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チョウ・トンボ・野鳥に親しむ

北陸地方の自然とチョウ、トンボ、野鳥の写真を投稿します。

石川の4大潟での冬の終わり―ヒシクイ

2022-02-27 07:14:53 | 日記
 今日は臨時アップとします。次回は通常の3月1日(火)です。
石川を含む北陸では15日に春一番が吹いたと報じられた。その後寒気が南下し22日に続いて24日には予期せぬ春の雪が降り積雪は37㎝となったが、両日とも午後には晴れ間とともに気温も上がり、春の淡雪は夕方迄にはかなり融けて積雪は20cm位となった。

    予期せぬ37㎝の積雪

 冬から春への季節の変化を感じながら、アカゲラ(18日)、トラツグミ(22日)、ハヤブサ(25日)などを観察したことを報告したが、コハクチョウ、マガン、ヒシクイなどの越冬状況が気になり、24~26日柴山潟、木場潟、河北潟、邑知潟の石川の4大潟での状態を見に行った。特に、昨26日は最高気温11℃となり、雪も残り少なくなり春本番を思わせた。
 24日には、6~9日には大きなマガンの群れとかなりの数のコハクチョウを観察した柴山潟干拓地ではコハクチョウが数羽いただけでマガンなどは見当たらなかった。



   2月上旬の柴山潟のマガン





  2月上旬の柴山潟のコハクチョウ

  24日の柴山潟のコハクチョウ

 木場潟ではオナガガモ、マガモ、ヒドリガモ、コガモなどがかなりの数いたが、その総数は減っているように感じた。残っているものも、時々飛ぶ練習をしたりして北へ帰る準備に入っているようにも見えた。


     26日の木場潟の
  マガモ(上)とオナガガモ(下)

 河北潟周辺の水田ではコハクチョウだけでなく、マガン、ヒシクイも全く見つけることができなかった。
 25日の邑知潟にはコハクチョウは20羽程度いただけであり、中には飛び去ろうとしているものもいた。

    飛び立つコハクチョウ

 潟にはオナガガモが主に居ただけであったが、200羽近いヒシクイの群れが残っているのを見つけることができた。


    邑知潟のオナガガモ





 25日邑知潟に残っていたヒシクイ

 ただ、ヒシクイの群れは高く舞い上がり、北を指して飛び去ったように見えた。





   北へ飛び去るヒシクイ

 念のため、鴨池観察館に問い合わせたところ、池に帰って来るコハクチョウなどはほとんどいなくなっているようであった。
 即断はさけるべきであるが、大型のカモの仲間は、この暖かさを感じて既に北へ向かったものと思われる。季節は既に春である。秋に元気に帰って来るのを待ちたい。

農耕地のハンターハヤブサ

2022-02-25 08:09:18 | 日記
 今朝は、今年最後の残雪だと思ったのでやや早く出かけてみた。よく晴れて寒い朝であった。携帯電波塔のはるか向こうの空に見える下弦の月が印象的であった。


  久しぶりの青空に浮かぶ下弦の月

 22日には予定を変えて、予期せぬ雪で出てきたトラツグミを報告した。2羽のトラツグミが軍鶏のように争っていた。23日朝には、雪の止み間があったので様子を見に行った。今度はピントのいい写真が撮れた。


  笹薮の下の枯葉の上のトラツグミ

 途中、雪の上にシロハラと思われる食いちぎられた死骸が落ちていた(衝撃的なので嫌いな方はパスしてください)。


   シロハラと思われる死骸

 何にやられたかは分からないが、降雪によって餌を探さなければならないのはどの野生の生き物でも同じだと思い知った。かわいそうなので道端の土手に埋めてやった。

 さて、河北潟干拓地周辺は宇ノ気川から続く東部承水路で区切られ東半分が水田、西半分が畑、牧草地となっている。畑、牧草地地域にも水路があり水辺の鳥もいる。
 やや暖かくなっていた18日に出かけた時に、水田地域でハヤブサを見つけた。餌を摂るでもなく、あまり物おじせず周りを見回しており、ゆっくりと撮影できた。






  のんびりと周りを見回すハヤブサ


 寛いだり移動したりするハヤブサ





   再び止まって寛ぐハヤブサ

 メスもいたように思う。

 畑の方ではミサゴが大きな魚を足で捕まえてトビやカラスに追いかけられながら逃げていた。




 承水路で捕まえたのか、かなり大きな獲物であった。

 チョウゲンボウもおり、よく見るとコチョウゲンボウ(ピントが甘いが)もいて、結構賑やかな布陣であった。




     チョウゲンボウ

    コチョウゲンボウ

 勿論ノスリもいた。


       ノスリ

 カラスにいじめられているオオタカの若鳥もいた。コチョウゲンボウのしっかりした写真を撮りたいと粘ってみたが、一度逃がした獲物は大きかった。コチョウゲンボウについては、19日付でchulipculbさんが見事な写真を載せられている。


雪と森の小鳥達-トラツグミ

2022-02-22 12:32:12 | 日記
 このところ大分春めいてきたと思っていたら、今朝は除雪車の音で目が覚めた。まさか雪?と思いながらも暫くぐずぐずしていた。窓の外が白み始め、あ、そうだ、こんな日に寝ている場合じゃないと飛び起きた。
 私にとっては予期せぬ雪であったが、鳥達にとっても予期しなかった雪に違いない。餌を求めて開けた所にも出て来ているに違いないと思って近くの森に出かけてみた。幸い出かける頃には雪もやみ青空も見えてきた。

