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韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

【無韓系】ドラマ「ハンニバル」のための「ハンニバル」

2015年08月25日 | 無韓系日記
はい、もうわけのわからないタイトルですが、
一応ご説明させていただきます。

現在、huluでドラマ「ハンニバル」を視聴しておりまして、
Season1の途中まで観たところ、
これは過去のレクター博士に関する情報を再取得しておいた方がより楽しいのでは?
と思い立ち、過去作品を読んだり観たりする旅に出ているところなのです。

とりあえず「羊たちの沈黙」は読んだ上で、映画も観た。
このへんの感想はこちらで書いております。

そして「レッド・ドラゴン」を読み始めたのですが、
こっちはドラマ観終わってからの方が面白いかも、ってことで上巻で中断。

ようやっと「ハンニバル」にとりかかった次第。

そして文庫上下巻を読み終え、映画を観た感想を一言で言わせていただきますと、

なんじゃあ、こりゃぁぁぁぁぁ!

ということで、詳しい感想は後述したいと思います。

〈あらすじ〉

あれから数年、クラリス・スターリングは、FBIで荒っぽい現場仕事をこなしています。
ある日の麻薬関係の手入れで、暴走した他部署の人間のせいで多くの死傷者を出し、
親友のジョン・ブリンガムまで失ってしまったクラリス。
責任を問われ、窮地に立たされてしまいます。

一方、レクター博士はイタリアで名を変え、ステキな生活を送っておりました。
逃亡中の指名手配犯だっつーのに。
しかし、彼を狙うのは警察組織だけではありません。
彼の被害者の中で唯一生き残ったという大金持ちメイスンが、執拗に博士を追い続けているのです。

偶然レクター博士を発見し、懸賞金目当てに動き出すイタリア警察のパッツィ。
クラリスを憎み、排斥しようとするFBIの偉い人クレンドラー。
レクター博士担当にされて、自分の仕事にひとり邁進するクラリス。
そしてクラリスの窮状を知って、彼女を助けようとするレクター博士。

いくつもの思惑が重なり、事態は思わぬ方向へ進展します。
なんとレクター博士がメイスンに捕まってしまうのです。
このままでは博士は生きたまま豚のえさになる運命。
クラリスは彼を救い出し、逮捕することができるのでしょうか……?



あ、じゃあさっそく「なんじゃぁぁぁこりゃぁぁぁ」のわけを
お話しさせてもらいますね。
もちろんネタバレしていますので、未視聴の方はご遠慮ください。







もうずーっと昔に視聴した覚えがあって、
今回の再視聴となったわけですが、
正直あの衝撃の晩餐シーンしか記憶になく、
いったいどんな映画だったんだっけなーとぼんやり観ておりましたところ、

わし間違っとらんよ。
これだけじゃろ、こん映画は!


自分の記憶がうすらぼけていたわけではなく、
アレさえ押さえてればよかったんだ!エウレーカ!って感じです。

だってそもそもクラリスがジョディ・フォスターじゃないしさ~。
ジュリアン・ムーアでもいいんだけどさ~。
あのジョディの鼻の頭のへこみと割れたあごが好きだったんだよ!
あのクラリスがどんな風に年取ったか観てみたかったのに~。
タフでいながら、どこか怯えた少女のようなぎこちなさを残したクラリス……
が観たかったなぁ。

とはいえジュリアン・ムーアは、
組織で使い回され、正当に評価されず、くすぶっているクラリスを好演。
行動科学課でバリバリやってていいはずの彼女が、
銃弾飛び交う危険なガサ入れに投入されるという不自然な配備。
適材適所って言葉、わかってるかな~?組織の偉い人?

原作を読むとよくわかるのですが、
要は出る杭が打たれちゃってるというのと、
上官のクレンドラーがふられた腹いせに出世の邪魔をしまくってるんですね。
彼女の素晴らしい射撃の腕前が、
こうした配備の言い訳に利用されていて悔しいかぎりです。

で、まぁレクター博士はそういうこともわかってるんで、
彼女のためにクレンドラーを料理しちゃうんですけどねー。
最後のシーンはもうホントにオエッてなります。
この時代にはレーティングとかないのか。
いやもはやレーティング云々では無くて、グロ注意の注意書きが必要では……。

何にせよ、ジュリアン・ムーアに責任はない。
仕方が無いんです!
原作が原作なんだから!

ネタバレするけどいいですか?









原作ではね、クラリスが闇落ちしちゃってますから!

小説としては面白いんですよ。
博士が自由の身になって、クラリスVSレクター博士の構図ができあがるのかと思いきや、
そうはならない。
博士はクラリスを気に入ってますからね。
クラリスも日々の仕事に忙しくて、あんまり熱心に博士を追おうとしてないし。
どっちかっていうと、最初っから仲間ですからね、この人たち。
前作でも、クラリスが捕まえたかったのはバッファロウ・ビル。
博士はヒントをくれる先生だったんですから。

今作でも、博士はクラリスを慰める手紙を送ったりなんだり、優しい。
車のハンドル舐めに車中に潜り込んだりする変態ですけど優しいです。

いつまでも自分を正当に評価してくれないFBI。
女だからって差別されてまともに働かしてもらえない。
頼みの綱であるジョン・クロフォードはふぬけ状態。
わたしの正義はどこにあるの?
父さんの自慢の娘はどこへいったの?

こりゃ闇落ちしてもしょーがないわなー。

と、わたしは納得し、小説を面白く読んだのですが、
さすがに映画はそうもいかなかったようで。
あくまでもクラリスは博士の誘惑に抵抗し、
自分を裏切り続けた組織に帰って行くというラストになってました。
(目の上のたんこぶ、悪の元凶クレンドラーももういないしね!ヒャッハー!)

原作ではレクター博士の闇に魅入られ、落ちていったクラリス。
映画では正義の人を貫いたクラリス。
う~ん、これは好みが分かれるところですね。

原作ではクラリスとレクター博士の関係よりも、
博士を執拗に狙うメイスンと、その妹マーゴ、
そして博士の世話係だったバーニーといった、
周囲の人々の物語が面白いのです。

だってしつこく言いますけど、クラリスと博士はすでに共犯みたいな関係なんだもん。
つまんないでしょ、それじゃ。

LSDでラリってるメイスンをそそのかし、
二度と見られぬご面相に変えてしまったレクター博士。
(メイスンは自分の顔肉を犬に食べさせたんです……)
でもそんなメイスンは、妹マーゴを幼い頃から犯していた鬼畜。
バーニーはレズビアンになってしまったマーゴに惹かれてゆく。
(すごい筋肉の人なんですよ。ハンター×ハンターのあの人のイメージ)
博士を生きたまま豚に喰わせようと計画しているメイスンと、
兄を憎む妹、彼女の主治医でもあったレクター博士。

ねー、気になるでしょ。

そっちが面白いんで、クラリス闇落ちもあんまり気にならないんです。
なるようになったわい、って感じで。
ほんっとにジャック・クロフォードの存在が「無」になってますからね。
彼女を正道に引き戻す唯一の命綱だったのに。
作者は何が気に入らんかったのか。

原作原作とうるさい女になってしまいましたが、
とにかく、ドラマ「ハンニバル」のために
映画「ハンニバル」を観なくっても大丈夫よ!

それだけは断言しておきます。
さぁ、ドラマの続きを観ようっと。


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