いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

【無韓系日記】「ジョーズ」 

2015年08月09日 | 無韓系日記
えー、わたくしの地元にほど近い茨城県鉾田市の海岸で、
サメが出現したよ!とのニュースを見まして、
これは見とかんといかんかな~と視聴いたしました。

「ジョーズ」

う……不謹慎かなぁ。

そもそもわたしはパニック映画のたぐいが好きではなくて、
ぜっんぜん観たことがありません。
ハリケーンに襲われたりねぇ、アナコンダに丸呑みされたりねぇ、
ぎゃー!となってる人々には、心安らかに逃げていただきたい。
彼らの中に、人間模様とか人生哲学とか観なくてイイですから
とにかくはやく逃げてーーーーーー!

ただ今回は、妙にタイムリーな上、
家人が以前からぜひ観たいと熱望していたという経緯もあり…

ま、結果、

食わず嫌いで正直すまんかった!

的な感想であります。ああ、面白かった。
さすがスティーブン・スピルバーグ監督!

とにかく人が襲われて、いっぱい血が出て、
阿鼻叫喚で、こわいこわいこわいこわい、と思いつつの2時間なんかイヤだ!と
拒否していましたが、
本当に面白かったです。

もちろん最初は人食い鮫に食われる人が出てきてこわいし、
後半もドキドキが続くのですが、あっという間の124分でした。
ビーチでパニック状態なのは、映画の前半で、
男たちが鮫退治に大海原へ乗り出していく後半がワクワクします。
恐怖にかられて逃げるんじゃねぇから!
オラ戦いに行くだから!

超有名だからって知った気になっててもったいねかったな、と思います。
夏休み、USJに行く前に観とけ!

〈あらすじ〉

アミティ島。ここは夏の海水浴シーズンがかき入れ時。
事件らしい事件も起こらない平和な観光地。
とにかくのんびりした田舎町である。

ところが、そんな平和な島のビーチで、若い女性が鮫に食い殺されるという事件が起きた。
すぐさま砂浜を閉鎖しようという警察署長のブロディだったが、
観光客離れを心配した町の有力者に説得されてしまう。

本当にこれでいいのだろうか?
苦悩するブロディをあざ笑うかのように、人食い鮫の襲撃が続く。

はたしてアミティ島は平和な夏を取り戻せるのだろうか?

(つづく)


で、ここからネタバレ有りの感想に突入です。


これはUSJの看板だよ。映画内では、女性の顔がもっとファンキーに。


もう何がこわいってあなた、
経済優先で目の前の脅威に目をつぶろうとするお偉いさんの姿が
一番こわかったですよ!

いつの世の、どこの世界にもいるんですね、ああいう奴らは。
お前がいっぺん喰われて来いってんだよなぁ?

ニューヨークで警官をしていて、
おそらくその凶悪犯罪世界に嫌気がさして島へ越してきたブロディは、
新参者ということもあり、海岸閉鎖を強く主張できませんでした。
真実に目をふさぎ、良心に耳をふさいだ結果が、ある少年の死。
少年の母は、鮫退治に賞金をかけました。
すると賞金目当ての男たちがたくさん島へやってきて、
あるグループが一匹の鮫を釣り上げます。

こいつだよ!こいつに違いない、捕まって一件落着だね!と言いたい市長と、
もう平気っぽいね、と喜ぶ島民のみなさん。
でも、これで終わりって言ってほしいのに、
海洋学者のフーパーは、この鮫じゃない、って言うし……。

またまた迷ってしまったブロディの心を決定づけたのは、
少年の母親からの強烈なビンタでした。
「あなたは危険を知っていたのに警告しなかった。
息子を殺したのはあなたよ!」

そう、二度とこんな過ちを繰り返すわけにはいかないのです!

このシーン、わたしはぐっときちゃったんだな~。
たぶん、ニューヨークでいろいろあったと思うんですよね、彼。
正義を貫くために随分摩擦もあったんじゃないかと思うし、
組織の中の理想と現実の乖離に絶望し、厭世的になっていた部分もあるのではないでしょうか。

そんなブロディが、かつての情熱を取り戻す。
自分が信じる正義を取り戻すための戦いでもあるんですね、この映画は。
あ、うそうそ、そこまでではない。
でもブロディの、鮫退治に行くまでの心の葛藤が丁寧に描かれていて、
観ている方は否が応でも鮫退治について行くぜ!って熱い気もちになります。

また、ブロディを助ける海洋学者のフーパーもいいんだよ。
この人、いわゆる鮫オタクなわけだけど、
すごい情熱なわけよ。
人食い鮫はこわい。
こわいけど、調べたい。
ってか、もうそんなデカい鮫ってだけで大興奮。
しかも人を喰ってるんですよ?なんとかしなきゃ!

