shamonさんのblogに触発されて、東京都現代美術館で開催中の「男鹿和雄展」を
見に行ってきました。
ジブリ作品で美術監督として腕を振るった男鹿和雄さんの業績の数々を振り返りつつ、
「アニメにおける美術」という、不可欠なのに見過ごされがちな仕事にスポットを当て、
その内容を紹介していくという、かなり意欲的な展覧会です。
館内に入るといきなり入場券を買う人の列に遭遇。私が行った日はそんなに長くは
並びませんでしたが、今後はさらに入場者が増えてきそうですので、できれば先に
コンビニなどで入場券を買っておくほうが、無駄な時間が減ると思います。
ちなみに美術館の向かいにあるローソンでも券を販売してました。
日によっては入場制限があるようですが、この日はそこまでの規制はなし。
でも中に入ると結構な数の人が絵の前にずらりと並んでます。
客層は親子連れ、若いカップル、年配のご夫婦など、幅広い客層が入っていて
「ジブリ」と「トトロ」のネームバリューの大きさをうかがわせました。
展示は三部構成で、冒頭は男鹿さんがジブリに関わる以前の仕事を集めたもの。
『幻魔大戦』『カムイの剣』『時空の旅人』など、初期の角川アニメ作品の美術では
大都市の崩壊や広大な雪原、幻想的なタイムトラベルシーンなどを手がけており
ジブリ作品とは違った男鹿さんの画風とそのすばらしさに触れることができます。
個人的には『妖獣都市』での、都会的かつ怪奇幻想色の強い美術の数々と
昔から大好きなアニメのひとつ『カムイの剣』の雪原の絵が、特に印象的でした。
雪原の白はアニメの画面だと一色に見えるけど、実際の背景美術はピンクを含む
多数の色で構成されていて、モネの「かささぎ」を思わせる色使いになっています。
こういう微妙な色を存分に鑑賞できるのも、展示会ならではの醍醐味ですね。
この絵はさして人気もなかったので、じっくり眺めることができました(^^;。
次に控えるジブリ時代の作品の数々は、時期的にも脂が乗り切っているという感じで
名実ともに男鹿さんの代表作といえる作品が揃っています。
『となりのトトロ』を始めとする数々の背景美術は、キャラの絵が無くても十分なほどの
強烈な存在感を醸し出しており、絵の中からサツキやメイ、それにトトロやネコバスたちが
ひょっこり顔を出してきそうなほどのリアリティを感じさせます。
この背景美術のリアリティが、作中の登場人物たちの存在感や生活感を支えているのだと
改めて実感させられました。
特に感激したのは、夕日の描写。その繊細さと鮮やかさは映像で見た以上の美しさです。
こればかりは実物を見てもらわないと、どうにも伝えようがありません。
海と空の青、森や田畑の目に染みる緑も実に爽やか。
セルと背景画を重ねた水田のシーンでは、絵の中を吹く風まで感じられるようでした。
最後の展示は、男鹿さんがアニメ以外で携わった仕事や、フリーになった後で手がけた
絵本や美術関係の仕事の紹介。
中小企業の広報誌の表紙絵は季節の風物詩などを織り込んだ日常の光景が中心。
小さい絵だけれどバラエティに富んでいて、男鹿さんの感性と精細な描写が光ります。
吉永小百合のライフワークである原爆詩や戦争童話の詩文集では挿絵を担当しており、
その卓越した描写力で美しい風景と無残な戦争の光景を鮮烈に対比させています。
これらの作品には強いメッセージ性も感じられ、ジブリ作品からさらに表現の奥行きを
ひと回り深めた感じも受けました。
絵本などの挿画では、アニメ美術での濃密なタッチとはうって変わった淡い色使いで、
かつての日本の素朴な生活をうまく描き出していると思います。
展示の終わりには男鹿さんが絵を描く様子やアニメ製作のプロセスについての解説があり
これまで見てきた作品がどうやって作られたかがよくわかる仕組みになっています。
最後には折り紙体験や記念撮影、そしてお約束のジブリ作品物販コーナーが待ってます。
今回は子ども向けの商品だけでなく、男鹿さんの故郷・秋田の地酒と地ビールも販売中。
どちらも男鹿さんの絵がラベルになった限定商品です。
しかも日本酒の銘柄はあの「刈穂」。ポン酒好きとして、これは買わずにいられません。
これに田沢湖ビール2種も足して、分厚い画集と一緒に家まで持って帰りました。
重たい思いをしたワリには、もったいなくてまだどちらも飲んでませんが…。
展示会は質・量ともに圧巻の内容で、次から次へと出てくる作品に目を奪われっぱなし。
それぞれの作品に描かれた情報量も多いので、最後まで見ると相当満腹感がありました。
あとは館内がそれほど混まず、客がスムーズに流れてくれるといいんですけどねぇ。
