ぶうりんの希望の種まき新聞

絶望的雑感有りの希望的投稿ブログ。
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「おおかみこどもの雨と雪」

2012年07月23日 | 「脱」日常のちょっこし映画話
昨夜、レイトショーに近所のママ友(ばば友)を誘って、観てきました。
細田守監督作品は息子が好きなので、「サマーウォーズ」や「時をかける少女」を一緒に観て、私も細田作品には注目していました。
映像がものすごくきれい・・・。写真なのか・・・アニメなのか・・・?
私には識別できませんでした。
自然物の描写が特にきれいで、花や水、雲や空は圧巻でした。
声優も役柄となんら違和感なく、子どもの笑い声などはメチャクチャはまります。
かわいい声・・・。あれはおとなの声優なのかしら? それとも子どもの声優かしら?

7月の試写会の応募をしていたんだけど、何も案内が来なかったということは、残念賞だったのですね。
うっかりそのことを忘れていたのですが、「苦役列車」を観にいった時に、試写会参加者の感想が張り出されていたので読んでみたら、やはりどれも「感動・・・」の声。
早く観たくて、夕飯をさっさと終えて、出かけていきました。

http://www.ookamikodomo.jp/index.html

東京の国立大学に通う主人公のはなちゃんが、おおかみ男と結ばれて生まれたのが、雨と雪。
雨と雪は父親と同じ「おおかみ人間」という宿命を背負って生まれます。

「狼として生きるのか、人間として生きるのか」
私としては、どちらも併せ持っていて全然OKじゃん!って思うんだけど、
その二者択一でどちらか選らばなければならないというのが、はなちゃんが子どもを産んだ時からずっと考えてきたこと。
はなちゃん自身は、パートナーの事実を知った時に、「おおかみ男でもあなたはあなた」と受け入れていたのに、わが子の子育てとなると変わっちゃうんだなぁ・・・とちょっと残念。
でも結局は、子どもたち自身が自分で選んで決めていった。それをはなちゃんは受け入れるんだよね。そこは素敵。

狼なのか人間なのか・・・という問いは、性的マイノリティのことと似ているなぁと思いました。
「男として生きるのか、女として生きるのか」
その二者択一に迫られている感じが似ているように思うのです。
でも、本当なら、そのどちらでもいいし、そのどちらでもなくてもいい。
それなのに、どうしてはっきり決めなければいけないのか・・・。

細田監督は、「ありのままでいいではないですか」ということを投げかけたかったのではないのかと想像するのです。

不登校の子どもたちが「学校に行くのか、行かないのか」どうして二つしか選択肢がないのでしょうか!?
とよく投げかけます。
そのどちらかを選ばなければならないことがとてもつらいと。
しかも、たいていの場合「学校に行く」という選択肢を選ぶように仕向けられているんですよね。
だから自分自身が望む生き方ができなくてつらいんです。

この映画、私にとっては感動的に感じる部分は少なかったですが、後半に出てくる少年の「○っ○○よ」の一言が、この映画全体を救ったように思います。感動の言葉でした。

素敵な映画です。
どうぞ皆さんもご覧ください。