残照日記

晩節を孤芳に生きる。

似て非なる輩

2012-01-19 17:44:07 | 日記
【言と行】(「論語」より)
≪子曰く、巧言令色、鮮(すく)なし仁。(陽貨篇)≫( 孔子が言うには、「言葉が巧みで顔つきが善い者は、大概、仁徳は無いものだ」と。) ≪子の曰く、始め吾れ人に於けるや、其の言を聴きて其の行(こう)を信ず。今吾れ人に於けるや、其の言を聴きて其の行を観る。(公冶長篇)≫(孔子が言うには、「私は今まで、その人の言うことを聞いてその行動が伴っていると信じていた。今、私は、「利口辨辞」な弟子の宰我の言行不一致を見て、善言を聞いても、行動がそれに一致しているかどうかを見てから信ずることにした」と。)

【小沢一郎という男】
≪民主党の小沢一郎元代表は17日、群馬県高崎市での会合で、野田佳彦首相が衆院解散・総選挙に言及していることについて「野田さんで解散は事実上できない」と指摘した。…小沢氏は「私自身が先頭に立って民主党政権を成功させたい思いは、今の野田さんよりも、誰よりもかれよりも強い」と強調。≫(1/18 朝日新聞) 小沢氏の「総理願望」はまだ衰えていない。否、寧ろメラ/\と怪しく燃えている。先の政治資金収支報告書裁判で最早「老兵は消えゆくのみ」を晒したばかりなのに。──彼曰く、≪私の関心は天下国家。政治資金収支報告書を見たことは一度もない≫と豪語し、4億円の土地取引は≪すべて秘書に任せていた≫≪直接関心を持ついとまはなかった≫を押し通した。虚偽記載の罪に問われた問題の収支報告書にさえ、≪担当者がきちんと報告していると思うので、(裁判が始まってからも)見ていない≫と述べ、今もって内容を把握していないことを強調していた。

∇≪小沢氏の「秘書任せ」の弁明が通る余地があるのは、規正法が報告書の一義的な責任を政治家本人ではなく、会計責任者に負わせているからだ。 その見直し問題は、長らく国会で放置されてきた。 違反の言い逃れを封じるために連座制を強化し、政治家自身が責任と倫理を明確にする制度を確立すればよい――。 19年前に出版した著書「日本改造計画」で、こう指摘したのは小沢一郎氏その人である。≫(1/13 朝日社説)  まさにご都合主義巧言令色のサンプル的輩である。こんな政治家が「天下国家」を口にする資格はない! ≪子曰く、紫の朱を奪うを悪(にく)む。鄭声(ていせい)の雅楽を乱るを悪む。利口の邦家を覆すを悪む。(陽貨篇)≫( 孔子が言うには、「[簡色である]紫が[正色である]朱を圧倒するのが憎い。[みだらな]鄭の国の音曲が[正当な]雅楽を乱すのが憎い。口達者な者が国家をひっくり返すのが憎い。」(金谷治訳) 所謂“似て非なる者”に惑わされるな!

∇≪子曰く、其の以(な)す所を視、其の由る所を観、其の安んずる所を察すれば、人焉(いずく)んぞ捜(かく)さんや、人焉んぞ捜さんや。(為政篇)≫( 対象とする相手の日頃やっていることを見続け、やっていることの動機や経歴を注意して調べ見て、その人の内面的な思想や職場外での行動をしっかり観察すれば、どんな相手だって見えてくる。表面上の言動だけでは人は見抜けない。「察する」というのが重要で、「実際に見届ける」くらいの努力が必要である。)≪子曰く、君子は言を以て人を挙げず、人を以て言を廃せず。≫(衛霊公第十五)≪子曰く、衆これを悪(にく)むも必ず察し、衆これを好むも必ず察す。(衛霊公篇)≫(孔子曰く、「大勢が憎むときも必ず調べてみるし、大勢が好むときも必ず調べてみる。私は盲従はしない主義である」、と。) 未だに100人を超す「小沢氏に近い議員」が、反増税勉強会に参加しているという。次の総選挙で殆ど落選しそうな御仁ばかりである。…


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