は、4.5(満点は、5.0)をつける。
ただ私のほうの誤解で、屋形船には乗られなかった。
コースに、(チェック)を入れるのを忘れた。

 夕食後、あわてて、外に出た。
川沿いの道を歩いた。
が、途中で、小雨。
ビデオカメラを回し、写真を撮った。

○新岐阜駅で

 新岐阜駅で、こんなすばらしい光景を見かけた。
駅で、トイレに入ろうとしたときのこと。
1人の若い男性が、別の男性に手を引かれて、トイレへ入ってきた。
見ると、30歳くらいの男性だった。
「若い人だな」と思った。
盲目の人だった。

 私はそのままトイレを出た。
出たところで、ワイフにこう言った。
「ほら……」と。
「あんな若い人が……」と言いかけたところで、横をみると、同じように盲目の人たちが、10人ほど、いた。
みな、若い人たちだった。
年齢的には、30~40歳前後。
驚いたことに、みな、表情が明るかった。
ワイワイと、はしゃいでいた。
それが子どもの遠足のように見えた。

 杖をもった人が、4~5人。
少し目が見える人が2人。
残りの人たちは、その目の見える人の肩につかまって歩いていた。
楽しそうだった。

 その後ろ姿を見ていたら、私まで、楽しくなってきた。
タクシー乗り場では、私たちの前の車に乗った。
私とワイフはそのうしろで、待った。
同時に、横を見ると、2人の老人(75歳くらい)が歩いていた。
どこかへいっしょに、行ってきたらしい。
やはり楽しそうに、大声で話していた。

 人は人。
私は私。
大切なのは、生き方。
それぞれの生き方。
ないものを嘆いたり、失ったものを悔やんでもしかたない。
今あるものを大切に、前向きに生きる。
それが重要。

 盲目の人たちの、あの華やいだ声。
それが何よりの証拠。

○故郷

 仲居さんは、岐阜市内から通っていた。
岐阜弁。
ガラス窓を開けると、川藻のにおい。
とたん、子どものころを思い出す。
同時に、目頭が熱くなる。

 私は子どものころから、この長良川で、泳いで育った。
川のにおいが、体の芯まで、浸み込んでいる。
が、ひとつだけ理解できないことがあった。

 子どものころ……といっても、高校生くらいまでのことだが、私には、長良川大橋が巨大な橋に見えた。
そこを通るたびに、「大きな橋だな」と思った。
が、今日、この石金(いしきん)に来てみてびっくり。
石金は、その長良川大橋のすぐ横にある。
その橋が、ごくふつうの、小さな橋に見えた。
「どうしてだろう?」と何度も考えたが、理由がわからない。
仲居さんに、「昔のままですよね」と、つまらない質問をしてしまった。
が、何を誤解したのか、仲居さんは、こう言った。

「昔は、橋の中央で、川の底が見えるようになっていましたよ」と。
「そうだったですね」と言って、私は笑った。

 総じて言えば、浜松人は、サバサバしていて、あっさりしている。
他人に不親切。
総じて言えば、岐阜人は、ネチネチしていて、やさしい。
他人に新設。
街道筋の町として生まれ育った、浜松。
地域で独特の文化を作り上げた、岐阜。
それがこうした気質のちがいとなって、表れている。

○午後9時55分

 今、時計を見たら、午後9時55分になっていた。
そろそろ就寝タイム。
ワイフは、ふとんの中に足を入れ、テレビを見ている。
窓の外は、シーンと静まり返っている。
動きもない。
川面に、対岸のライトが、映っている。
それがさわさわと揺らいでいる。
もしそれがなかったら、そこが川であることさえ、わからないだろう。
漆黒の世界。

○8月5日

 朝ぶろを浴びた。
今は、朝食の時刻を待っている。
7時から。
こうした旅行では、朝のラッシュアワーを避けなければならない。
時計を見ながら、行動する。

 7時前にチェックアウトをすまし、軽く朝食を食べる。
そのままタクシーに。

 ……見ると、ワイフも、帰り支度(じたく)をすませていた。
このつづきは、電車の中で。

 ……そうそう昨夜は、鵜飼を、川の土手に座って見物した。
が、途中で雨。
あわてて旅館に戻った。

『悲しくて、あわてて帰る、鵜飼かな』(はやし浩司)。

○名鉄電車

 あわただしい旅だった。
旅というより、……やはり旅。
帰りにタクシーに乗ったとき、こう思った。
「やはり、岐阜はいいなあ」と。

 若いときは、それがわからない。
「故郷(ふるさと)」という意味さえ、わからない。
私も浜松に住むようになり、41年になる。
が、その41年間の記憶より、それ以前の記憶の方が、深い。
その(深さ)こそが、故郷ということになる。……のでは?

