さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

亡くなったはずの奥様が...

2014年11月14日 11時54分46秒 | Web log
そして次に見せてくれたのはあるパーティー会場の写真。

パーティのために綺麗にテーブルセッティングされた会場の片隅に、グラスを抱えて
座っている女性の姿が映っています。彼女以外、誰もそこにはいません。

テーブルはセッティングされていましたが、飲み物等はまだ準備されておらず、
ゲストが来る前の会場。

「 妻はここが大好きでね。この会場のオーナーとも仲良しで... 」

「 この女性、僕の妻なんだよ。数年前に死んでいないはずの彼女がね、グラス片手に
写っているんだ。僕が撮影したものには写っているけどね。一緒にそこにいたオーナーが
写したものにはね、誰も写っていなかったんだよ。僕が写したものにだけいるんだ。」

そこにいたのは、奥様(とJさんは言います)らしき女性。

いつ写されたものなのか、現像された日が、後ろにプリントされてるんじゃないかと思って、
こっそりチェックしようかと思いましたが....

そういう邪道なことは辞めました。

Jさんは、その写真をベット脇の引き出しにしまって、横になりながらきっといつも
眺めているのでしょう。

それから、おとといはJさんの48歳で珍しいがんで亡くなった息子さんの記念日(命日?)
だったらしいですが、「 寝る前にちゃんと電気が消えていることを確認して寝たはずなのに、
起きたら電気が全部ついていたんだよ... 」とおっしゃってました。

Jさんが話してくださったことが、本当なのかどうなのか追求する必要もないし、追求したと
しても特にメリットもありません。

娘さんたち、孫たちも近くに住んでいて、行政から訪問看護師、ヘルパーさんが来て、
Jさんの自立を後押しして、体の衰え以外は何の問題もなく生活できています。
会話をする限り高齢とはいえ、しっかりしていると思います。

でも、Jさんの思いの深い深いところは、別の世界を見つめているような気がしました。

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