30過ぎくらいなのかなぁ。
若くって元気があって、なんかプードルみたいなんですけど、
目をキラキラさせて検証したり、
瞳に炎を燃やして市長にくってかかったり、熱くって好きだ!
どうやらお金もあるみたいで、一匹狼の学者ながら、
鮫退治の道具には事欠きません。便利のいいやつだ。

で、フーパーとブロディは捕まった鮫の腹をさき、
こいつは犯鮫じゃない!と結論づける。
あのシーンはフーパーつらそうでしたが、それもそのはず。
鮫は死んだ途端に強烈なアンモニア臭を発するのであります。

ただ、決定的な証拠がないため、市長はまたもや現実を見ず、
海開きを決行。
当日は案の定、人が襲われ犠牲になりました。
ブロディの息子もあわや、ってとこで、パパ本気モードに。

ブロディとフーパーは、市長を説得し、
地元の偏屈漁師クイントを雇って鮫退治に乗り出すのでした。

後半のホオジロザメとの死闘はすげえよ、実際。
でっかいんだもん、あいつ。
そんで怖いのよ~。
あのでかさと凶暴さの前になすすべがない感じが……。
執念深くみんなの船、オルカ号を襲ってくるしね。
もっとほかに喰うモノあるだろう?って気がしないでもない。
アザラシやイルカより、人間の方がうまいんですか?

初めは偏屈なクイントに反発していたフーパーも、
傷跡自慢をしているうちに意気投合。
だって彼は鮫オタクだし、クイントはすっごい数の鮫を捕獲した漁師だし、
ほんとのところ話が弾む相手だと思うのよね。
そこへブロディも加わって、
同じ大きな敵を追う者同士の連帯が生まれてゆきます。

このへんのチーム感がワクワクして楽しかったですねぇ。
鮫を捕まえるための仕掛けもすごくて。
銛を打ち込んで樽を背負わせ、後を追い、弱らせてゆく。
かと思えば、もう直接毒を飲ますしかねぇ!と
ゲージに入って海の中で対決する。
最後は酸素ボンベを喰わせて爆発させて木っ端みじんですよ?
くわばらくわばら。

クイントが、「白鯨」のエイハブ船長をモチーフに造作されたキャラクターだろうと
いうことは、想像がつきますね。
沿岸警備隊を呼ぼうとしたブロディを突き飛ばして、
無線機をバットでたたき壊しちゃうっていう愚行。
「あいつを仕留めるのはこの俺だ!」っていう執念がすごい。
「誰でもいいからやっつけて!家に帰りたい!」っていうブロディは、
間違ってないよ!間違ってないから!

ただクイントにはね、鮫退治にこだわる理由があってね……。

クイントの壮絶な過去話は、ぜひ映画を観て確認していただきましょう。
それを聞くと、普段の彼の破天荒な態度と、鮫に対する執念の理由がよくわかります。
死に場所を、探していたんですかねぇ……。

原作よりも派手な演出、構成だそうですが、もちろん映画ですからね!
映像的にワクワクしてなんぼです!

思わず声を上げてしまったシーンがいくつもあり、
さすがパニック映画。
みなさんもきっとおんなじところで「うわっ」ってのけぞったと思いますよ。
フーパーが海に潜って、漁船のそこを調べてたシーン、
びっくりしたでしょ?
まさかあんなタイミングであんなものが出てくるとは。

そして、イヤイヤえさ撒きしてたブロディの背後に鮫が現れた時とかね。
どーです?うわって言ったでしょ!あなた!

最後のクイントでは、ず~っとうわぁぁぁぁぁぁ!って言いっ放し。

ジョーズのテーマは素晴らしくドキドキ感をあおりますが、
もちろん、出てくる前に必ず鳴っていては話にならんわけで。
でもほら、先入観があるので、
突然現れた時のびっくり感が半端ない。
試写会で観客の反応を見てニヤニヤしている監督の姿が目に浮かびました。

恐怖映画があふれかえる現代においては、そんなに残酷な描写でもないのに、
すんごぃ怖かったし、何度もドキドキしてびっくりした。
最後はえもいわれぬ安堵感に身をゆだねてほっとするし。
鮫映画の傑作と言われるのもうなずけますな!

じゃ、鯨映画のNo.1は何ですかな?
鳩映画は?
などと意地悪なことを言いつつ、フカのひれでも喰ってこようかと思います。

ジョーズ2とか3とかあるらしいけど……
それはもう観ない!十分堪能したから!
未見の方は、ぜひぜひ夏らしいこの映画を楽しんでみてください。


※鉾田市の海水浴場は、鮫よけ網をはって遊泳禁止を解除だそうです。2015/08/09


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