 あのサケは、1万キロ近い回遊を経たのち、再び同じ川に戻るという。
どこにそういう能力が備わっているのか。
その謎は、いまだに不明らしい。

が、ひとつ言えることは。やはり(におい)ではないか。
たとえば長良川は、長良川のにおいがある。
天竜川のにおいとは、ちがう。
木曽川のにおいとも、ちがう。
浜松の北西部に、豊橋に向かって流れる川がある。
豊川という。
その豊川は、明らかに鉄臭い。

 サケは、その(におい)を嗅ぎ分けている?
鼻の穴が大きいのは、そのためではないか?

○オモチャ

 ゆらゆらと揺れる電車の中。
ワイフは、もう眠っている。
私も眠い。
……このまま眠ろうか。
それともキーボードを叩きつづけようか。

 そうそう、昨夜、こんなことがあった。
こうして書くのも、本当のところ、おぞましい。
が、こんなこと。

 雨足を避けながら、旅館へ小走りに走っていたときのこと。
1台のマイクロバスが、別の旅館の前に停まっていた。
そのマイクロバスに、浴衣姿の男たち10人ほどが、ちょうど乗り込むところだった。
バスの中には、見るからにそれとわかる若い女性が、2人、乗っていた。
挑発的な服装だった。

「お金、もってきたか?」
「ある、ある!」と。

 もう1人の女性にからみついている男もいた。
若い男たちではない。
50~60歳。
真正直に書く。

 私は、社会人になってこのかた、一度も、そういったところで遊んだ経験がない。
三井物産という会社にいたときは、三井物産が、接待場として裏で経営しているクラブが、いくつかあった。
そこへは、よく行った。
が、それはあくまでも、仕事。
そこで働く女性は、あくまでも社員。
その三井物産を去ってからは、一度もない。

 ……それはともかくも、私は、こう思った。
「ソドムとゴモラだな」と。
というか、同時に、そういうふうに、享楽的に遊べる人を、うらやましく感じた。
何も考えず。
何も、罪の意識を覚えず。
その日は、その日だけ。
むずかしい人生観もなく、哲学もない。
そこにいる若い女性は、ただのオモチャ。
赤ん坊のおしゃぶりと同じ。
そういうふうに割り切ってしまえば、何でもない。

 どうして私には、そういう考え方が、できないのだろう?

○キリスト

 昨夜、風呂につかっているとき、キリストのことを考えた。
最初は、「痛かっただろうな」と思った。
生きたまま、体に、クギを打たれた。

 いくら神の子でも、痛いものは、痛い。
で、もしだれかが私に、こう言ったとする。
「あなたの死後、あなたを超有名人にしてやる。そのかわり、皆の罪を背負い、ハリツケになれ」と。

 キリストのばあいは、「神」に会っている。
だから死の恐怖、克服することができた。
が、私は会っていない。
死後の保証は、何もない。
死は、恐怖そのもの。
いくら自分の死が、そのあと何億人の何億倍の人を救うことになると言われても、その保証はない。
わかりやすく言えば、「死んだあとのことは、私には、わからない」。

 では、釈迦はどうか。
徹底した真理の探究。
その伝道。
が、何のため?
どうして?
いくら釈迦によって救われた人がいたとしても、それでもって、自分の孤独感が癒されるわけではない。
利益もない。
「仏」「仏」とあがめられればあがめられるほど、そうだろう。

