バリ記 

英語関係の執筆の合間に「バリ滞在記」を掲載。今は「英語指導のコツ」が終了し、合間に「バリ島滞在記」を連載。

英語指導のコツ24 動詞を理解する

2019-11-25 10:47:39 | 私の英語講習
「動詞」を理解する
  
 今回は「動詞」について説明します。「動詞」と言えば、わかるような気になるのが落とし穴なのです。実は動詞もきちんと整理しておくと判断の基準になるのです。英語は論理的なのです。
 論理的というより厳格なのです。「あいまいさ」を許さないところがあります。この「あいまいさ」というのは日本語の特徴だと以前にも言いました。
 どういうことかと言いますと、動詞って漢字で見る限り「動く言葉」ということになりますよね。
すぐに思い浮かぶのは「走る=run 」 です。まさに動きを表しています。 動詞にはね、このように、身体が動く、例えば、走る、歩く、泳ぐ、殴る、
蹴る、といろいろとあります。ここで大事なことは身体が動くだけでなく、「心が動く」のも動詞だということです。
  ほしい want,  好き(です) like,   愛する love。
見えないけれど、こころの動きと思えば納得できます。
 すると動詞というのは大別すれば、
①身体が動く動詞
②心が動く動詞
という風に便宜上分けますが、もっと微妙に言えば、身体が動く動詞でも心が動く動詞でも、「動きそのもの」と「いろいろな動きをまとめて表すもの」に分けることができます。
  have は「もつ」でもあるし「持っている」でもある。
  live は「住む」でもあるし、「住んでいる」でもある。
  心を表すほうでは、love 「愛する」でもあるし「愛している」でもあります。

 なんだかややこしいようですが、 動詞でも「動きを表すもの」と「状態」というか「動きの全体を表しているもの」が あるということです。 なんといいますか、「動く動詞」と「止まっている動詞」があるって、いうと、わかりよいかもしれませんが、ちょっと違うのです。住んでいる=live というのは
日常いろいろな動きをしてそこで暮らしていることをいいます。動きの総称として live と言う言葉があります。
  ここが大キーポイントになってきます。これがはっきりわかっていないと 現在進行形や現在完了の継続、さらには現在完了進行形などというのが理解しにくいのです。
 動く動詞は run  running、 walk  walking というふうに ing をつけて今なになにしている」という様子をあらわすことができます。でも want や like には ing は基本的にはつきません。
 もともと「欲する」は「ほしい気持ちでいる」も含んでいますからね。
 like もそうです。「好む」も「好きである」も一緒ですから。こういう語にはing はつきません。もっと先のことを言えば、動く動詞(ing がつく動詞)は現在完了進行形に発展していきます。そして want などは I have wanted this camera for three years. というように「現在完了進行形」ではなく「現在完了の継続」と分類されます。動詞の分類をしっかり説明しておくと先にわかりやすくなります。
   動詞には ①身体が動く動詞  ②心の動きや様子状態を表す動詞 と大別されて、動いていないのに動詞というものがあるっていうわけです。
これは英語の学習というよりも、言葉の理解の問題です。 英語はその点今後ますます厳格になってきます。
 結論。動詞には「身体、心の動き」を表し、その中には「動くものと動きをまとめたものがある」ということです。こういう理解を無視しては結局わからなくなります。