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日本はバック(後退)状態?(『ジャパン・イズ・バック 安倍政権にみる近代日本「立場主義」の矛盾』 安冨歩著)

2019年11月29日 | 読書

政治家の皆さん(特に政権与党)の失言は後を絶ちませんよね。まあ、政治家といえどもただの人間なのでしょうから、言い間違えることもあるでしょう。もちろん、人間誰でも言い間違えます。間違ったら「間違いました、ごめんなさい。」と改めればいいんですが、

問題は、言ってないとか、隠したり誤魔化したり嘘をついたりすることです。
(~だろうと思います。~と聞いてます。などの他人事の言い方、責任逃れとか色々ね)

安冨先生は「東大話法」と言って詳しく分析?されてます。その本もまた記録(紹介)したいと思います。本心が透けて見えます。嘘や欺瞞がわかります。

で、権力を持つ人がそうだと困ったことになります。信用も期待もできなくなります。がっかりというか、なんというか、、、。(まあ、始めから期待はしてませんが)

さて、『ジャパン・イズ・バック』というこの本はとても読みやすく、わかりやすい。そして、深い!面白い!!(まじめな本です)
 

「Jpan is Back」
これは、2013年に安倍総理がCSIS(戦略国際問題研究所)で行った講演の題目だそうです。「日本は戻ってきた(Japan has come back)」と言いたかったのでしょうが、
「日本は後れている」「日本は後戻りしている」

という意味にもとれます。実際、経済も教育も生活も色々なものが後退してるようですが、、、。
バックしたい(どこに?)という安倍さんの願望ともとれます。

「イッポンをトレモロす」
これは、選挙の時などにTVのCMでもよく言ってた「日本を取り戻す」だと思いますが、安倍さんが言うとこう聞こえる。

ニッポンではなくイッポン?それはどういう国なの?
トレモロすって?どうしたいの?

安冨先生は、こう見てます。

イッポンとは、日本ではなく彼ら立場主義者たちの頭の中にある妄想の国「日本立場主義人民共和国」なのだ。
イッポンで大事なのは一人一人の「個人」ではなく、「立場」なのです。総理大臣、国会議員、官僚、大企業の〇〇、その妻、、、、という立場。戦前からず~っと、日本は「立場」を大事にしてきた国なのです。

 トレモロとは音楽技法のひとつ。一つまたは二つの音を小刻みに繰り返し演奏します。つまり、

「昔やったやり方をもう一回やりますよ。何度でもやりますよ。繰り返しどこまでもやりますよ」
ということ。

 

なるほど、納得です。

この国を覆う「立場主義」。国民より立場が大事な自民党は「立場党」。野党の中にも「第二立場党」や立場主義の人たちはたくさんいます。立場が一番という人たちの、立場を守るための政治。自分に立場を与えてくれ、立場を守ってくれる人の言いなりになる国民。立場のない人は守られません。

個人(〇〇さん)より、立場(〇〇の社員とか社長とか総理とか)の方が大事、、、立場が一番、、、
立場を脅かしてはいけない、、、

何も立場をもたない立場主義者の最後の立場は「日本人」です。だから、ことさら「日本人」に固執する。ナショナリズムは立場主義が高じたものなのでしょうね。

それと、福沢諭吉の「学問ノススメ」にもメス!

平等を説き、学びましょうといういいお話かと思ってたら、家業をもつという「士農工商」の身分制度を前提とした歪んだ職業観に、西洋実学主義偏重。他人に衣食を依存しないとか、「わがまま」「迷惑」はいかんとか。 

しかし、人間は独りでは生きられないし、みんな必ず誰かのお世話に(迷惑なの??)なって生きているのです。 お互い様です。
『生きる技法』には「自立とは依存すること」「助けてくださいと言えた時、人は自立している」と書かれています。この本もよい本でした。

最近は安冨先生の本ばかり読んでます。追々記録していきます。

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