アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ニシキギ - 赤い実と翼

2021-01-10 19:09:32 | みんなの花図鑑

ニシキギの赤い実は11月にはついていたと思うのですが、ここ豊田安城自転車道のニシキギ並木では その実がまだついています。



ニシキギの果実の皮(果皮)は2つに割れ、中から赤い種子が2つ顔を出します。
これは 同属のコマユミも同じです。
では、ニシキギとコマユミとどこが違うのかというと、画像の左手に見えている枝の板状の「翼」です。これが付いているのがニシキギで、付いていないのを コマユミ と呼んでいるわけです。



種子は朱色の「仮種皮」に包まれています。



ニシキギもコマユミも紅葉がきれいなのですが、割と早く葉は落ちます。
ところが 種子のほうは 鳥が食べてくれるまで いつまでも枝にぶら下がっています。
果実が花柄を出している枝は ふつうの(断面が丸い)枝です。
なに? 断面が四角い「翼」のほうが気になるって??




ハイ、これが 「翼」です。材質は コルク質です。翼の機能ですが。。。 はっきりしていません(ToT)
上の画像のように 翼の非常に発達した株もあれば、あまり発達していないものまでニシキギの中でも変異が多く、「一種の奇形」ではないかと回答されている方がおられます。(植物Q&A「ニシキギの翼について」)

コルク層の発達が特に生存・繁殖にとって不利でも有利でもなかったため、いわゆる中立的変異として集団の中で振るまい、たまたま蓄積したのがニシキギだと思います。加えて、鑑賞価値が大変高いため、人為的に繁殖を助けられたこともあり、世の中に広く分布するようになったのでしょう。一般に生物の形態の進化は、用不用説で考えすぎない方が妥当です。とくにニシキギのように、人為的に庭植え用に大量生産されている種類の場合は、野外で見かけたとしても、その逸脱であることが多いので、必ずしも本当の野生とは限りません。(同上)


ヒヨドリジョウゴ - 明治川神社

2021-01-10 12:06:53 | みんなの花図鑑

思わぬ場所で、思わぬ植物に出会えました。こんなうれしいことはありません (^^♪




出会ったつる性植物は ヒヨドリジョウゴで、去年の秋から探していたんですが 一度も出会えなかったんです。
ヒヨドリジョウゴは 見てのとおり? ナス科。色こそ違え、ワルナスビもこんななり方をします。




思わぬ場所というのは、明治川神社なんです。明治川神社というのは 都築弥厚をはじめ明治用水建設の功労者4人が祀られている神社です。ここに小さな池があって、数年前までは鯉が泳いでいたんですが、先日行ったら干上がってました。その池の畔に このヒヨドリジョウゴが生えていたんです。




ヒヨドリジョウゴによく似たやはりナス科の赤い果実に マルバノホロシがありますが、果柄をみると、ヒヨドリジョウゴは果実に付く側が広がっています。マルバノホロシは太くなってはいますが 太さが一定です。




あと、ヒヨドリジョウゴのつるには毛が多いです。マルバノホロシのほうは無毛です。




ヒヨドリジョウゴとは また面白い名前を付けたものですが、熟した果実にヒヨドリが群がって食べる様子が、酒に酔った人たちが騒ぐ様子に似ている、というのが名前の由来。



そこで問題になるのが、ヒヨドリは本当に 有毒なこの実を食べるのか?ってことですが、ヒヨドリはヒヨドリジョウゴをパクパク食べるそうです(^_-)-☆ (Frog's Blog(かえるのブログ2)「ヒヨドリはヒヨドリジョウゴを食べる!」)
センダンの実と同じで、やつら飲み込むだけだからねぇ