「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

余韻

2005年01月24日 | 塵界茫々
 久しぶりに顔を合わせた謡の仲間と、同門なればの話がはづんで、申し合わせ通りに無事進行した「草子洗」の余韻と、お酒の勢いも加わって時間の経つのを忘れていました。帰りは初めからお互いそのつもりの、kさんの運転での帰宅となりました。歳を重ねても、凛とした姿勢と、鍛え抜かれた張りのある声を保っておられる先輩方に,畏れに近いものを感じました。
 やはり、この道一筋の方の気迫は、理屈を寄せ付けません。囃子や謡とはおよそ対極にあるデジタルの世界への傾斜をはじめ、あれも、これもの軽薄をひと時は反省させられるのですが、これが私の今までの生き方なのだし、これからも、どんなに呆れられようとも、様々な興味に飽きることなく取り組んでゆくしかないと、身内に巣くう「憧れ虫」と、折り合いをつけながら生きてゆくのもいいか。と自分で納得したことです。