残照日記

晩節を孤芳に生きる。

表と裏と

2011-12-11 14:43:18 | 日記
【世の中の事実】 コーヘレト(伝道の書)
≪わたしはまた、日の下を見たが、さばきを行う所にも不正があり、公義を行う所にも不正がある。≫(第三章)≪わたしは日の下に一つの悪のあるのを見た。それはつかさたる者から出るあやまちに似ている。すなわち愚かなる者が高い地位に置かれ、富める者が賎しい所に座している。わたしはしもべたる者が馬に乗り、君たる者が奴隷のように徒歩であるくのを見た。≫(第十章)

≪ノーベル平和賞、リベリア大統領ら女性3氏が受賞スピーチ──今年のノーベル平和賞の授賞式が10日、オスロで開催され、受賞した女性3人が、「平等を目指して闘う世界の女性たちのために」とそれぞれスピーチした。今年の受賞者は、リベリア大統領のエレン・サーリーフ氏(73)、同国の平和活動家リーマ・ボウイー氏(39)、イエメンの人権活動家タワックル・カルマン氏(32)。女性への差別や性的暴力、抑圧に対し、非暴力で闘ったことなどが評価された。3人にはメダルと賞状、賞金1000万スウェーデンクローナ(約1億1500万円)が贈られた。…サーリーフ氏は、世界の女性に「たとえ人数で負けていても恐れずに不正を非難し、たとえ小さな声でも恐れずに平和を求めよう」と呼び掛けた。「鉄の女」とも呼ばれる同氏は米ハーバード大学を卒業し、民主的選挙で選ばれたアフリカ初の女性大統領として2006年に就任した。≫(12/11 CNN)

∇≪ノーベル賞のイメージが吹っ飛ぶ場面に出くわした。≫ 朝日新聞ナイロビ支局長の杉山正氏が、11月25日付「記者有論」でリベリア大統領選を取材中に見た仰天事実を書いていた。題して「ノーベル賞と「金権」の溝」。≪今年の平和賞受賞が決まった現職エレン・サーリーフさんの故郷で本人を待っていると、彼女は多くの住民に囲まれながら現れた。一緒にいた陣営関係者の手には、ピン札の50リベリアドル(約50円)の束が握られている。何をするのかと見ていると、近づく住民に1、2枚づつ渡して歩いていた。日本で事件記者を長くやった。しかし、「買収」の現場を目撃したのは初めてだった。聞けば、リベリアでは選挙に際し、候補者が地方に行っては、現金や食料を渡して支持を求めるのはよくあること。記者が買収され提灯記事を書くのも一般的だという。だが、ノーベル賞をもらう人まで「金権選挙」に染まっているとは……。本人に会って、直接聞いた。「将来的には禁止すべき風習だ」。サーリーフさんも非を認めた。だが、「今やめることはできない」とも。失業率は8割を超え、一人当たりの国民総所得は約1万3千円。選挙期間中、人々には施しへの期待が高まってしまうのだという。…≫ 今回受け取るノーベル賞受賞の賞金も、次の選挙資金に回されるのだろう。なーんだ!

∇鈴木宗男前議員が6日仮釈放された。東京・永田町の衆院第2議員会館で記者会見した後、≪参院議員会館で民主党の鳩山由紀夫元首相、小沢一郎元代表、自民党の伊吹文明元幹事長、社民党の福島瑞穂党首ら与野党国会議員100人以上が集まった祝賀会(注:「帰りを祝う会」)に出席した。≫(12/6 毎日新聞)。10日付朝日新聞「窓─論説委員室から」で国分高史氏がこう書いていた。≪鈴木氏があっせん収賄容疑で逮捕されたのは、2002年6月。衆議院は、鈴木氏への辞職勧告を全党の賛成で決議した。決議案提出を主導したのは、鳩山代表の民主党と小沢党首の自由党だ。疑惑が発覚したころ、鳩山氏はこう言っていた。「同じ国会議員として恥だ。即刻国会から追放しなくてはならない」。それが「祝う会」では「国難と闘う鈴木先生に戻って、日本の未来のために戦ってください」となる。自らの裁判をかかえる小沢氏も、どういう意味か「鈴木先生を迎えて勇気100倍だ」と語った。鈴木氏は「国策捜査」を批判し、将来の政界復帰の意欲も見せた。それをとやかくは言わない。だが、いまに始まった話ではないが、「辞めろ」と言っていた人たちの、この変わりような何なのか。…≫  アフリカ・コンゴ大統領選で不正があったとして大規模な混乱が懸念されている。又、政権与党「統一ロシア」が過半数を維持したロシア下院選で不正があったとして、反プーチンを掲げる数万人集会が開かれた。嗚呼、どこもかしこも!