You got a movie

自分が見た映画をきままに記録したブログです。もしまだ見ていない人が御覧になっても興味を損なわないようにしています。

ハリー・ポッター 謎のプリンス

2009-07-25 08:59:44 | 映画[ハ行]
監督    デイビッド・イェーツ
キャスト  ダニエル・ラドクリフ
      ルパート・グリント
      エマ・ワトソン
      ジム・ブロードベンド
      ヘレン・マックロリー
      ヘレナ・ボナム=カーター

 主人公の三人ももう大人。三作頃までのハリー・ポッターをテレビで見て好きになった子供たちがいつもの楽しい ハリー・ポッターを見たくて映画館に来たとしてもそれは少し可哀想。今のハリー・ポッターは主人公達と一緒に歳を重ねて大きくなった大人が対象のようだ。特に本作はダークな作りの上に、以前のような魔法の世界の楽しさを描くシーンが殆ど無くなった。ハグリッドのシーンで出て来るのは死んだタランチュラだし、魔法の杖の店は焼け跡になってしまった。これも闇の帝王の復活でこれからの凄惨な闘いの序章となるのだから仕方ないのだが。でもその代わりというか、年頃になったハリーやハーマイオニー、ロン達のロマンスが華を咲かせる。これはこれ迄にない楽しみ。
 
 一方で最終決戦へ繋がる物語は原作を読んだ人には判りやすいと思われるけれど、そうでない人には展開が早くうまく繋がって行かないかもしれないので事前に少しでも情報を入れて観る方が良いと思った。邪悪な魔法使いヴォルデモートの若い頃 トム・リドルのことを探るハリー、分霊箱というこれからの物語の鍵となるものを校長のランブルドアと共に探し始めるハリー、そして半混血のプリンスとは?最後にはハリー・ポッター始まって以来最大の悲劇となるが、2作に分けて映画化される最終章への序章として、やはり見逃せないものとなっている。
 次回(来年の11月)まで多少期間が空くのがとても残念。

ファミリー度 75点 カップル度 80点 映画好き度 75点



 懐かしいハリー・ポッターと賢者の石 予告



ノウイング

2009-07-18 08:39:07 | 映画[ナ行]
監督    アレックス・ブロヤス   
キャスト  ニコラス・ケイジ
      チャンドラー・カンタベリー
      ローズ・バーン
      ララ・ロビンソン   
 
 ニコラス・ケイジが前にも似た映画に出ていた、昨年のネクスト。二分後に何が起こるか判ると言う予知能力を持つ主人公の話。この種のネタが好みなのかこの映画も突拍子もないストーリーで呆気にとられながらシーンが展開する。だが見応えはあった。次々と展開する新事実、目の前で起きる大惨事、それにひとたまりもない人間と圧倒的な恐怖を最新のVFWで描く。一度始まったら、休み無くぐいぐいと引き込まれて行く。特に目の前で墜落する旅客機、凄まじい地下鉄の暴走と激突のシーンは見逃せない。この大惨事をもとにした一種のスリラーに仕立て上げたのは評価できる点。最後にはこれまでに観たこともないようなディザスター(災害)のシーンが描かれるがデジタル・スタジオのAnimal Logicの力の入れようが判る。昔からありがちのネタと結末の映画で、作りようによってはつまらない映画になりそうだが、それを十分に補っていると思う。


ファミリー度 75点 カップル度75点 映画好き度75点。


ノウイング 予告編 Know1ng 2009 Trailer



ウイッチマウンテン

2009-07-11 00:09:04 | 映画[ア行]
監督    アンディ・フィックマン
キャスト  ドウェイン・ジョンソン
      アナソフィア・ロブ
      アレクサンダー・ルドウィグ
      カーラ・グギーノ
      キアラン・ヘインズ

アンディ・フィックマン監督のディズニー映画。これまでスケールの大きな大作が目白押しでこれに慣れてしまったのか、本作が多少淋しく思えるが、それはそれでこの映画も楽しく肩も凝らずに見れ、子供から大人まで広く楽しめる映画。カーチェイスあり、エイリアンが送り込んだブレデター(そっくり?)から逃げるはらはらドキドキもあり、最初から最後までテンポもよく面白かった。記憶にまだ新しいあの「テラビシアにかける橋」でとても印象的だったアナソフィア・ロブが宇宙から来た少女を演じる。彼女は「テラビシアにかける橋」でヤング・アーティスト・アワード主演女優賞を受賞、本作でも不思議な可愛さをもった演技が光っていた。これからも彼女の出る作品が気になる存在。
 彼等を助ける凄腕ドライバーを演じるドウェイン・ジョンソンは以前よりスマートになったのでは?(笑)

ファミリー度 80点  カップル度 75点  映画好き度 70点

ウィッチマウンテン 地図から消された山





The Reader 「愛を読む人」

2009-07-04 12:34:04 | 映画[ア行]
監督   スティーヴン・ダルドリー
キャスト ケイト・ウィンスレット
      デヴット・クロス
    レイフ・ファインズ  
※下の音楽を聴きながらどうぞ

 ベルンハルト・シュリンクのベストセラー「朗読者」を原案に、スティーヴン・ダルドリー監督が映像化した静かな愛(心)の秀作.

 1958年のドイツを舞台に、21歳も年上のハンナ(ケイト・ウィンスレット)に恋し、愛の手ほどきを受けることになった15歳のマイケル。ハンナはマイケルに本の朗読を頼むようになる。ハンナにのめり込むマイケルだったが、彼女はマイケルの前から姿を消し、数年後、法学専攻の大学生になったマイケル(デヴィッド・クロス)の前に、無期懲役の罪に問われる被告として現れる。
戦争中の仕事を罪に問われる薄幸な女性のハンナを『タイタニック』のケイト・ウィンスレットが36歳から66歳までの30年を演じきる。
 
 愛の物語なのかも知れないが、戦争という逃れようのない歴史の中に隠れた悲しい女性の生き様と彼女を支えた心の物語。あのアウシュビッツ収容所をひとり歩くマイケルが描かれたことで観る者の心に強く残る。そし文盲であったハンナがどれだけそれを人に知られたくなかったか、その強い頑なな気持がハンナの一生を決めてしまったことがせつない。

 マイケルの心情、20歳も歳の離れた女性に恋をしたけれどハンナから愛情が得られない苦悩、集めていた切手を売ったお金での始めての小旅行で食事をしたときにウエイトレスからハンナのことを母親と言われた時の反発、突然に自分の目の前から消えたことでの失望、ハンナを助けるすべを知っていながら助けられない葛藤、映画ではハンナの心の中があまり表現されなかった分、マイケルの心情をこれほどまでに強くせつなく表現したところにダルドリー監督の手腕が伺える。

 彼女の朗読者になったことで彼の人生を変えてゆくのだが彼女のそれからの人生も変えてしまった。愛しているが愛される事がない故に距離を置いてしまうマイケル、ハンナのために朗読することだけが彼にできること。マイケルのせつなさもだが、最後に取ったハンナの行動そして、彼のために綴った手紙。ハンナの心情が表現されてこなかった分、そしてこれまで字が書けなかった分、その手紙が表現する心は強く、重い。
彼の中でも、彼女のなかでも朗読者であり続ける。
アカデミー主演女優賞受賞のケイト・ウィンスレットの演技は紛れもなく心に残る演技だが、若きマイケルを演じたデヴット・クロスも良かったと思う。

 ファミリー度 60点 カップル度 70点 映画好き度 75点

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