   屋根からの落雪と積雪

 近くの合宿所では、屋根からの落雪が2mをこえ、積雪も25㎝に達していた。森に入ると、木々は雪で覆われ、松は積雪により、白の懸崖の松の趣であった。

      雪を被った松

 昨年の秋から今年の冬にかけては森の小鳥が少ないと感じていたが、春が近づくとともに少しは数が増え、森に出かけると、あまり変わった鳥はいないものの、そこに居れば安心できるような鳥達の数が増えてきている。
 森の道には予期したとおり多くの小鳥が出てきていた。その鳴き声、大きさからツグミの仲間が良く目立つ。一番多いのはシロハラ、あちこちの雪の少ない所の枯葉をひっくり返しては餌を探している。




       シロハラ

 人が近づくとけたたましい鳴き声を上げて飛び去る。その割には可愛い鳥である。


     飛び去るシロハラ

 ヒヨやツグミ、ルリビタキやホオジロ、シジュウカラも多くいた。



       ヒヨドリ




       ツグミ



      ルリビタキ




      ホオジロ






    雪原のシジュウカラ

 笹薮の中に止まる一羽の鳥を見つけた。にわかには判別できなかったが、よく見るとトラツグミであった。



      トラツグミ

 毎年このような天候の時に撮影できており、今年も初めて撮影できた。このようなわけで今日は予定を変更して、急遽森の小鳥をあげることにした。
 森を抜けて川に近づくと、ジョウビタキが雪の枝に止まって休んでいた。


  雪の枝に止まるジョウビタキ





   晴れた日のジョウビタキ


   小川べりのジョウビタキ

 残念ながらベニマシコはいなかった。

春の兆し―アカゲラ

2022-02-18 09:20:39 | 日記
 朝の冷え込みがだいぶ緩み、積雪量も少なくなり、今朝は車の轍が薄っすらとつく程度の積雪となった。

     車のUターン轍

 時々雪の止み間に晴れ間も見えるようになって来、庭ではトサミズキのつぼみが膨らんでいる。

  蕾が膨らみ始めたトサミズキ

 春近しの感がする。

 前回オオタカが私にとって春を感じる鳥の一つであると報告したが、春を感じる鳥がもう一ついる。アカゲラである。
 冬の間はコゲラを見ることがあってもアカゲラやアオゲラを見ることは少ない。2月も半ば過ぎになると、アカゲラのドラミングの音が聞こえるようになる。音のする方を一生懸命探すが、なかなか見つからない。頸を上げてしばらく木々の枝を探すと、かなり高い木の枝に動く鳥を見つけることができる。








     木の幹を登ったり
   ドラミングするアカゲラ

 アカゲラがドロロロと大きな音を立ててドラミングしたり幹をよじ登ったりしている。後頭部の赤い部分がはっきりしているのがオスのようである。アオゲラのドラミングとは区別が難しいが、コゲラに比べてかなり大きい音である。




  樹上から辺りを窺うアカゲラ

 春が近くなり木の皮に潜む虫たちも表面の方に出て来るのかもしれない。

 この時期、注意しているとアオゲラに出会うこともある。




     幹を登るアオゲラ

 アオゲラは体の色が地味でアカゲラほど目立たないので、注意深く探す必要があるが、アカゲラとは鳴き声が異なるので判別できる。

 コゲラは単独、あるいは2,3羽の群れで、また、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロなどと混群を作って活発に活動する。コゲラのドラミングは音は小さいが軽快である。




      樹上のコゲラ

 キツツキの活動の活発化と共に春が近づく。

野山のハンターオオタカ

2022-02-15 09:26:13 | 日記
 私の家の近くの森の雪原では野ウサギの足跡、ブロック塀の上には大きな足跡が直線的に続いている。


     野ウサギの足跡


    カモシカの足跡?

 自信がないが、こんな高く狭い場所を歩くことができるのはカモシカに違いない。動物達も活発になってきた気がする。
 私にとってオオタカは春を感じる鳥の一つである。森にある携帯電話の鉄塔には2月半ば頃オオタカが現れ、周りを見張って時々狩りをするからである。
10日に、今年ももうオオタカは現れたかなと見に行ってみた。いた! 

     鉄塔のカラス
   鉄塔のオオタカとカラス

ただ何となく様子がおかしい。よく見ると3羽のカラスが一緒にいる。オオタカは必死に鉄塔にしがみつき、ちょっかいを出すカラスの挑発にじっと耐えている。
   鉄塔にしがみつくオオタカ

カラスのモギングが始まった。


   

   モギングを始めたカラス

 じっと耐えていたオオタカが飛び1羽のカラスめがけて攻撃した。

   モギングに耐えるオオタカ

    飛び立ったオオタカ
  カラスに反撃するオオタカ

 2羽のカラスが応援に駆け付け、勝負はつかずにオオタカはまた鉄塔に戻った。


    鉄塔に戻ったオオタカ

 暫く落ち着いていたが、カラスがまたちょっかいを出し始めた。するとオオタカが飛び再び1羽を狙った。カラスも応戦。オオタカは再び鉄塔に戻った。  




    状況を窺うオオタカ

ただ、ひたすらカラスが去るのを待つオオタカ。



  カラスが去るのを待つオオタカ

 そのうちカラスが諦めたのか十分遊んだのか、3羽とも飛び去って行った。オオタカは周囲を見回して一安心。




 周囲を確認して安心するオオタカ

 チャンバラごっこを見ているようで面白かった。
 周囲の林や雪原を見ると、小さなハンター、モズが獲物を求めて見張っていた。




  周囲を監視し獲物を探すモズ

 春も間近かだと感じる今日この頃である。