You got a movie

自分が見た映画をきままに記録したブログです。もしまだ見ていない人が御覧になっても興味を損なわないようにしています。

カールじいさんの空飛ぶ家 

2009-12-12 00:20:53 | 映画[カ行]
監督    ピート・ドクター
製作総指揮 ジョン・ラセター 
      アンドリュー・スタントン

 
ディズニー&ピクサースタジオでは初めての3Dデジタルアニメ。とてもカラフルな映像で見ていて楽しく、笑えるところ、泣けるところがふんだんな冒険もの。主人公がお爺さんと言うのはうまい。普通のアニメなら子供を連れたお母さんが多いのだけれど、本作は年輩客やカップルが多く、孫とみられる子供を連れたおじいちゃんまで。これは観客動員数が上がるはず。
 いつも最初にある短編アニメにも今回は涙腺がゆるんだ。もちろんとても楽しい笑いの連続なのだけれど、温かいものがあって、それがさりげなくちりばめてある。本編も同じ。奥さんとの子供の時の最初の出会いから、亡くなるまでをさっと描いた映像も良かったが、その中にあとへの伏線も含まれていて、物語が進んでいったある時に、そっと訪れる静かなシーンで、亡くなった奥さんの気持ちが初めて伝わってくるときに温かいものがどっと込み上げてくる。
そんなさりげない、静かな心の高揚がとても心地よく、素晴らしく感じられた。

 ストーリーは冒険もので、終始楽しく見れる中でこんな温かいものが詰め込まれた、大人が観たくなるアニメだ。

ファミリー度 90点 カップル度 90点 映画好き度 85点


カールじいさんの空飛ぶ家



笑う警官

2009-12-05 00:29:26 | 映画[ワ行]
監督    角川春樹
キャスト  大森南朋
      松雪泰子
      宮迫博之 ほか

 佐々木譲著の道警シリーズ小説「笑う警官」を映画化。この小説は初めの単行本発刊時は「うたう警官」という題で、「うたう」とは組織の不正をリークし、組織を売るという意味。しかしこのうたう警官という題では歌を歌うという意味に誤解されがちで映画化構想もあって文庫版発刊時に改題したようだ。でも「笑う警官」という題の方も、昔有った「笑うセールスマン」を思わせしまう。
 この題目をそのまま表したシーンが途中にワンカット入っていた。憎らしい幹部警官が高笑いしているシーンだったが、それなら題名はむしろ、カタカナで「ハイエナ」がよかったかも。(・・・? ハゲタカのシリーズものか!笑)

 この映画、大森南朋と松雪泰子のシリアスな演技に次第に引き込まれていってなかなか面白かった。
実際に有った汚職事件を題材にしているらしいがここまでひどい組織犯罪として描いてよく名誉棄損で訴えられないなと思いながら見た。特にキャリア幹部をゆするための問題のビデオが出て来た時には失笑した。レビューで酷評されるのもこの辺に理由が有りそう。
 でも、正義感に燃えた警官たちが集まって腐った組織に立ち向かう話はストーリー的に面白く、大森南朋と松雪泰子の演技がいいので、面白い社会派ドラマとして見れた。欲を言えば、真相を告発することが出来る百条委員会に出席できるかどうかのクライマックスのシーンはもっとハラハラドキドキする演出が欲しかった。
 ハゲタカから大森南朋は社会派ドラマが似合う俳優になった。さて、次は?

ファミリー度 70点 カップル度70点 映画好き度75点




笑う警官