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ぐーたら専業主婦の引きこもりブログです(笑)

【アニメ】塔の上のラプンツェル(ネタバレ含)

2011-08-20 20:20:35 | アニメ
3月に公開されたディズニー映画の最新作、
『塔の上のラプンツェル』をやっっと観れました

映画を観た友達みんなに好評だったので、
DVD発売をとても楽しみにしていたボソバユです

私の知っているグリム童話の『ラプンツェル』のストーリーとは
かなり違って、ディズニー節がピリリとそこかしこに効いていました
そもそも「ラプンツェル」とはドイツ語でサラダ菜のこと

出だしがまず斬新でした
ヒーロー、フリン・ライダーのモノクロームで始まります。
以下、ネタバレご注意そしてまたまた長文です、ご容赦を

昔むかし、あるところに、ある特定の歌を歌えば
不老不死で健康(平癒)が手に入るという、黄金に輝く魔法の花があり、
魔女のゴーテルはその花の秘密を世間の人々から隠し、
自分だけがその花の恩恵を享受し、若さを保ち続けていた
魔女ゴーテルは本当は400歳らしい。

ある王国の王妃様が身ごもったが、重篤な病気に罹ってしまう
王国の家来や国中の人達が、王妃の病気を癒すために
伝説の「奇跡の花」を捜し求め、魔女ゴーテルが隠していた
魔法の花を根こそぎ持って行き、その花のエッセンスを口にした
王妃の病気は治り、可愛いプリンセスが産まれる

その赤子こそがラプンツェル
王国とその城下町の描写が、モンサンミッシェルみたいでツボです
ちょっと天空の城ラピュタみたいだし。
ラプンツェルは王妃のブルネット色の髪とは
違い、黄金色の髪を持つ少女。世間から隠して来た
魔法の花の気配を魔女ゴーテルは敏感に察知したらしく、
お城に忍び込み、スヤスヤベビーベッドで眠っている
ベビーラプンツェルに向かって歌を歌った。
するとベビーラプンツェルの髪は黄金の光を放ち、
老婆だった魔女ゴーテルはみるみる若返る。

魔女はラプンツェルの髪の毛を持ち帰ろうと一部
断髪するが、切ってしまった髪の毛は黄金色からブルネット色に変色し、
魔法の輝きは失われてしまうのだった・・・。
一度切ってしまった髪の毛は二度と魔法が使えない。
ラプンツェルごと奪うしかないと決心した魔女ゴーテルは
ベビーラプンツェルを連れ去り、誰にも見つからない(であろう)森の奥深く、
塔のてっぺんに閉じ込め、再びラプンツェルの魔法の髪の毛の力を
世間から隠し、自分だけが不老不死と平癒の力を独占し続ける…。

な、なんとラプンツェルがプリンセス、しかも魔法少女だったなんて
ディズニーのオリジナリティには感服です
しかも、ラプンツェルが髪を伸ばし続けた理由もこれで説明が付く
生まれて間もないプリンセスが行方不明になり
悲しみに暮れる国王と王妃は、王女の無事を祈って
王女の誕生日には毎年無数の灯りを、国をあげて空へ灯すのだった
森の奥深くの塔に閉じ込められているラプンツェルは、
毎年自分の誕生日に輝く無数の灯りを眺め、灯りの正体を知りたいと
切に思うようになります。
すごいラプンツェルが「塔の外へ出たい」と思うための
動機付けもバッチリ

さて、魔法の力を失わないために髪を切れないまま伸ばし続けて
早18年、ラプンツェルの髪の毛も21m()にまでなりました。
塔に閉じ込められて育ったラプンツェルの唯一のお友達は
カメレオンのパスカル。とっても可愛いです
魔女ゴーテルのことを育ての親「お母様」と言って慕っている。
「灯りの正体をどうしても確かめたい」と思いつめたラプンツェルは
魔女ゴーテルに「塔の外へ出て灯りを間近で見たい」と懇願するが
「お前は一生塔から出てはダメ」と却下される

そしてビックリだったのが、このストーリーのヒーローが
王子様ではなく(原作では王子様)、お尋ね者の盗賊だったこと
お城に入って「王女のティアラ」を盗むという大仕事をした後、
兵隊達(&警護隊長の馬マキシマス)に追われているうちに
森に迷い込み、追手から身を隠すために、たまたま見つけた
ラプンツェルの塔をよじ登って入り込むのだった
この発想にも脱帽盗賊であれば、ラプンツェルに
髪を垂らしてもらわなくても塔に忍び込むことが可能な訳です
キャラクターも、従来のヒーロー像とは全然違って、
どこか冷めていてナルシストで、ユーモラスで悪巧みも働いて
活き活きとした魅力的なキャラに仕上がっています

一方のラプンツェルも、原作では塔に閉じ込められている
可哀想で受身な女の子という感じでしたが、明るくて勇敢で、
多趣味(チェス、ダーツ、お絵描き、ギター、お裁縫、読書…なんでもござれ)で、
情緒豊かで、加えて抜群の運動神経
結構アクロバットなシーンも多くて映画「007」を彷彿とさせました