 もちろんキリストにせよ、釈迦にせよ、名声を求めて、命をかけたのではない。
そこらのちっぽけな人間の思考回路とは、住んでいる次元が、まったくちがう。
ムハンマドにしてもそうだ。
いっさいの偶像(=私)を否定している。
「私はただのメッセンジャーにすぎない」と。

 ……つまりそういう視点で考えてみると、キリストにせよ、釈迦にせよ、ムハンマドにせよ、ものすごいことをした人(神・仏)ということがわかる。
気が遠くなるほど、私たち人間とは、(私自身も含めてだが)、高い次元に自分を置いている。

 この先、どんな謎が私を待っているか、本当のところ、私にもわからない。
が、このところ、自分のしていることに、恐ろしさを感ずるようになった。
そこに「神」の存在を感ずるようになったためではないか。

はやし浩司 2103年08月05日



【Hiroshi Hayashi******Aug 2013******はやし浩司・林浩司】



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長良川観光ホテル・石金に泊まるbyはやし浩司

2013-08-05 11:12:45 | 日記
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子育て最前線の育児論byはやし浩司   2012年 8月 7日
□■□□□□□□□□□□□□□■□ =================

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【1】(鵜飼)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

_1050619

【鵜飼見物記(はやし浩司 2013-08-04)】

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

「鵜飼を見たい」とワイフが言った。
「行こうか」と私が言った。
J社で、空き旅館を探すと、ひとつあった。
屋形船にも乗船できるという。
つまり屋形船・乗船券付。

私は岐阜の人間だから、子どものころは、毎晩のように見た。
鵜飼など、珍しくも何ともなかった。
日常的な光景だった。

が、出かける前に、こんな会話をした。
「そう言えば、ぼくも大学2年生のとき以来かな?」と。
計算すると、45年ぶり。
ギョッ!
45年ぶり!

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

○浜松から豊橋へ

 私の旅行記は、いつもこうして始まる。
ワンパターン。
が、それ以外に書きようがない。
だから書く。

 午後2時43分発の、ローカル線に乗る。
豊橋まで。
豊橋から、名鉄。
そのまま岐阜へ。
40分+1時間30分。
計2時間10分。

 ふと、母が生きていたころを思い出す。
…………。
いろいろな思い出が、脳裏をかけめぐる。
薄暗い穴ぐらの中の映画館。
ぼんやりとしたコマ送りの映像。
それがとりとめなくつづく。
パラパラ、パラパラ……と。

岐阜の実家へ行くときは、いつもこの方法を使った。
JRで、豊橋まで。
豊橋からは、名鉄電車で、岐阜まで。

……その母が死んで、もう5年。
5年が過ぎた。

○ベルギー

 ベルギーの読者から、長いメールが届いた。
「ぜひ、会いたい」と、それにはあった。
UFOの研究家らしい。
何冊か、本も書いている。
ワイフに相談すると、「いいわねエ」と。

私「ぼくらのほうから、ベルギーへ行こうか」
ワ「……いつ?」
私「すぐ連絡を取りあうよ」
ワ「うん……」
私「パスポートはあるから……。あとはチケットだけ」と。

 その私も、もうすぐ65歳。
あとがない。
即、実行。
実行、あるのみ。

○UFO

 その作家は、3度も、UFOを目撃している。
詳しい内容は、あとで翻訳する。
かなりの長文。
翻訳するにも、一晩は、かかるだろう。

 ……UFOの話をすると、信じない人は、みな、作り話と思うらしい。
しかしウソを言うのも、疲れる。
自分を偽るのも、苦しい。
面白半分で生きている人は、作り話もできるだろう。
が、そうであるかどうかは、文面を読めば、わかる。

 その作家は、明らかに3度、UFOを目撃している。

○シルバー・シート

 電車に乗ったとき、同時に、女子高校生が乗り込んできた。
いっしょに、シルバー・シートに座った。
電車は、それほど、混んではいなかった。
ポツポツと席は、空いていた。

 が、2、3駅目のところで、老人が乗り込んできた。
70歳くらいの男性だった。
その男性は、そこに立ったままだった。
空いている席に座るというような様子でもなかった。
気にはなったが、私は、そのままワイフと、あれこれ雑談を繰り返した。

