職人芸

拳銃を部品から組み立てる人間は腐るほどいるが、拳銃を部品から、一から作り上げる人間はそうはいない。かなりの高度な技術を要するし、工場のような設備があるわけでもないのにハンドメイドするのだから、手間暇も半端ではない。が、拳銃を一から作り上げている犯罪者、いや「職人」が実際にいた。そしてタイーホ。

作り続けて２５年…手製の密造銃所持で男を逮捕

独学で拳銃製作技術習得　"手作り銃"販売の男を逮捕

拳銃と実弾を密造してマニアなどに販売していた男が逮捕されました。男は、ステンレスの板を加工するなどして、ほとんどゼロの状態から精巧な拳銃を作っていました。

　逮捕された福岡市西区の無職・青木博幸容疑者（54）は、ネットオークションで、栃木県の男性に密造拳銃1丁を12万5000円で譲り渡した疑いなどが持たれています。調べに対し、青木容疑者は「若いころから拳銃に興味があった。アメリカ人が作れるなら自分も作れると思い、20年以上前から拳銃の密造を始めた」と話しています。拳銃には殺傷能力があるということです。青木容疑者は、自宅に金属加工用の機械を設置し、ステンレスの板からすべて手作りで拳銃を作っていたほか、実弾まで密造していました。「これまでに少なくとも4、5人に売った」と話していることから、神奈川県警は余罪を追及しています。



いや、アメリカ人だって部品を鋳造して一から作り上げる人間は稀だぞ・・・？

彼は、生まれる場所を、時代を間違えたなぁ。
生まれた場所がアメリカやイギリスなんかだったら、鑑賞用としてかなり高価な銃を作る職人になれたかもしれない。
生まれた時代が戦国時代の日本や、南北戦争時代のアメリカだったなら、革新的な銃器を作ったり、精度の高い手製の銃を作り上げたかもしれない。

それにしても・・・ステンレスでしっかりと作り上げ、さらに銃弾も作り上げるとは・・・。

しかも、値段が破格に安い。

完全ハンドメイドで

密造拳銃1丁を12万5000円

という安さ。ちなみに、今現在の銃の値段は

＜潜む銃＞抗争減り値崩れ「１丁２０万～３０万」

値崩れしたとはいえ、それでも倍額近い。

この男、儲けようとかせずに、純粋に作りたかったんじゃないのだろうか。


いっそ、自衛隊や三菱重工にでも招き入れてやればいい。
信頼性の高い銃器を開発できるかもしれない。


確かに彼は犯罪者なんだけれども、日本人的な気質としてどうも職人には畏敬の念を感じてしまう。