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チョウ・トンボ・野鳥に親しむ

北陸地方の自然とチョウ、トンボ、野鳥の写真を投稿します。

ハス田に感謝ーアオアシシギ

2023-10-31 08:08:03 | 日記
 今日で10月も終わりであるというのに昨日はぽかぽか陽気であった。放射冷却の影響か今朝はかなり温度が低く、散歩道では色づいた草に止まった5匹のアキアカネが翅についた露を乾かすために朝日を浴びてじっとしていた。

    畔の色づいた植物に止まり翅についた露を乾かすアキアカネ

 以前にも述べたように今年は夏の終わりから秋にかけて浜辺でシギ類に遭うことは少なかった。キアシシギ(8月15日)、ソリハシシギ(8月18日)、ミユビシギ(8月22,25日)、オバシギ(8月29日)、トウネン(9月8日)、キョウジョシギ(9月12日)、ハマシギ(10月3日)などしか見ることができなかった。その分、今年はハス田を頻繁に訪れてみた。
 河北潟のハス田では訪れた10月一杯迄にいくつかのシギに出会った。タカブシギ(10月20日)、コアオアシシギ(10月24日)、偶々であるがツルシギ、エリマキシギ(10月27日)を撮影できた。26日に今年のハス田最後と思い出かけたところ、以前から撮影できているコアオアシシギ、タカブシギ、ツルシギに加え、アオアシシギ、クサシギ、ハマシギを見つけることができた。




              コアオアシシギ



               タカブシギ

                ツルシギ





              アオアシシギ

 アオアシシギは嘴が少し反っていて体もやや大きいのが特徴である。コアオアシシギと比べ足が水に浸かっている深さが違うのが見て取れる。
 自宅近くの田で夏の終わり頃から見かけながら撮影できていなかったクサシギを撮影することもできた。


               クサシギ

 クサシギはタカブシギに似るが、白いアイリングがあり眉斑がないので区別できる。
 ハス田にはハマシギの小さな群れもいた。


               ハマシギ

 七塚の浜に行ってみるとミユビシギに混ざるハマシギの数が増えていて少し安心した。





              砂浜のハマシギ


               ミユビシギ

 浜もやっと秋らしくなって来たと思うが、冬が近いのかもしれない。

晩秋のハス田で―ツルシギ

2023-10-27 07:19:09 | 日記
 野では晩秋の暖かい午後の陽を浴びてヒメアカタテハやキタテハが花に集まり、鱗粉が落ちた翅が透明のようになったミドリヒョウモン(多分)も最後の力を振り絞って健気に吸蜜していた。

              ヒメアカタテハ

                キタテハ

           ミドリヒョウモン(?)

 トンボではアキアカネやマユタテアカネが目立つが、水辺に近い笹薮などではオオアオイトトンボが未だ活動していた。

            オオアオイトトンボ

 河北潟のハス田では偶々であるがエリマキシギを撮影できた。エリマキシギは一度見ただけである。


               エリマキシギ

 ツルシギも撮影できた。



 
               ツルシギ

 図鑑には泳ぐこともあると書かれていたが、実際に泳ぐところを見ることもできた。


              泳ぐツルシギ

 また、ツルシギは秋には少ないと聞いていたが、その後何回か訪れた時にもは1羽か2羽で現れてくれ、かなり遅くまで残っていることを知った。




          遅くまでハス田に残るツルシギ

 エリマキシギやツルシギの撮影は初めてであったので、単純にかつ大いに嬉しかった。
 ハスの枯枝の上に小さな鳥を見つけた。冬羽に移行中のハマシギである。

             ハス田のハマシギ

               第一趾が目立つ

 後ろ姿からでは断定はできないが、嘴、第一趾からハマシギであることが補強できた。海では見かけることが少なかったハマシギもこんな所に入るのかと心に残った。ハス田には猛禽もいた。

            オオタカの若鳥(?)

 ノスリかと思ったが精悍な顔を持ち白い眉があり、首には縦斑、翼の白斑、尾羽には鷹班も認められオオタカの幼鳥とするのが妥当であろう(コメント歓迎)。シギ達を狙っていたのかもしれないが、シギ達はカモのように騒がず、オオタカも何も狩ることなく飛び去った。オオタカはコガモなども狩るので、オオタカが近づくと小さい鳥達は驚いて逃げるのだが?

         オオタカに驚いて逃げるカモ達

 帰り道ではキジが見えた。

           刈り取りの終わった田のキジ

 キジは来春まで単独で暮らし、春にはパートナーを見つける。これからいよいよ冬に向かう。今年は冬も暖かいのであろうか? 暖かくても寒くても雪が降っても冬を乗り越さなければならない。
 鳥達の同定に当たっては今回も鳥友さんの意見を参考にさせていただいた。あらためて感謝したい。

10月のハス田で―コアオアシシギ

2023-10-24 07:08:29 | 日記
 散歩道ではセイタカアワダチソウが杉林の新芽のように花芽を出している。

             セイタカアワダチソウ

 ススキも勢いが良いし、草紅葉も色を濃くし始めた。

            散歩道のススキの穂

           色づいた田の中の名も知らぬ草

 今年はシギやチドリの秋の渡りを見る機会が少なかったが、涼しくなってぼつぼつ見られるようになったので前回に続き河北潟のハス田に様子を見に行った。取り入れの盛りのハス田では枯枝の上で餌を探すカワラヒワの若鳥の群れが見つかった。