 で、弁天島を過ぎたところで、私は、その女子高校生に、こう話しかけた。
懸命に、受験参考書に目を通していた。

「あのね、こう言うからといって、気分を悪くしないでよ。
けっして、あなたを責めているわけではないんだよ。
ただね、あなたもいつか、母親になり、50年後には、ぼくたちと同じになるよね」と。

 女子高校生は、ポカンした表情で私の話に耳を傾けていた。
私は、精一杯の笑顔をつくりながら、話しつづけた。

「あのね、この席は、シルバー・シートといって、老人が優先して座る席なんだよ。
わかるよね。
でもね、誤解しないでよ。
あなたに席をあけろと言っているんじゃないんだよ。
あちこちに席は、まだ空いているから……ね。

 でもね、いつか、あなたも結婚して、母親になるでしょ。
でね、これはとても大切なことなんだけれども、もしね、あなたがあなたの子どもに、いい子になってほしかったら、次からは、この席に座ってはだめだよ。
わかるかな。
小さな積み重ねが、あなたやあなたの子どもの人格を作るんだよ」と。

 私は、ゆっくりと、ていねいに話した。
女性高校生も、それを理解したらしい。
不愉快そうな顔もせず、私の話を静かに聞いてくれた。

「それに余計なことかもしれないけど、50年なんて、あっという間だよ。
あなたがぼくたちの年齢になったら、今のぼくの言葉を思い出してね」と。

 その女子高校生は、豊橋の2つ手前の駅で、降りた。
降りるとき、「受験勉強、がんばってね」と声をかけると、「ハイ」と。
明るい声で答えた。
うれしかった。
私の心が、そのままその女子高校生に伝わった。

○豊橋駅

 豊橋駅でのこと。
特急の発車まで、25分もあった。
プラットフォームの椅子をさがしたが、あいにく、すでにふさがっていた。
で、エスカレーター乗り、2階の駅構内へ。
そこでのこと。
ワイフの座る席をさがした。
が、どこにもない。
まったく、ない。

「恐ろしい駅だな」と私。

 JR豊橋駅のみなさんへ、お願い。
老人用という言い方はしたくないが、しかし私はともかくも、老人には25分はつらい。
しきり用の壁があちこちにある。
その壁に沿って、椅子を置いてほしい。
ざっと見たところ、豊橋駅では、椅子の数が、ほかの駅より、少ない。
……というか、ゼロ。

「老人には、恐ろしい駅だな」と、また思った。
私とワイフは、エウカレーターの壁に寄りかかって、時間をつぶした。

○売店で

 売店で、アイスを2個かった。
そのときのこと、私は10円を下へ落とした。
拾うとしてそこを見ると、100円玉が落ちていた。
私はそれも拾い、100円を店員に渡した。

「落ちていましたよ」
「あらそうですか」と。

 そのときのこと、私はこう言った。
「おやおや、5000円札も落ちていますよ」と。
店員は、ギョッとした表情をし、体を前に乗り出してきた。
が、すかさず、私は、こう言った。

「ごめんなさい。ウソです」と。

 店員は、笑った。
私も笑った。
名鉄の駅構内で起きた、ささやかなできごと。
それをワイフに話すと、ワイフも笑った。

○車掌

 電車の中で、通りかかった車掌にこう言った。
豊橋駅での椅子について、話した。
「あのね、もっと、椅子を置いたほうがいいですよ。
何かの場所で提案できるようなところがあれば、そう提案してくれませんか」と。

 車掌も、ていねいに応対してくれた。
「しかし構内は、JRさんの管轄なんです。
名鉄は使用料を払い、JRさんに、駅の一部を使わせてもらっているだけなんです」と。

 で、こうも言った。
「たしかにJRさんのほうは、椅子が少ないですね」と。

 JRめ!
使うべきところで、予算をケチっている!

○特別会計

 ケチといえば、この話。
震災復興費の大部分が、何と、特別会計に計上されているという。
つまり、みなが提出した、震災復興のための寄付金が、特別会計に計上されているという。
その額、1兆円以上!
そしてそのほとんどが、役人の退職金や年金に使われているという(「日刊ゲンダイ」紙)!

