まあどうにかなるさ

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地方都市と人口減少

2016-03-20 21:43:52 | 社会問題

2015年の国税調査によると、人口が増えている都道府県は東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、愛知県、福岡県、沖縄県の7つ。あとの都道府県は全て人口が減少している。
全国の人口減少も加速度を増してきている。
僕の活動範囲は主に埼玉県と東京都、住んでいるのは埼玉県所沢市で、勤めは東京都だ。
仕事も首都圏が多く、人口減少を実感としてあまり感じない。
新築のマンションはよく見るし、商業施設の新規オープンもある。
繁華街へ行けば、相変わらずの人混みである。行列ができている店も少なくない。
以前、用があって静岡県の清水まで行ったことがある。
平日の昼ごろ、駅前のアーケード街にはほとんど人通りもなく、昼飯に入った店内には客は僕一人だった。
夕方はもう少し人がいるのかもしれないが、あまりの人気の無さに驚いた。
地方都市の多くは人口減少と景気後退が深刻である。
先日、群馬県の太田市へ仕事で行って来た。
市のホームページによると人口は20万少し、人口もわずかであるが増えている。
何より富士重工業の企業城下町であり、同社の業績はすこぶるいい。
駅前は活気に満ちていると思いきや、平日の昼は歩いている人もほとんど見かけないくらい少ない。
駅の横に6階建ての立派な商業施設があるが、営業しているのはほぼ1階のフロアのみで2階へ行くエスカレーターは閉鎖されていた。客の姿もあまり見かけない。昼飯にとインド料理の店へ入ったが、他に客が一人いるだけだった。
駅前の一等地の商業施設がこの有り様なのだ。
最近の地方都市は概して駅前より車の往来の多い通り沿いの方が栄えている場合もあるが、駅前のあまりの寂れようには驚いた。
人口が増えていて、景気も悪くないはずの太田市の繁華街がなぜ寂れていくのだろう。
恐らく、高齢化と無関係ではないと思う。
15歳から60歳までの生産年齢人口は1997年からすでに減り始めている。
日本人の平均所得もずっと低迷したままである。
今はまだ賑やかな首都圏も、やがて清水や太田市のように寂しくなっていくのかもしれない。