「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

春の月

2008年03月22日 | 絵とやきもの
 今宵は十五夜です。車で15分ほど走った住宅街の中にある行きつけのお食事どころで、創作料理の夕食を味わいました。
 東京から娘が仕事に一区切りがついたからと半年振りに帰省しています。

 今日は朝7時、庭の、ゴルフの打ちっぱなしのネットを取り外した跡に、2週間がかりで掘った、小さな穴窯の火入れを行いました。作家の方がするのを真似て、お神酒をお供えし、塩を撒いて窯の安全をお祈りをしての、火入れ式です。
 テスト運転なので、試作の作品を数点入れて、並んで拍手を打って、火入れです。
 一日中、薪を焚き、夕刻6時に火を止めました。このまま徐冷を待つので、火入れのお祝いを兼ねて三人での夕食会です。

 ノン・アルコールのジンジャエール・アルコールの私に気兼ねしてか、二人とも、もっぱら料理に集中して、酒量は少しだけでした。
 8時過ぎ、空に掛かった月が、黄色みを増し、雲は見えないものの、にじみを持って朧の感じがするのを、春の月独特のものと、めでながら帰ってきました。


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8 コメント

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おめでとうございます (metabo)
2008-03-23 11:39:35
時間は作るものと言いますが、周囲に振り回される主婦の身にはなかなか思い通りにならず、コメントもご無沙汰でした。
穴窯築窯とのこと、おめでとうございます。陶芸をする者にとっては憧れの窯ですね。どんな作品を作られているのでしょう?ご主人もブログを?高名な陶芸家?いろんな想像が膨らみます。
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春の雨 (boa !)
2008-03-23 15:43:04
春のやわらかな雨が終日降り続いています。
お祝いをいただいて恐縮しています。確かに憧れの窯ではありますが、そんな本格的なものではなくて、ほんの小さな、鼡窯とでも呼んだほうがいいような「穴窯」の遊びごとなのです。
もし、興味をお持ちになったのでしたら、彼の陶芸との出会いと作品を下記のアドレスで記していますのでご覧ください。
なお、弟の窯「陶三望」も併せて、お暇の折、のぞいて下さい。

我が家の「作家」は、全くの素人で、理屈が先行する熱管理の技術屋です。ブログは敬遠して覗くこともありませんので、安心して勝手なことを書いています。

http://blog.goo.ne.jp/bonito_1929/d/20070502

http://blog.goo.ne.jp/bonito_1929/d/20070316
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Unknown (metabo)
2008-03-24 01:51:23
ご主人の作品、さすがにプロの指導を受けられ修行を積まれただけあってしっかりした造りで、品格がありますね。トップの作品には赤い藪椿、画像2の徳利には白い侘び介を活けてみたくなります。
画像7のぐいのみは何とも色っぽく、口をつけるのが憚られそうです。作品から想像するに、かなり几帳面な御性格…?
弟さんの方は打って変って大胆で力強い作風ですね。勢いを感じます。唐九郎氏に会われたとは羨ましい限りです。
今後も穴窯作品を楽しみにしています。
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ご慧眼!!! (boa !)
2008-03-24 11:44:06
見抜かれたとおりです。唐九郎を心密かに師と慕う弟の作風は、人柄のまま、おおらかで豪快といえる作風です。
一方あるじの方は、気配りの細やかな、几帳面な生まれつきです。救いは気質の潔癖で、筋を通す生き方が作品の品格として、意図せずに漂うと、これは、身内の贔屓目です。

私の、万事大雑把で、こだわらない生き方とは、正反対に近く、衝突しながらも、理解しています。阿吽の呼吸になっているのかもしれませんね。
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祝着至極 (香HILL)
2008-03-24 20:38:28
冬のお月様はキリッと引き締まった感じ、写真で言えば焦点がドンピシャのキレの良い・・。
それに比べ、春は、ボンヤリ感を漂わせていますね。
心が和みます。

還暦を迎えたときに、一度視力検査を受けるべく眼科医を訪ねる。
昔からの近眼に加え老眼が進むヘンテコな状態でドンピシャの眼鏡を希望してますが・・と言うと、
老女のドクターの答えがふるっていました。
”アンさん、そのお歳では少しボンヤリの方が良いですよ。
物や者があまりキチンと見えるとろくな事がおませんよ・・・”と。
この先生は眼科以外に精神科も兼ねているのかな?
当方の悪い性格をチャンと見抜いておられます。

ところで、ご自宅の庭に窯を設置された由、祝着至極にございます。しかし、ゴルフ練習場を潰すのは勿体無し。
座り仕事を続けると腰・膝に負担、ストレッチにはボールを打つのがベターなんですけど。

土いじりをしている間は、奥様の説教も聞かずにすむし心安らぐ至福の時間かもしれませんよね。ご主人様にとっては。

ps=
昨夕、テレビで”久大線汽車の旅”番組に日田の塾・広瀬家の映像あり。
   本ブログで予習をしていたので良く理解できました。
昨夕、篤姫で老人語”祝着”を学ぶ。
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 ()
2008-03-25 07:11:09
   揺れあがりすわる春月松の上      桜坡子
   どんとうつおぼろの濤の遠こだま    素逝
  
 どきどきしながらの窯出し…   歓声が聞こえます。
 
 boa!さん おはようございます。 雀さんの声で目が覚めました。 にぎやかに囀るすずめ、俯瞰の構図。 優しい眼差しを感じます。 4羽の距離感は、ふだんからよく観ていらしゃるからこそ。 愛らしい頭を撫でてやりたくなりました。

 今朝は霧が立ちこめて。 湿り気のある空気が肌にやわらかい、朧のせかいです。
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名医!!! (boa !)
2008-03-25 16:52:57
そんなお医者様、こちらにも欲しいです。仰るとおりだと思います。
目も耳も少し故障があるほうがかわいらしいでしょう。さらに物忘れも人様に迷惑をかけない範囲でなら歓迎です。

やたら場所ふさぎだったネットがなくなって広々です。体操でストレッチをやっていますのでご心配なく。
ただし、本日は、体のあちこちが痛いのだそうで、やはりなにか無理になったものとみえます。

日田がテレビで放映されてのですか。知らずに見逃しました。相撲の間はテレビには触れませんが、もう解禁ですから、惜しいことをしました。

何事にも学習を心掛けられる香HILLさんはさすが優等生ですね。
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櫻坡子の句 (boa!)
2008-03-25 17:12:10
この句は絵になりますね。「すわる」が効いています。蛙さんの写真に出てきそうな景観です。

雀たちが、煩いほどの囀りで、「暁を覚えず」とはまいりませんね。お疲れは取れましたか。
蛙さんの、お彼岸の記事で、由緒ある松の風格を驚いて拝見しました。私が松を伐ってしまった報いでしょう。大きな木を移しては枯らしています。
松や、梅、樫などは皮一枚で生きられるのですね。

椿谷にシャベルカーが入って、大きな櫻が3本も切り倒されていました。
よそ様の地所のことですから文句を言う筋合いではないのですが、莟のふくらみを楽しみにしていましたのに・・・・せめて最後の花を見届けてやりたかったのですが。

穴窯は窯出しというような量ではなく、テストとはいえ、今回は焼きが不足だったようです。そのうちに何とかなるでしょう。窯の具合はいいようですから。
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