「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

日本画名品展

2005年01月15日 | 絵とやきもの
 北九州市立美術館で開催中の京都国立近代美術館所蔵の「日本画名品展」を観にいってきました。出品点数は70点と少ないのですが、それだけにゆったりとした展示で楽しめました。
 明治以降の作品に絞られていましたが、西洋絵画の新しい視点を消化して、その上で、伝統的な日本画の自然観を表現しようとする意欲が感じられ、意外な若々しさを漂わせる大観、
 竹内栖鳳の水彩画かと思える作品、稲垣仲静の小品「太夫」には素材の内面を描くような不気味な迫力さえ感じました。福田平八郎の「花菖蒲」の構図の斬新さ花の表現のモダンに感動、2室の中では小倉遊亀のかわいらしい「舞妓」や森田耕平の大作、山頭火の句を題材に描く池田遥邨の「あすもあたたかう歩かせる星が出ている」にも会えました。至福のひと時を過ごすことができました