 ひさびさに、怒りがこみあげてきた。
どうして日本人は、こんな残酷なことができるのか。
一瞬にして、家族や家を失った人。
仕事を失った人。
そういう人たちの苦しみや悲しみが、ほんの少しでも理解できたら、こんな残酷なことはできない。
そんな残酷なことをしながら、みじんも恥じない。
この厚顔無恥。
いつから日本人は、こんな情けない日本人に、なりさがったのか。

(特別会計とは、国または地方公共団体の官庁会計において、一般会計とは別に設けられ、独立した経理管理が行なわれる会計のことをいう。ウィキペディア百科事典)
  
○万差万別

 生まれ方は、みな、同じ。
死に方は、まさに万差万別。
(千差千別ではなく、万差万別。)
それぞれ、みな、ちがう。
死に際の様子だけではない。
心の問題をかかえている人も多い。
問題をかかえていない人は、問題を抱えている人が理解できない。
その(できない)部分が、こわい。

 ある老人は、毎晩、看護師の詰所の隅に座って、眠っていたという。
市内でも有数の、大病院である。
が、看護師さんたちは、たいへん親切な方だったらしい。
(あるいはそういう老人も、多いのかもしれない。)
毎晩、……その老人が息を引き取るまで、そういうふうにして、そこで眠らせてやったという。

 そういう老人の話を聞くと、心無い人は、こう言う。
「そんなのは、老人のわがまま」と。

 しかし本当にそうか。
そう言い切ってよいか。
ひとつだけ言えることは、「老人にだって、死の恐怖はある」ということ。
若いころ、恩師の松下哲子先生(浜松市内A幼稚園園長、当時)に、こう聞いたことがある。
先生は、当時、80歳を超えていた。
その先生が、こう言った。
「はやしさん、人というのはね、いくつになっても、死ぬのが恐いものだよ」と。

 今もその言葉が、私の脳に、しっかりと残っている。
つまり私が言いたいのは、こういうこと。

 外面的な死に方ではなく、内面的な死に方は、万差万別。
それぞれが、それぞれの心構えをもって、死を迎える。
できれば、安らいだ気分で、穏やかに死にたい。
が、それとてかなわぬ夢なのか。

 あなたもいつかどこかの老人ホームで、老人をみかけたら、こういう目で見てほしい。
「その姿は、30年後、40年後には、かならずやってくる、あなた自身の姿」と。

 未来が暗いというのではない。
その逆。
つまりそこを原点として考えれば、「今」が、さん然と光り輝き始める。
一瞬一秒を、無駄にできなくなる。
自分の人生を、何倍も、濃密に生きることができるようになる。

 「老人なんて、私には関係ない」と、もし今、あなたが思っているなら、あなたはすでに人生の大半を、浪費していることになる。

○岐阜

 特急といいながら、各駅停車のような電車。
たった今、「笠松(かさまつ)」に停まった。
つぎは岐阜。
時刻は、午後5時5分。
鵜飼日和(びより)。
鵜飼というのは、月のない、曇り空のほうが、よい。
これは岐阜県人の常識。
今夜は、ほとんど新月。
空は、薄曇り。
ラッキー!

○長良川観光ホテル・石金

 石金……「いしきん」と読む。
こじんまりとした旅館だが、すべてA。
料理よし、部屋よし、風呂よし。
J社の評価では、4.0だが、私は、4.5(満点は、5.0)をつける。
ただ私のほうの誤解で、屋形船には乗られなかった。
コースに、(チェック)を入れるのを忘れた。

 夕食後、あわてて、外に出た。
川沿いの道を歩いた。
が、途中で、小雨。
ビデオカメラを回し、写真を撮った。

○新岐阜駅で

 新岐阜駅で、こんなすばらしい光景を見かけた。
駅で、トイレに入ろうとしたときのこと。
1人の若い男性が、別の男性に手を引かれて、トイレへ入ってきた。
見ると、30歳くらいの男性だった。
「若い人だな」と思った。
盲目の人だった。

