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「薬屋のタバサ」東直子

2012年05月17日 | 読書

薬屋のタバサ

【自分を消そうとしていた女が、一軒の古めかしい薬屋にたどり着いた。つかみどころのない、独身の薬屋店主、平山タバサと町の住人との不思議な日々。身を任せる安らぎと不安。リリカルな長篇。】

リリカル…叙情的…ん~、たしかに、これといった出来事があるわけでもなし

本当にふしぎな小説。雰囲気や空気を味わうといった感じだろうか。

でも、意外と嫌いじゃないし、けっこう心地良かったりする。

東さんは歌人でもある。だからかな。

  「ルリさん、ですよね」
  「そうよ。あなたがそう想うから、そうなのよ。こんなふうに、あたしのことを、想うのね」
 
  「なんのために、こんなに形をきれいに残すんだろうねえ、蝉は。地上に出てきてから、
  あっという死んじまうのにね」
  「だけどさ、死んじまうからこそ、自分のかたちを残したがるんじゃないかと思ってね。…」
  「…ふん、すましてたって、しようがないよ。生き物っていうものは、みいんな、へんてこりんなんだよ」

  「終わりがあるから、時間を進めることができるのです」

  生き続けるということは、他者に蓄積された過去の記憶が、その肉体とともに消えていく
  ということでもあるのだ。

  「同じ生き方なんて、誰にもできないですよ。同じ人間は二度と生まれないし、
  同じ時代も二度とはやってこないのですから」

静かに、静かに時が流れていく・・・

 星3つ半 

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