You got a movie

自分が見た映画をきままに記録したブログです。もしまだ見ていない人が御覧になっても興味を損なわないようにしています。

ワルキューレ

2009-03-27 23:19:26 | 映画[ワ行]
監督    ブライアン・シンガー
キャスト  トム・クルーズ
      ケネス・ブラナー
      ビル・ナイ

 実際にあったヒトラー暗殺計画を題材にしたドキュメンタリーと言える映画。ワルキュール作戦という作戦自体は暗殺の計画をさすものでは無く、ドイツに反乱が発生した場合に、その反乱に対抗するために作られた作戦で、ベルリンに予備の軍隊を置き、もし反乱が起こった時には、予備軍参謀長の命令のもと、この軍隊が国内の重要機関を掌握でき、各機関はこれに従わなければならないというもの。この作戦を利用して、ヒトラー暗殺後のクーデターをスムーズに進めようとした。この題材は面白いのだが、その時々の状況が見るものにうまく伝わらないと訳が判らないうちに話が進んでしまい、緊張感も興奮も湧かずに終わってしまうことになる。事前に勉強して映画を見る人は少ないのだから、もっと見るものに判りやすくする親切さがあれば断然面白くなったと思う。この暗殺計画は三つの不運に見舞われた。ひとつは会議の会場が予定されていた地下室から、窓を開放した一階になり、爆発の威力が減ってしまったこと。ニつめに爆薬は二個仕掛ける予定が一個になったこと、三つ目が爆薬をしかけたかばんをヒトラーに近い机の下に置いたが、途中で机の足の向こう側に移されたこと、これらの不運が重なってヒトラーは助かってしまう。この辺も知っているものが見ると判るのだが知らないとその僅かの描写が重要であることが判りにくい。その辺りは予備知識を付けて見た方が楽しめると思う。でも、失敗によって沢山の同胞が処刑されることになったにしては余りにもお粗末な暗殺計画という印象は拭えない。

 ファミリー度70点 カップル度70点 映画好き度 75点

『ワルキューレ』 予告編



ジェネラル・ルージュの凱旋

2009-03-19 22:53:00 | 映画[サ行]
監督     中村義洋
キャスト   竹内結子
        阿部 寛
        堺 雅人
        羽田美智子
        高嶋政伸

主人公を女性に設定した映画版チームバチスタの栄光の続編。なかなかニ作目が前作を越えて面白い例は少ないがこの二作目は断然面白い。この映画の良さはどこにあるのだろう?竹内結子のひょうひょうとした立ち居振る舞いは決していいとはいえないけれど、何故か柔らかい雰囲気に好感が湧く。阿部寛はアクがきついのだがだんだん嫌味がなくなってきた。ふたりの雰囲気に慣れてきたのだろうか親密感が湧いて来た。このふたりを次でも見たくなった。
今回は堺雅人が重要な役柄で彼の個性が役柄にとても合っていた。彼の訴えるものがひしひしと伝わってくる。これが今の医療の現実だろう。脇役もしっかりしていて、これであればシリーズ物でいけると思った。是非作って欲しいものだ。

 ファミリー度80点  カップル度80点  映画好き度 75点


ジェネラル・ルージュの凱旋 trailer2



「オーストラリア」

2009-03-15 08:09:00 | 映画[ア行]
監督   バズ・ラーマン
キャスト ニコール・キッドマン
     ヒュー・ジャックマン
     デビット・ウエンハム
     ブライアン・ブラウンほか

 往年のハリウッド大作を思わせる広大なスケールと愛のストーリー。ニコール-キッドマンの扮する英国貴族婦人が最初はどうなることかと思わせながらもヒュー・ジャックマン扮するカウボーイ ドローヴァーと共に牛を追い、砂漠越えの強行軍までやってのける。これもこの映画の大きな見せ場。悪役フレッチャーの妨害に会いながらも、目的地に辿り着く場面は極めて爽快だった。ストーリーも盛り上がり、クライマックスが来てここでもう終わってしまうのではないかと勘違いするほど。そこからもうひとつのクライマックスに向けて新たなドラマが始まるが、主人公 サラとドローヴァーの愛に絡んで、先住民アポリジニと白人との間に生まれた小年との別れと再会が感動を呼ぶ。だが後半の背景となる港町ダーウィンへの日本軍の攻撃の場面では日本人が上陸しての行動に無神経と思える表現もあり、私達にとっては残念。このあたりはこの映画は日本向けを考えた映画では無いのではと感じた人も多いはず。しかし、主役の二人に好感が持て、少年ナラの素朴さも良かった。美しい自然と雄大なスケールのシーンの数々は見応えがあり、映画全体としては満足できるものだった。

ファミリー度 80点、カップル度 80点、映画好き度 75点

「オーストラリア」予告



チェンジリング

2009-03-06 22:58:07 | 映画[タ行]
監督・製作 クリント・イーストウッド
キャスト   アンジェリーナ・ジョリー 
        ジョン・マルコビッチ
      
 実在の人物である主人公クリスティン・コリンズを演じるアンジェリーナ・ジョリーの迫真の演技が光る。最初に描かれるとてもエレガントで心身共に充実した女性から、事件が起こったことによって歴然とやつれていき、病院に入れられて絶望感に陥る寸前までの彼女の心の変化も表しながら,まさしくそれを体現している。アンジェリーナ・ジョリーはベオウルフやウオンテッドの彼女と見間違うほどで、立場的にも外観的にも弱い女性を演じきる。
 彼女の良さをいかんなく発揮させた監督 クリント・イーストウッドの作る映画はいつも素晴らしい。現在78歳、監督は39年前からというから、監督としてのキャリアも長いのだが、映画で醸し出す味は、自ら数々の名作に出演してきた経験によって培われたものが多いのに違いない。
観るものが何を望んでいるかを知っていて、それに丁寧に答えてくれる。「権力を嵩に着て人を人と思わない人間」「自分を守るために汚い手段を使う卑劣人間」それらを仲間や良き理解者と共に悪を暴き、最後の最後には白日にもとに晒し出す。それはもう痛快無比と言うしかない。
このようなシーンがこの映画にも見られ、その時にはジーンと来るのだがここでは監督にやられたなと思った。
 実際に有った話という重みが見る者を釘付けにし、一級のサスペンスから導入されて、最後には痛快無比のヒーローものという運びはとてもにくい映画だった。

 ファミリー度 75点 カップル度 85点 映画好き度 85点
  
チェンジリング Changeling JTrailer