 私はそのままトイレを出た。
出たところで、ワイフにこう言った。
「ほら……」と。
「あんな若い人が……」と言いかけたところで、横をみると、同じように盲目の人たちが、10人ほど、いた。
みな、若い人たちだった。
年齢的には、30~40歳前後。
驚いたことに、みな、表情が明るかった。
ワイワイと、はしゃいでいた。
それが子どもの遠足のように見えた。

 杖をもった人が、4~5人。
少し目が見える人が2人。
残りの人たちは、その目の見える人の肩につかまって歩いていた。
楽しそうだった。

 その後ろ姿を見ていたら、私まで、楽しくなってきた。
タクシー乗り場では、私たちの前の車に乗った。
私とワイフはそのうしろで、待った。
同時に、横を見ると、2人の老人(75歳くらい)が歩いていた。
どこかへいっしょに、行ってきたらしい。
やはり楽しそうに、大声で話していた。

 人は人。
私は私。
大切なのは、生き方。
それぞれの生き方。
ないものを嘆いたり、失ったものを悔やんでもしかたない。
今あるものを大切に、前向きに生きる。
それが重要。

 盲目の人たちの、あの華やいだ声。
それが何よりの証拠。

○故郷

 仲居さんは、岐阜市内から通っていた。
岐阜弁。
ガラス窓を開けると、川藻のにおい。
とたん、子どものころを思い出す。
同時に、目頭が熱くなる。

 私は子どものころから、この長良川で、泳いで育った。
川のにおいが、体の芯まで、浸み込んでいる。
が、ひとつだけ理解できないことがあった。

 子どものころ……といっても、高校生くらいまでのことだが、私には、長良川大橋が巨大な橋に見えた。
そこを通るたびに、「大きな橋だな」と思った。
が、今日、この石金(いしきん)に来てみてびっくり。
石金は、その長良川大橋のすぐ横にある。
その橋が、ごくふつうの、小さな橋に見えた。
「どうしてだろう?」と何度も考えたが、理由がわからない。
仲居さんに、「昔のままですよね」と、つまらない質問をしてしまった。
が、何を誤解したのか、仲居さんは、こう言った。

「昔は、橋の中央で、川の底が見えるようになっていましたよ」と。
「そうだったですね」と言って、私は笑った。

 総じて言えば、浜松人は、サバサバしていて、あっさりしている。
他人に不親切。
総じて言えば、岐阜人は、ネチネチしていて、やさしい。
他人に新設。
街道筋の町として生まれ育った、浜松。
地域で独特の文化を作り上げた、岐阜。
それがこうした気質のちがいとなって、表れている。

○午後9時55分

 今、時計を見たら、午後9時55分になっていた。
そろそろ就寝タイム。
ワイフは、ふとんの中に足を入れ、テレビを見ている。
窓の外は、シーンと静まり返っている。
動きもない。
川面に、対岸のライトが、映っている。
それがさわさわと揺らいでいる。
もしそれがなかったら、そこが川であることさえ、わからないだろう。
漆黒の世界。

○8月5日

 朝ぶろを浴びた。
今は、朝食の時刻を待っている。
7時から。
こうした旅行では、朝のラッシュアワーを避けなければならない。
時計を見ながら、行動する。

 7時前にチェックアウトをすまし、軽く朝食を食べる。
そのままタクシーに。

 ……見ると、ワイフも、帰り支度(じたく)をすませていた。
このつづきは、電車の中で。

 ……そうそう昨夜は、鵜飼を、川の土手に座って見物した。
が、途中で雨。
あわてて旅館に戻った。

『悲しくて、あわてて帰る、鵜飼かな』(はやし浩司)。

○名鉄電車

 あわただしい旅だった。
旅というより、……やはり旅。
帰りにタクシーに乗ったとき、こう思った。
「やはり、岐阜はいいなあ」と。

 若いときは、それがわからない。
「故郷(ふるさと)」という意味さえ、わからない。
私も浜松に住むようになり、41年になる。
が、その41年間の記憶より、それ以前の記憶の方が、深い。
その(深さ)こそが、故郷ということになる。……のでは?