             ハス田のカワラヒワ

 他にいないかと畦道を歩いていると、悠然としたダイゼンが見つかった。ダイゼンは慌てる様子もなく、ゆったりと歩き多くのショットを撮らせてくれた。



             ハス田の畔のダイゼン

 レンコンが投げてある草地の上のダイゼンである。ダイゼンは以前報告した(10月10日)ムナグロと違って淡水域に入ることは少ないので少し珍しいのかもしれない。
 水の入ったハス田ではコアオアシシギの小さな群れが餌を探していた。



            ハス田のコアオアシシギ

 こちらは警戒心が強く、直ぐに飛び立ってなかなか撮らせてくれなかったが、何とか数枚撮影できた。その後訪れた時にも数羽程度の群れで餌を摂っているのを何回か目撃した。




          小さな群れで餌を探すコアオアシシギ

 そうこうしているうちにもう1種類ハス田から飛び立つ鳥を見つけた。飛ぶ姿を見ると嘴が長い。タシギかなと思って下りたあたりを探したが、撮る前にまた飛び立たれた。こうして畦道を3回ほど行き来し、1羽が降りた場所を望遠レンズを頼りに探してみると、幸いにもハスの葉陰にじっとしているタシギを見つけることができた。



         ハスの葉陰でじっと警戒するタシギ



          警戒を続け動かないタシギ

 あまり変化のない写真であるが苦労したことに免じてご容赦いただきたい。


秋のハス田で―タカブシギ

2023-10-20 07:33:46 | 日記
 キンモクセイが咲きエナガも蜜を吸い(?)に来る。今年は花が多い気がする。

              金木犀の花

           蜜を吸い(?)に来たエナガ

 秋を感じようと地場産物の売店で買った渋柿を干し柿にしてみた。今年はまだ寒くならず柿が腐らないかと心配であるが、一応熱湯消毒して干してみた。

            試している干し柿

 うまく熟すことを期待している。
 今年は海岸でシギやチドリの秋の渡りを見る機会が少なかった。見られたのは殆どミユビシギ、トウネンとシロチドリで、ハマシギなども少なかった。

              ミユビシギ

             

              シロチドリ

 涼しくなって取り入れも進んだ河北潟のハス田では、淡水を好むシギ達を見ることができた。

              コアオアシシギ

 コアオアシシギは小さな群れを作って餌を探すが、警戒心が強くなかなか撮らせてくれなかった。タカブシギは比較的撮影しやすい。




              タカブシギ

 見る角度によっては別の鳥に見えることもあり、同定には少し時間がかかった。


        胸の色が薄く、ずんぐり見えるタカブシギ


       すっきりした体型に見えるタカブシギ

 そうこうしているうちにハス田を忙しく飛び回る小さな鳥を見つけた。降り立ったところを撮ってみるとトウネンであった。



            ハス田のトウネン

 浜ではもう見ることが少なくなっているのにハス田にはまだ残っていると認識を新たにした。近くに来るハクセキレイにも追い立てられて飛び回っているのであった。
 今年のような普段と違う気候条件の下、鳥達もそれぞれに対応しているのかもしれない。

加賀の田にも冬の使者―マガン

2023-10-17 08:27:47 | 日記
 すっかり秋らしくなった庭の片隅に隠れていたアケビの実を幸運にも見つけることができた。

          庭の片隅になっていたアケビの実

 近くではコスモスが満開となり、少し数が少なくなったアキアカネが寛ぎ、散歩道ではヤマガラやスズメが頻繁に現れるようになった。

           コスモスで寛ぐアキアカネ

               ヤマガラ


                スズメ

 獅子吼に行ってみると、サラシナショウマが咲き、居残ったアサギマダラが花の蜜を求めていた。


             サラシナショウマ


         まだ残って蜜を吸うアサギマダラ

 大聖寺の田に出かけてみると、ノビタキが杭の上に止まる姿が多く見られた。




          杭や枯れ枝に止まるノビタキ

 タシギのジェッという鳴き声だけで姿は撮れず、遠くの白い鳥影を求めて歩き始めたところ、いきなり黒い鳥影の群れが飛び立った。

             飛び立った黒い鳥影

 油断していたが正しくマガンであった。

            上空を旋回するマガン

 加賀ではコハクチョウと並ぶ冬の使者である。群れは百羽近く、後で知ったことであるが1羽のカリガネが混ざっていたようである。


           旋回するマガンの群れ
 
 写真の中でやや小ぶりで胸から腹に横縞がなく、嘴が赤く見える個体がカリガネだったかもしれない。もう少し情報をきちんと把握しておけばよかったと悔やまれた。

             頭上のマガン

 群れは頭上を旋回し、そのうち鴨池の方に飛び去って行った。
 このような状況でも白い鳥影は慌てず、田に座ったままであった。コハクチョウはさすがに堂々としている。若鳥も含め全部で7羽の群であったが、まだ到着したばかりであろうか、居眠りをしたり座り込んだりして体を休めていた。



            田で休むコハクチョウ

 加賀の平野にも冬の使者が到着した。これからはマガンに加えてヒシクイ、コハクチョウ、タシギなどの季節である。