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中国とアフリカ

2009-10-24 | weblog

中国とアフリカ:虐殺なんて気にするな

(英エコノミスト誌)

ギニアの独裁者を甘やかすことで、中国はまたしてもアフリカの人権を踏みにじった。

ギニアの軍事政権に忠実な兵士たちが、民政を訴えるデモ参加者を少なくとも150人以上虐殺してから2週間経つか経たないかのうちに、中国とギニアの間で、総額70億ドルに上る石油・鉱物資源の権益を巡る取引が成立した。

少なくともそれが、ギニアの鉱業・エネルギー相、マフムド・シアム氏が吹聴していることである。同氏によれば、中国の大手企業チャイナ・インターナショナル・ファンドがギニア全土の多岐に渡るプロジェクトの戦略的パートナーになるという。

中国がアフリカ大陸で展開する商業的な行進は、友好関係を築こうとする相手国政府の人権上の歴史がどんなに非道であっても、勢いを失うことなく続くように見える。

国際社会の批判をよそに、ギニアの独裁政権に近づく中国

ギニアの指導者、ムサ・ダディ・カマラ大尉は、反対勢力の弾圧について激しい非難を浴びている。旧来ギニアの同盟国で、旧宗主国であるフランスは、同国との軍事的な関係を断ち切り、デモ参加者に対する同氏の「野蛮」な扱いを非難して、カマラ氏から距離を置いてきた。

欧州連合(EU)もフランスに倣った。アフリカ連合(AU)もギニア情勢について遺憾の意を表明した。西アフリカ諸国経済共同体――ECOWASの略称で知られ、リベリアやシエラレオネ共和国に民政を取り戻すために介入した地域部会――の事務局長モハメッド・イブン・チャンバス氏は、ギニアが独裁体制に陥りかねないと不満を漏らしている。

ギニアの首都コナクリでは虐殺の後、多くの労働者がストライキに入った。となると、中国との取引はカマラ大尉にとって大きな恩恵になるはずである。

ところが中国は、いまだにこの件を正式に発表するに至っていない。ギニア政府としては、政権への支持を取りつけようとして、公表に踏み切ったのかもしれない。

ギニアの野党勢力は、野蛮な与党と蜜月関係にある中国を激しく非難しており、仮に実際成立したところで、この取引がギニアの一般市民に恩恵をもたらすことはないと主張している。

一方で、この取引が実現した場合、「中国も、危険な独裁者の権力を増幅させるような取引には慎重になりつつある」と考えている一部の人を確実に失望させるだろう。

ギニアの大臣らは、当該案件の取引相手が中国政府ではなく、中国の民間企業だと強調する。だが仮にそうであったとしても、中国がアフリカの人権問題にほとんど関心を持っていないとの印象は拭えそうにない。

中国政府は長い間、内政不干渉の立場を明確にしてきた。

しかし人権活動団体が、中国はスーダン政府――中国は同国に大きな利権を持つ――が行っているダルフールの残虐行為に目をつぶっているとして、昨年の北京オリンピックを「大量虐殺五輪」と非難すると、中国が人権問題に敏感になりつつあるという兆しが見え始めた。

当の一件で懲りたのか、中国はダルフール問題に対する国連の干渉を支持し始めた。こうした中でギニアの取引が成立すれば、中国は恥じ入る状況に追い込まれた時にしか人権を尊重しない国だという印象を与えかねない。

アフリカにとって第2の貿易相手国に躍進

いずれにせよ、アフリカにおける中国の影響力は急速に高まっている。アフリカにとって中国は、米国に次いで2番目に大きい貿易相手国だ。昨年は、アンゴラが中国にとって第2の石油供給国となった。在アンゴラ中国大使は昨年の2国間貿易が250億ドルに達し、アンゴラは中国にとって、アフリカ最大の貿易相手国になったと述べた。

中国はナイジェリアの石油にも目をつけている。同国は60億バレルの購入を目論んでいる。それはナイジェリアの推定埋蔵量のおよそ6分の1、今日の価格にして4500億ドルに相当する規模だ。

ルワンダのポール・カガメ大統領は最近、アフリカのインフラに投資する中国に対して賞賛の意を表した。援助金を小出しにする西側諸国とは対照的だと、同氏は語っている。自身の独裁的なやり方に対する西側諸国の批判の高まりを気にするカガメ氏も、東に目を向け始める可能性がある。

ギニアの一件を見ても分かるように、商取引に条件をつけない中国のアプローチは成果を上げるかもしれない。ただ、民主主義や人権を大切にするアフリカ人には、恐らく何の恩恵もないのだろう。

(以上 JBpressより引用)

アフリカの資源目当てでなりふり構わない中国。

内政干渉を盾にしているが資源の前は武器取引=死の商人だった。

結局、中国にとってアフリカは新植民地主義の一種なのだ。


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2 コメント

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アフリカだけじゃないね (jet)
2009-10-25 20:46:43
アセアン諸国も今や中国メインになりつつありますね。
オーストラリアも、今や貿易上一番影響力のある国は?...で中国となりつつあるそうです。
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- (bibbly)
2009-10-26 15:00:56
アフリカ人による中国人への強盗や殺人など犯罪事件は年間3万件以上だそうです。
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