ぼんさい塾

ぼんさいノートと補遺に関する素材や注釈です.ミスが多いので初稿から1週間を経た重要な修正のみ最終更新日を残しています.

巡回符号

2012-06-03 20:14:20 | 暮らし
sys.pdf
sys-s.pdf
sys.txt
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                                       作用素Γ,Δによる表現

少々舌足らずになりましたが,sys.pdf に巡回符号に関するページを追加しました.回路構成でz変換と関連付けているのが特徴です.
http://www18.ocn.ne.jp/~pulsar/tmp/sys.html の「4.巡回符号」(7)以降の部分はほとんど割愛したので,sys-s.pdf で補足します.主として誤り訂正法の紹介ですが,巡回符号のバースト誤り検出能力についても言及します.(6/12 取り消し.[4-22] pp.227-228,etc.)

補足:(1) 実係数の方程式 x2+1=0 の(実数でない)解 i を用いて実数体を拡大したのが複素数体.
(2) 1/G(x) が周期的になるのは有理数が循環小数になるのと同じ理由(剰余は有限とおりしかない).
(3) [#45] の Y(x) が符号多項式のときは,次数は n-1 以下なので xiY(x)/(xn-1)を級数展開したときの係数列に Y(x) の係数が周期 n で現れ,xn-1 を掛けると1周期分が得られます.(巡回置換の表現が mod より Δ の方が分かり易い)
(4) [#45] の証明には ΔW(x) = 0 ならば Δx W(x) = 0 という性質を用いています.双対の性質はΓW(x) = 0 ならば ΓW(x)/x = 0
(5) 符号多項式を昇べきの順にかくことがあります.M系列やシンドロームが 0 でないときの級数展開が正のべき乗になりますが,z変換で負のべき乗を考える方が通常の除算との親和性が向上します.
(6) 伝統的な符号理論では m, k, n は検査点数,情報点数,符号語長を意味するので“後半”はこれに準拠しています.