 あのサケは、1万キロ近い回遊を経たのち、再び同じ川に戻るという。
どこにそういう能力が備わっているのか。
その謎は、いまだに不明らしい。

が、ひとつ言えることは。やはり(におい)ではないか。
たとえば長良川は、長良川のにおいがある。
天竜川のにおいとは、ちがう。
木曽川のにおいとも、ちがう。
浜松の北西部に、豊橋に向かって流れる川がある。
豊川という。
その豊川は、明らかに鉄臭い。

 サケは、その(におい)を嗅ぎ分けている?
鼻の穴が大きいのは、そのためではないか?

○オモチャ

 ゆらゆらと揺れる電車の中。
ワイフは、もう眠っている。
私も眠い。
……このまま眠ろうか。
それともキーボードを叩きつづけようか。

 そうそう、昨夜、こんなことがあった。
こうして書くのも、本当のところ、おぞましい。
が、こんなこと。

 雨足を避けながら、旅館へ小走りに走っていたときのこと。
1台のマイクロバスが、別の旅館の前に停まっていた。
そのマイクロバスに、浴衣姿の男たち10人ほどが、ちょうど乗り込むところだった。
バスの中には、見るからにそれとわかる若い女性が、2人、乗っていた。
挑発的な服装だった。

「お金、もってきたか?」
「ある、ある!」と。

 もう1人の女性にからみついている男もいた。
若い男たちではない。
50~60歳。
真正直に書く。

 私は、社会人になってこのかた、一度も、そういったところで遊んだ経験がない。
三井物産という会社にいたときは、三井物産が、接待場として裏で経営しているクラブが、いくつかあった。
そこへは、よく行った。
が、それはあくまでも、仕事。
そこで働く女性は、あくまでも社員。
その三井物産を去ってからは、一度もない。

 ……それはともかくも、私は、こう思った。
「ソドムとゴモラだな」と。
というか、同時に、そういうふうに、享楽的に遊べる人を、うらやましく感じた。
何も考えず。
何も、罪の意識を覚えず。
その日は、その日だけ。
むずかしい人生観もなく、哲学もない。
そこにいる若い女性は、ただのオモチャ。
赤ん坊のおしゃぶりと同じ。
そういうふうに割り切ってしまえば、何でもない。

 どうして私には、そういう考え方が、できないのだろう?

○キリスト

 昨夜、風呂につかっているとき、キリストのことを考えた。
最初は、「痛かっただろうな」と思った。
生きたまま、体に、クギを打たれた。

 いくら神の子でも、痛いものは、痛い。
で、もしだれかが私に、こう言ったとする。
「あなたの死後、あなたを超有名人にしてやる。そのかわり、皆の罪を背負い、ハリツケになれ」と。

 キリストのばあいは、「神」に会っている。
だから死の恐怖、克服することができた。
が、私は会っていない。
死後の保証は、何もない。
死は、恐怖そのもの。
いくら自分の死が、そのあと何億人の何億倍の人を救うことになると言われても、その保証はない。
わかりやすく言えば、「死んだあとのことは、私には、わからない」。

 では、釈迦はどうか。
徹底した真理の探究。
その伝道。
が、何のため?
どうして?
いくら釈迦によって救われた人がいたとしても、それでもって、自分の孤独感が癒されるわけではない。
利益もない。
「仏」「仏」とあがめられればあがめられるほど、そうだろう。

 もちろんキリストにせよ、釈迦にせよ、名声を求めて、命をかけたのではない。
そこらのちっぽけな人間の思考回路とは、住んでいる次元が、まったくちがう。
ムハンマドにしてもそうだ。
いっさいの偶像(=私)を否定している。
「私はただのメッセンジャーにすぎない」と。

 ……つまりそういう視点で考えてみると、キリストにせよ、釈迦にせよ、ムハンマドにせよ、ものすごいことをした人(神・仏)ということがわかる。
気が遠くなるほど、私たち人間とは、(私自身も含めてだが)、高い次元に自分を置いている。

 この先、どんな謎が私を待っているか、本当のところ、私にもわからない。
が、このところ、自分のしていることに、恐ろしさを感ずるようになった。
そこに「神」の存在を感ずるようになったためではないか。

はやし浩司 2103年08月05日



【Hiroshi Hayashi******Aug 2013******はやし浩司・林浩司】



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