愛煙家の多事総論

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消火障害物大名行列リレー

2008-04-07 23:04:26 | スポーツ
過去、これほど歓迎されない聖火リレーがあっただろうか。これほど障害が多いリレーがあっただろうか。これほど厳重な警備のリレーがあっただろうか。北京五輪の聖火リレー、ロンドン・パリと大規模な抗議活動が行われた。その厳重な警備は、まるで軍事パレード、というか、大名行列。

聖火リレー、妨害次々 ロンドン騒然 

 【ロンドン=土佐茂生、村上研志、尾形聡彦】季節はずれの雪が舞うロンドンで6日、北京五輪に向けた聖火リレーが行われた。12年の次の夏季五輪開催地だが、祝福ムードはほとんどなく、開始直後から、リレーを阻もうと沿道から次々と飛び出す人たちをかわし続けながら走る異様な展開となった。

 聖火は午前10時半に西部ウェンブリー・スタジアムをスタートしたが、抗議はその直後から。チベットの旗を掲げた3人と警官隊がもみ合う騒ぎを皮切りに、抗議者たちは聖火を消そうとしたり奪おうとしたり。消火器を持ち出す人もいた。

 ランナーには中国からの10人余りの警備要員と英国の警官数十人が伴走する物々しさで、断続的に現れる抗議者を阻みながらのリレーはさながら障害物レースとなった。ロンドン警視庁は36人の身柄を拘束したとしている。

 大英博物館前やトラファルガー広場を聖火が通過すると、待ちかまえていた抗議デモ隊から「フリー・チベット!」「中国よ、恥を知れ」などという怒号やブーイングがわき起こる一方、別の場所では、中国人学生らの聖火歓迎デモもあり、騒然としたイベントに。一部コースでロンドン名物の2階建てバスに聖火を乗せる予定はもともとあったが、セントポール寺院付近ではランナーが走るはずの区域もバスに切り替えざるをえなくなった。

 リレー参加者は金メダリストや児童、著名人ら約80人。中華街やトラファルガー広場などを通る約50キロのコースに警視庁は約2千人を配置して警備にあたった。

 警視庁によると、在英や在欧州のチベット人や人権団体など少なくとも6団体が抗議デモを計画。リレーには傅瑩駐英中国大使も参加したが、抗議の的になるのを恐れ事前に公表されず、ルートも変更された。

 次期開催国という立場から、ブラウン首相も首相官邸前で聖火ランナーを出迎えた。しかし野党や人権団体からは「世界に誤ったメッセージを送る」と批判の声があがった。

 聖火リレーは7日、やはり抗議行動が予想されるもう一つの「危険地帯」パリに舞台を移して続けられる。

 ■ダライ・ラマ「妨害行為するべきではない」

 【ニューデリー=高野弦】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は6日、在外チベット人らによる北京五輪への妨害活動が相次いでいることについて、「すべてのチベット人は、オリンピックを妨害する行為はするべきではない」との声明を発表した。



パリの聖火リレー、2度も消す…人権団体など抗議の中


【パリ=若水浩】北京五輪の聖火リレーが7日、パリで行われ、前日のロンドンと同様、チベット問題をめぐって中国政府を非難する人権団体などによる抗議活動が相次いだ。

 警察当局はリレーを妨害した5人を一時拘束した。

 7日正午過ぎ、エッフェル塔展望台を出発した聖火リレーは、道路に横たわって抗議する団体メンバーの妨害に遭い、警官隊が聖火を避難用バスに退避させ、一部区間をバスで運ぶ場面もあった。

 また、パリ市警は安全のためとして、リレー途中に聖火を2度消し、その都度点火したという。

 リレー・コースは、凱旋門やシャンゼリゼ通りを通る約28キロ。仏政府は3000人以上の警察や機動隊員を投入、約250人がランナーの前後を警備する厳戒態勢を敷いた。拘束された5人のうち2人は、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部・パリ)のメンバーだった。

 3月、ギリシャで行われた採火式でもメンバーが乱入、パリでも抗議活動を予告していた。

 また、80人の聖火ランナーのうち、一部のランナーが抗議の意味として「より良い世界のために」と記したバッジを胸に付けて走行。パリ市当局も「パリは人権を擁護する」という横断幕を市庁舎に掲げた。

