残照日記

晩節を孤芳に生きる。

「老子」の三宝

2010-09-28 07:35:07 | 日記
我に三宝有り、持して之を宝とす。
一に曰く慈、
二に曰く倹
三に曰く敢えて天下の先とならず。
      (「老子」67章)

最近この章を反復・反芻している。百万巻の書を読むに勝る名句だと思う。「慈愛」の心、即ち先ずは「他人にGIVE」の実践が大事。自分は、普段は「倹」、即ち「つつましい」日常生活を送る。そして「敢えて天下の先とならず」とは、「オレがオレが」の心を捨てること。“勝ち組”になろう、としゃにむにならず、「先」や「勝ち」を他人に譲ること。この三つの宝を堅持すれば、天は必ず我を守ってくれる。──そんな確信を抱いている。

∇<トルストイの読書観>(「人生の道」・岩波文庫)
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◆多くの著述家の著作を読んだり、色々な種類の書籍を読んだりすることが、我々の頭脳に昏迷をかもし出さないよう、戒心するがよい。疑いもなく価値のある著述家たちの著作によってのみ、自己の頭脳を養うべきである。(セネカの言葉)

◆余りに多くの物を読みすぎるのは、たしかに思索にとって有害である。私が自分の研究せる多くの学者たちの間に逢着した大学者達は、いずれも期せずして寡読者だったのである。─ 問題は何を思索すべきかではなく、いかに思索すべきかが重要。

◆人々はしばしば、多く知れば知るほどますますよくなるものと考える。が是は正しくない。肝心なのは、多くを知るということではなくて、われわれが究め得るありとあらゆる事象の中から、一番必要な事柄を究め知るという事である。大切なのは知識の量ではなく、知識の質である。

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