「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

歩く

2005年01月26日 | 塵界茫々
 私たちの世代は、幼時から移動の手段は長距離の場合は別として、歩くことでした。そうした30年間を経て、今は車、バス、列車といった交通手段が中心になり、意識して歩く時間を作らない限り、一日に3キロ以上も歩くということは、普通まずありません。
 私の住む町にも大学があって路上で若者たちと遭遇します。この若い人たちが連れ立って歩くときの足取りののろのろが気になって仕方がありません。横に並んで歩道をふさいでゆったりと歩いていきます。日ごろのスピードの追求とはおよそかけ離れた緩慢です。。まるで今このときが、一番人間らしく生きているときとでもいうように。もっとも、人の歩きが遅いと怒るのは老化現象の一つだそうですが。
 江戸時代の人たちも歩く速度はかなり速かったようです。あの弥次喜多道中でも、東海道53次を江戸から京まで2週間で歩いているし、「奥の細道」の芭蕉も、忍者説が出るほどの速度の健脚です。
 若い人の一年はその人生の20分の一かもしれませんが、こちらにとっての一年は70分の一の速さで過ぎていくのです。生い立ちの歴史からいっても、歩きの年季の入れようが違うのです。足早に歩くこちらを、少しは理解して道を空けてくれてもいいと思うのですが。

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5 コメント

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いまどきの若者は傍若無人です。 (りこ)
2005-01-27 13:00:34
電車の中の高校生声高にお喋り。メールはするはお化粧はする、やりたい放題。その上乗降口に時下座りしている。乗降客のほうがすみません降りますから…なんて気を使い迷惑掛けてる方が威張っている。人間として程度が悪すぎる。
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修正できませんね? (りこ)
2005-01-27 13:31:24
漢字変換で最初に出てきたものを考えもなくOK

しました。直座りにするべきでした。修正できないみたい?ですね…。後からは???
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修正できません (Sakura)
2005-01-27 20:28:38
他の方に入れたコメントは投稿者は修正できませんね。どうしても都合の悪いときはお願いして、削除してもらいます(笑)
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元気がいいーッ! (の、一言です)
2005-01-27 20:38:45
ほかに申し上げることは、ございません

またも、脱帽ッ!



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時価座り (R.H)
2005-01-28 23:39:05
足早で歩くのも、ゆったりと歩くのも、それはそれ。人それぞれです。私も比較的早足だと思っていますが、物思いにふけったり(時にはそんなこともあります!)路傍の縁石の間から顔を出す早春のすみれなどを探しながら歩くときなどは、多分にゆっくりモードに切り替わります。で、道を塞ぐのは若者ばかりではありません。よい年をした・・・(以下略)。

ところで「りこ」さん、時価座りではありませんか。彼らは、まさに今が旬(シュン)なのです。自分たちだけしか眼中にないのです。いや、眼を開いていないのでしょう。安っぽい時価です。

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