アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

テイキンザクラ - 南の島にサクラ咲く

2021-08-14 10:24:57 | みんなの花図鑑

テイキンザクラは西インド諸島原産の常緑低木。
もちろん桜の仲間ではありません。
トウダイグサ科の木本です。




ではなぜサクラの名が入ったかというと・・・

テイキンザクラの名は、第二次大戦中に南方へ出兵させられた日本兵が、この花をみてサクラを思い浮かべ、ナンヨウサクラと呼んでいたが、既にその名は他の植物に用いられていたために、葉形が提琴(ヴァイオリン)に似ていることから、テイキンザクラとなった
と言われています。

・・・悲しいお話です。




名優加東大介さんの『南の島に雪が降る』という悲しいお話に通じるお話です。

紙の雪を降らせ、客席から毎回、どよめきと歓喜の声があがった。加東らは雪景色を充分堪能させてから登場するようにしていたが、ある日の公演で、いくら待ってもしんとしている。不審に思って舞台の袖からのぞいてみると、数百名いた兵隊が皆、涙を流していた。聞いてみると彼らは東北の部隊だった。(wiki 「南の島に雪が降る」)






私は この花を氷見市海浜植物園で初めて見ました。
そのころは トウダイグサ科といったら みな「杯状花序」をしているのだとばかり思ってましたので、
花弁のように見えるものも、花弁ではなく
杯状花序の杯(カップ)なのかもしれない。
と思って、氷見市海浜植物園にメールでお尋ねしました。




丁寧な回答をいただきました。以下、要点です。

「トウダイグサ科の中でも「ハナキリン」や「ポインセチア」などのユーフォルビア(トウダイグサ)属は、特有な杯状(椀状)花序を形成ますが、「テイキンザクラ」(図鑑などによってはナンヨウザクラ)や「サンゴアブラギリ」などのヤトロファ(ナンヨウアブラギリ)属は、花弁と萼が各5個ある単性花で、集散花序となります。」(つづく)





「したがって、同じトウダイグサ科の植物であっても別属のため、杯(カップ)に相当するものではなく、「テイキンザクラ」は
花弁ということになります。」








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2 コメント

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桜と雪 (hanatyan)
2021-08-14 20:38:59
アブリルさん、こんばんは~
とっても素敵なお話に感動しました!
桜も雪も日本人にとっては特別な風景。
桜が風に舞い散る様を
・・桜吹雪
実に美しい・・
明日は終戦記念日
グッドタイミングで挙げて頂き思いを新たにしました。
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Re: hanatyanさん^^ (アブリル)
2021-08-14 21:55:12
hanatyanさん、こんばんは~~
終戦の日、本土の人は玉音放送聞いて
とにもかくにも連合軍の空爆は無くなったわけですが・・・
外地の人はこの日からさらに苦難の連続。
ロシアが宣戦布告してくるし・・・
フィリピンの横井庄一さんもさらに20年以上
戦争は終わらなかったわけです。
自衛隊を憲法になどと馬鹿なこと言う輩がいますが、
憲法は理念、自衛隊は現実です。全然別のものです。
「お国のために」なんてありえない

いつも見てくださって ありがとうございます。
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