さて塔に入って来た不法侵入者フリン・ライダーを
ラプンツェルはフライパンで殴って気絶させます。強い・・・、ラプンツェル。
これがヒーローとヒロインの出会いですね。意外過ぎる出会い方
ラプンツェルはフリンが持っていた「王女のティアラ」を隠し、
フリンと「冒険が終わればティアラを返す」という取引をし、
ラプンツェルの「塔の外へ出て灯りを見に行く」冒険に
フリンも付き合うことに。塔の外へ出たばかりのラプンツェルの
はしゃぎ方とフリンの温度差がまた面白すぎでした

冒険の途中の「荒くれ者」達の酒場の場面もディズニー節満開
そして、お城の馬マキシマスが良い味出してます
マキシマス、馬のクセに頭良過ぎで笑える
一緒に旅をしながら、ピンチに遭遇した2人。ラプンツェルは髪の秘密を打ち明け、
フリンは自分の本名が「ユージーン・フィッツハーバード」であることを明かす。
本名を他人に話すのは生まれて初めてのこと。絆を深める二人
一方で、魔女ゴーテルと、フリンの元仕事仲間2人(今はフリンの敵で盗賊兄弟)が
手を組み、ラプンツェルを奪還したいゴーテルと、ティアラ奪還したい
盗賊兄弟の利害が一致し、虎視眈々と物陰からチャンスを狙うのだった。

王女の誕生日当日、お祭り騒ぎで賑わう城下町も
色彩豊かな描写で素敵でした
城下町には、そこかしこに七芒星のような太陽のマークの
旗が。王家の紋章

髪の毛を三つ編みにして、お花で飾ってとっても可愛い
城下町の人々と踊るシーンは、何だか「タイタニック」の
船内パーティーみたいでした

そして圧巻だったのは、ボートの上から眺める、
ラプンツェルが実物を目にすることをずっと望んでいた無数の灯り
ああーーーー映画館で、3D映像で見たかったぁぁぁ

ボート上で、心を通い合わせた2人

ここから色々あるのですが、ラプンツェルは塔に
連れ戻され、フリンはお城の兵隊に捕まってしまう。
塔に戻ったラプンツェルは、塔の中で自分が描いた絵の中に、
城下町で見た王家の紋章を垣間見、自分が王家の
プリンセスであったという記憶が呼び戻されます
ここも感動した王家の紋章がこんな伏線になっていたとは
そして、魔女ゴーテルこそが自分を塔に閉じ込めた張本人であることも
思い出し、「もう二度と髪の魔法は使わせない」とゴーテルに告げる。
憤慨したゴーテルはラプンツェルを捕え、再び誰の目にも届かぬ場所へ
ラプンツェルと身を隠そうとする。

いよいよクライマックス。
ラプンツェルの命が危ないと気付いたフリンは堅固な警備を
掻い潜り、脱獄してラプンツェルが捕まっている塔へ戻る
獄中には酒場で出会った荒くれ者がフリン脱獄に手を貸し、
しかも荒くれ者達を城へ呼んだのは警護馬のマキシマス
ああ、もうマキシマス大好きだ~~
最初は宿敵同士だったフリンとマキシマスが奇妙な友情で
結ばれていたことを確認した瞬間でした

塔に戻り、塔の窓から垂らされた髪の毛をよじ登ると、
待ち伏せしていた魔女ゴーテルにナイフで腹部を刺され倒れるフリン。
最大のピーーーンチ急所を刺され、息も絶え絶え。
捕らえられているラプンツェルは魔女ゴーテルに「フリンの怪我を
治させて欲しい。そうすれば後は言う通りにする」と取引しようとする。
自身の髪が持つ魔法(平癒)の力を使うために歌おうとするが
フリンはラプンツェルが魔女ゴーテルに永遠に捕らえられることを懸念し
「歌うな」と力なく言う
ラプンツェルが顔を近付けた時に、フリンは最後の力を振り絞って
床に飛び散った鏡の破片でラプンツェルの髪の毛をバッサリ切り落とす
黄金色だった髪の毛はみるみるブルレット色に変色し、魔法の力を失った…。
フリンの怪我を治すことができない…

それを見たゴーテルは悲鳴をあげ「なんてことするのよ」と叫びながら
どんどん老化が進み(元は400歳ですから)、ヨボヨボの老婆になり、
最後はカメレオンのパスカルに足を引っ掛けられ()、
塔のてっぺんの窓から転落し絶命。パスカル、ナイス
そしてフリンも出血多量で気絶…
しかしラプンツェルの涙がフリンの頬に落ちると、これまた
魔法の髪の毛と同様の効果がフリンの傷口は
みるみる癒えて元通りに

エピローグでは本当の両親、国王と王妃との感動の再会
ラプンツェルとフリンも結婚してハッピーエンドでした
結局国王と王妃は一言も言葉を発さなかったな・・・。
ゴーテルも「魔女」だけど終始魔法使わなかったし。
つーか盗賊と王女って結婚できるのね
勇敢なヒロインと、どこか冷めたヒーロー、グリム童話も
ずいぶん新しいスタイルにアレンジされたものですね
ウォルト・ディズニー生誕110周年、ディズニー映画50作品目。
美しく重厚な映像、よく練られたストーリー。
ディズニーの意地と底力を見られた作品でした
待っているだけのお姫様像は、現代社会にはそぐわないのかも知れませんね。
ラプンツェルのように夢を持って、それを実現させるために
行動に移すことが大事
CGでここまで表現できるものかと感嘆するばかりでさすがディズニー
ラプンツェルをテーマにしたアトラクションも
そのうちディズニーリゾートに登場する日が来るでしょうね
観て大満足の一作でした