オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

降圧剤の副作用

2018-10-01 | 健康
降圧剤を服用している人は実に多い。高齢になれば、動脈硬化などにより、血管が固くなり、高血圧患者が増えてくる。年々、低く設定されるガイドラインを超えると当たり前のように降圧剤が処方され、何の不安もなく薬を飲み続ける。薬には当然副作用があってしかるべきなのだから、体は対応するために無理をする。そして、ある日突然・・・・・
 
現在の高血圧の基準値は異常に低く設定されているという。1969年ごろは、上が『年齢プラス90』以内ならば正常とされていた。たとえば50歳なら140、60歳なら150という具合。ところが高血圧の基準値は2000年以降、どんどん下がっている。年齢とともに血圧は高くなるものだが、なぜそれを低めに設定するのか。基準値を低めに設定するだけで、健康な人を『患者』にすることができるからだ。製薬会社は莫大な利益を得る。
日本高血圧学会のガイドラインで高血圧の基準が下がり始めたのは、2000年からだ。高血圧の新薬ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)が発売されたころだ。
 
「アメリカの製薬会社は高価なARBを売り出すために国際高血圧学会や世界保健機関(WHO)に働きかけて、高血圧の基準値を下げさせることに成功した。おそらく製薬会社からの巨額な寄付金があったのでしょう」と語るのは医薬ビジランスセンター理事長の浜六郎医師である。
 
人々の栄養状態がよくなったので、脳出血は減った。細胞を丈夫にするコレステロールの摂取量が増え、血管が破れにくくなったのだ。それなのに「血圧が高いと脳卒中になる」という思い込みは依然強い。脳卒中には3種類ある。50年前はほとんどが脳出血だったが、いま脳出血は激減していて、脳梗塞が8割、くも膜下出血はいまも昔も全体の3%程度という。低血圧で起こりやすい脳梗塞は血圧を高めにして詰まった血栓を流した方がいいと言う考え方もある。
 
酸素と栄養素を血液から取り込むためには一定の血圧が必要だ。それなのに降圧剤で血圧を下げすぎてしまうと、それが取り込めなくなる。さらに怖いのが、薬がもたらす副作用だ。降圧剤には種類がいくつかあり、現在の主流は前出のARBやカルシウム拮抗薬だ。これらの薬剤には炎症を抑える作用がある。
 
免疫反応は、病原体や体内にできた異物から体を守るための防御システム。炎症は、免疫反応の重要な要素で、体にできた傷を治す働きだ。ARBやカルシウム拮抗薬は炎症を抑制するので、これを飲むと炎症が目立たなくなり、一時的に健康になったかのようにみえる。しかし傷を治すための反応が起きないということは、傷を放置しているということなのだ。その1つが「がん」である。免疫が正常に働いていれば、がん細胞が生まれても小さいうちに排除できる。しかしARBやカルシウム拮抗薬を飲んでいると免疫が抑制されてしまうので、がんになりやすい。感染症が全身に広がって死に至る「敗血症」も、免疫不全によって起こる。さらには高齢者が血圧を薬で無理やり下げた場合、脳に栄養や酸素が行きわたらず、認知症になりやすいという説もある。
また、内臓や各細胞に栄養が届かなければ、体の機能は低下する。特に目や脳、腎臓といった部位は血液の増減に敏感な臓器だ。例えば白内障を患っている人は降圧剤を使用していることが多く、その因果関係も指摘されている。
 
“高血圧ワクチン”
🌟 大阪大学大学院 森下 竜一教授
従来の降圧剤に代わって、1回の注射で血圧を下げる効果が数年にわたって持続するという高血圧ワクチンが開発中である。
 
アンジオテンシンⅡは 血管を収縮させる作用があり、血管が細くなると、血圧が上がる。アンジオテンシンⅡが、血管の壁に直接付かないようにブロックしたり、体内で造られるのを防ぐのが降圧剤である。
それに対して、高血圧ワクチンは、血液内のリンパ球の一種に、アンジオテンシンⅡを攻撃するように指令する。すると、リンパ球の一種が作った抗体が、アンジオテンシンⅡを攻撃する。効果が長期間持続するので、毎日薬を飲む必要がなくなるというのである。夢のようなワクチン!に聞こえるが、免疫システムをだまして自分の組織を攻撃することになるわけだから、怖い…
 
高血圧は薬よりも減塩や運動など生活習慣で改善して、健康長寿を目指すのが安心できるやり方だろう。そして、薬を使う場合は降圧剤のリスクをきちんと認識して服用すべきだろう。

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