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標本化された信号 [1-15] |
#12: 標本化と補間
1次元のアナログ信号 x : R → R (R は実数の集合)に対して y(n) = x(nτ) で定められる信号 y : Z → R (Z は整数の集合)を x を標本化周波数 1/τ で標本化した信号といいます.また y(n) = x(nτ) から x(t) を近似的に再現することを補間といいます.
計算機科学でよく用いられる補間は [1-13] で説明されていますが,信号処理で用いるのは
Σn x(nτ) h(t - nτ)
のような形の補間です.直線補間のときは h(t) = max{0, 1 - |t/τ|}.
発展: 1/τ を x の帯域幅の2倍以上にすれば h(t) を適当に選ぶことにより y から x を復元できるというのが標本化定理です.ぼんさい塾でも [1-16] で取り上げましたが,sys.pdf では割愛し,補遺にまわします.
[1-12] 標本化 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%99%E6%9C%AC%E5%8C%96
[1-13] 内挿 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E6%8C%BF
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[1-14] 標本化定理 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%99%E6%9C%AC%E5%8C%96%E5%AE%9A%E7%90%86
[1-15] デジタル情報処理 標本化定理
http://www.image.med.osaka-u.ac.jp/member/yoshi/ouec_lecture/digital_processing/handout/Sampling_theorem.pdf
[1-16] くし型関数
http://blog.goo.ne.jp/bonsai-juku/e/a265ccb64a208c31ef4227caf6e0902a
#13: 量子化
一般に連続値を離散値に変換することを量子化といいます.標本化でも定義域の量子化を行っていますが,標本化と量子化を併記するときは信号の値域を離散化することを指します.代表例は実数値を四捨五入して整数にする丸めです.
発展: 標本値を非線形関数で圧縮して丸めることを非直線量子化といいます.公衆電話網の PCM 信号では標本化周波数 8kHz の13 ビットの標本値を 8 ビットに圧縮しています.なお,信号を伝送・記録するときは通常多くの標本値をまとめて処理し全体でビット数が少なくなるように工夫しますが,符号化技法の展望は割愛します.
蛇足: 昔の専門分野です>1980-03, 1980-10.
[1-17] アナログ-デジタル変換回路 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0-%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E5%A4%89%E6%8F%9B%E5%9B%9E%E8%B7%AF
[1-18] 量子化 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8F%E5%AD%90%E5%8C%96
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[1-19] 非直線量子化 ‐ 通信用語の基礎知識
http://www.wdic.org/w/SCI/%E9%9D%9E%E7%9B%B4%E7%B7%9A%E9%87%8F%E5%AD%90%E5%8C%96
[1-20] 量子化誤差 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8F%E5%AD%90%E5%8C%96%E8%AA%A4%E5%B7%AE
[1-21] 量子化と符号化
http://www1.kamakuranet.ne.jp/smo/proctalk/quantize.htm
[1-22] 情報圧縮
http://www.sie.dendai.ac.jp/ed/digest/ftr.cgi/subject/digest/E304/%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%9C%A7%E7%B8%AE%E8%AC%9B%E7%BE%A9all.pdf
標本化は pp.38-49,量子化は pp.52-56(全 285 ページ)