 一方、聖火リレーを歓迎する中国系住民も中国国旗を持って詰めかけ、人権団体との間で小競り合いも起きた。




五輪聖火、一時消える=厳戒のパリでも妨害続発-仏

 【パリ7日時事】北京五輪の聖火リレーが7日午後、パリで行われた。仏当局は警察官3000人を動員するなど厳戒態勢を敷いたが、中国を批判するチベット人側の支援者による妨害が続発したため、聖火を一時消してバスに移した。五輪の聖火リレーで聖火が消されるのは異例。
 騒ぎが起きたのは、出発点のエッフェル塔を聖火が出た直後。チベット旗を掲げた男2人がリレーコースの路上に座り込んで捕まり、数分後にロープを越えて聖火に近寄ろうとしたジャーナリスト団体「国境なき記者団」の活動家2人も拘束された。
 聖火はエッフェル塔からわずか200メートルの地点でいったん消された後、再点火してリレーを再開した。さらに約40分後、技術的な理由でもう一度聖火が消えたという。 





まさに

「パリは燃えているか」

だな。
そもそも、3000人の警備活動というのが異常すぎる。広く万民に魅せるための聖火リレーなのに、3000人もいたんじゃ見ようがない。
実際、警備の図式はこんな感じ。



まるで北朝鮮の軍事パレードだな。


で、肝心の聖火リレー妨害。ロンドン時には、トーチを奪おうとしたり、消化器をぶちまけようとしたり~と聖火を消すことに躍起になっていたが、パリではさらに激しさを増し、結局火が消されてしまったそうな。この一度消えてしまった「聖火」を中国に持っていくわけだが、そこに一体何意味があるのだろう。再点灯したけれど、消えてしまった事実は消せない。
聖火が消えることは、天候などで良くあるが、「消された」ってのが本当なら前代未聞だな。


んで、結局余りにも抗議が激しいんで、シャンゼリゼ通りの終了付近から競技場までは、バスに乗せて走ることに。
意味が無さ過ぎる・・・。


と、そんなこんなであちらこちらでチベット問題に対する中国抗議が激しさを増すが、ぶっちゃけ自分は

「何だかなぁ」

という気持ちが抑えられない。
別に中国を庇うつもりなんぞ毛頭ないが、もっとスマートな抗議方法はいくらでもありそうなもんだが。
狂ったように聖火を奪おうとしたり消そうとするくらいなら、チベットの国旗を印刷して、聖火リレーを見に来た人に配り歩いて振り回させた方が余程皮肉が効いているし、国際社会にも正しいメッセージを与えることが出来る。

とはいえ、歴史はいつも万人が納得するような平和的行動ではなく、誰かが酷く傷つけられる暴力的行動にとって旋回してきた。

今回の聖火リレー妨害騒動、チベット問題について、新たな局面を開いたことは間違いなさそうだ。
少なくとも、歴史は中国五輪について、

「成功」

とは書けないだろうし、その理由も書かなければならなくなった。


それにしても、フランス人頑張りすぎだろ。
ただ、本当にチベットの為にやっているのか疑わしい人間もいるので、そこらへんはいかがなものか。



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1 コメント

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北京五輪 (リラりん)
2008-04-08 10:52:05
 こんにちは。


>本当にチベットの為にやっているのか疑わしい人間もいるので、そこらへんはいかがなものか。

 それはその通りでしょうね。
 ノリやお祭り感覚、ずばりフーリガンでやってる人が半数は居るのでは?








 


 長野を走る時には沿道の氷のような沈黙の中で、あの、手錠ワッカの五輪旗だけが不気味に翻る。
 その沈黙を破るのは、

>中国系住民
(リラりん註:もと、いや現「紅衛兵」?)


「愛国無罪!」
のけたたましい叫び声だけ、という「演出」が私としては好みですが。

 でも、

>歴史はいつも万人が納得するような平和的行動ではなく、誰かが酷く傷つけられる暴力的行動にとって旋回してきた

のもですからね。ふふ。
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