とにかく充実した内容なので、混雑覚悟で見に行くだけの価値はあると思います。
見に行ってきました。
ジブリ作品で美術監督として腕を振るった男鹿和雄さんの業績の数々を振り返りつつ、
「アニメにおける美術」という、不可欠なのに見過ごされがちな仕事にスポットを当て、
その内容を紹介していくという、かなり意欲的な展覧会です。
館内に入るといきなり入場券を買う人の列に遭遇。私が行った日はそんなに長くは
並びませんでしたが、今後はさらに入場者が増えてきそうですので、できれば先に
コンビニなどで入場券を買っておくほうが、無駄な時間が減ると思います。
ちなみに美術館の向かいにあるローソンでも券を販売してました。
日によっては入場制限があるようですが、この日はそこまでの規制はなし。
でも中に入ると結構な数の人が絵の前にずらりと並んでます。
客層は親子連れ、若いカップル、年配のご夫婦など、幅広い客層が入っていて
「ジブリ」と「トトロ」のネームバリューの大きさをうかがわせました。
展示は三部構成で、冒頭は男鹿さんがジブリに関わる以前の仕事を集めたもの。
『幻魔大戦』『カムイの剣』『時空の旅人』など、初期の角川アニメ作品の美術では
大都市の崩壊や広大な雪原、幻想的なタイムトラベルシーンなどを手がけており
ジブリ作品とは違った男鹿さんの画風とそのすばらしさに触れることができます。
個人的には『妖獣都市』での、都会的かつ怪奇幻想色の強い美術の数々と
昔から大好きなアニメのひとつ『カムイの剣』の雪原の絵が、特に印象的でした。
雪原の白はアニメの画面だと一色に見えるけど、実際の背景美術はピンクを含む
多数の色で構成されていて、モネの「かささぎ」を思わせる色使いになっています。
こういう微妙な色を存分に鑑賞できるのも、展示会ならではの醍醐味ですね。
この絵はさして人気もなかったので、じっくり眺めることができました(^^;。
次に控えるジブリ時代の作品の数々は、時期的にも脂が乗り切っているという感じで
名実ともに男鹿さんの代表作といえる作品が揃っています。
『となりのトトロ』を始めとする数々の背景美術は、キャラの絵が無くても十分なほどの
強烈な存在感を醸し出しており、絵の中からサツキやメイ、それにトトロやネコバスたちが
ひょっこり顔を出してきそうなほどのリアリティを感じさせます。
この背景美術のリアリティが、作中の登場人物たちの存在感や生活感を支えているのだと
改めて実感させられました。
特に感激したのは、夕日の描写。その繊細さと鮮やかさは映像で見た以上の美しさです。
こればかりは実物を見てもらわないと、どうにも伝えようがありません。
海と空の青、森や田畑の目に染みる緑も実に爽やか。
セルと背景画を重ねた水田のシーンでは、絵の中を吹く風まで感じられるようでした。
最後の展示は、男鹿さんがアニメ以外で携わった仕事や、フリーになった後で手がけた
絵本や美術関係の仕事の紹介。
中小企業の広報誌の表紙絵は季節の風物詩などを織り込んだ日常の光景が中心。
小さい絵だけれどバラエティに富んでいて、男鹿さんの感性と精細な描写が光ります。
吉永小百合のライフワークである原爆詩や戦争童話の詩文集では挿絵を担当しており、
その卓越した描写力で美しい風景と無残な戦争の光景を鮮烈に対比させています。
これらの作品には強いメッセージ性も感じられ、ジブリ作品からさらに表現の奥行きを
ひと回り深めた感じも受けました。
絵本などの挿画では、アニメ美術での濃密なタッチとはうって変わった淡い色使いで、
かつての日本の素朴な生活をうまく描き出していると思います。
展示の終わりには男鹿さんが絵を描く様子やアニメ製作のプロセスについての解説があり
これまで見てきた作品がどうやって作られたかがよくわかる仕組みになっています。
最後には折り紙体験や記念撮影、そしてお約束のジブリ作品物販コーナーが待ってます。
今回は子ども向けの商品だけでなく、男鹿さんの故郷・秋田の地酒と地ビールも販売中。
どちらも男鹿さんの絵がラベルになった限定商品です。
しかも日本酒の銘柄はあの「刈穂」。ポン酒好きとして、これは買わずにいられません。
これに田沢湖ビール2種も足して、分厚い画集と一緒に家まで持って帰りました。
重たい思いをしたワリには、もったいなくてまだどちらも飲んでませんが…。
展示会は質・量ともに圧巻の内容で、次から次へと出てくる作品に目を奪われっぱなし。
それぞれの作品に描かれた情報量も多いので、最後まで見ると相当満腹感がありました。
あとは館内がそれほど混まず、客がスムーズに流れてくれるといいんですけどねぇ。
とにかく充実した内容なので、混雑覚悟で見に行くだけの価値はあると思います。