goo blog サービス終了のお知らせ 

オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

脂質の正しい摂り方

2015-09-13 | 健康
ひどかった花粉症が収まり、今はマスクもほとんど使わない。加齢のせいで、抗体の機能が弱まったのだと解釈していたが、どうも脂肪の摂取量が激減したためらしい。
リノール酸の摂取量を減らしただけでアトピ-や花粉症が改善したという記事がネットに多数散見される。
 
リノール酸(オメガ6脂肪酸)は体内でアラキドン酸をつくり、そこから各種のホルモン様物質がつくられる。しかし、必要以上にオメガ6脂肪酸を摂ると、炎症を促す作用のあるエイコサノイドが過剰につくられ、炎症系の体質になるという。アルファリノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)といったオメガ3脂肪酸も必須脂肪酸であり、オメガ6脂肪酸によって引き起こされる炎症作用を鎮める作用がある。ふたつの必須脂肪酸は、相反する働きをし、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の摂取バランスが健康を左右するそうだ。必須脂肪酸の一日当たりの必要量の目安は、オメガ6脂肪酸は8~12g、オメガ3脂肪酸は目標量として2.2g以上の摂取が設定されている。農水省などが推奨するオメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸の摂取比率は4:1で、研究者などの専門家は1:1や2:1を推奨している。ところが、食事の欧米化で、現代人の平均的な摂取比率は10:1から多い人で50:1といわれており、農水省推奨の値さえも大幅に上回っている。
 
 これまでリノール酸は健康によいといわれてきた。
動物性脂肪に含まれ、コレステロールを増加させる飽和脂肪酸とは違い、魚類や植物に含まれる不飽和脂肪酸はコレステロールを減少させる。体内で合成することができない必須脂肪酸は、不足すると身体に様々な影響を及ぼす。つまり、リノール酸の不足も身体に悪影響を与えることになる。リノール酸が不足した場合、身体の成長を阻害したり、皮膚の炎症が見られる可能性がある。・・・・・・
 
ところが・・・・
リノール酸とは、赤身の肉やラム肉、乳製品などに含まれる脂肪酸で、細胞膜を構成する脂質の「膜脂質」になる栄養素。昔は生活習慣病の予防になるといわれていたが、近年はいろいろな弊害があることがわかってきた。体脂肪を減らして筋肉を増やし、動脈硬化や糖尿病などのリスクを下げ、免疫力を向上させると言われてきたが、悪玉コレステロール値とともに善玉コレステロールを減らす欠点もある。
リノール酸は必須脂肪酸なので食品から摂らないといけないが、普通の食生活で不足することはない。むしろ摂り過ぎになる。
リノール酸を摂りすぎると、生活習慣病やがん、アレルギー症状を進めてしまう。しかも、EPAやDHAの合成を阻害することもわかってきた。
ガンのリスクを下げるといわれてきたが、リノール酸は酸化しやすい性質があるので、ガンの原因となる「過酸化脂質」を生む欠点がある。過剰に摂ると、肺がんや乳がん、前立腺がん、すい臓がん、大腸がんなどを悪化させる。
 
「から揚げ → 天ぷら → フライ」の順に吸油率が高くなるので、天ぷらやフライなどには使わないようにしたい。リノール酸を使った油は、価格が安いが、健康を考えると考えものだ。ちなみに、リノール酸は価格面から加工食品やファーストフード、スーパーやコンビニで売られている惣菜などでも使われている。知らず知らずのうちにリノール酸を過剰に摂取しているので、むしろ摂らないように注意したい。
炒め物などの加熱調理には融点が高く、酸化しにくいオメガ9系のオイル(オリーブオイル等)がよいらしい。透明なサラダ油を使うのであれば、酸化しにくいバターを使った方がましであるという。
 
 リノ-ル酸(オメガ6)過多の食生活がアトピーや花粉症などのアレルギー症状の悪化や不調の原因のひとつになっている。
フィンランドで、リノール酸が心疾患の予防に働くかということを調査する大規模な実験が行われた。コレステロール、飽和脂肪、砂糖、アルコールなどを減らし、リノール酸を多く摂るように、指導されたグループと、何もしなかったグループを対照にした。実験開始後から5年後に報告された結果は、それまでの常説を覆すものだった。食事指導を行われたグループは、何もしなかったグループの2.4倍も心疾患による死亡率が高くなっていたのである。コレステロールを減らすなど栄養改善の努力をしたのに、かえって心疾患による死亡率が高くなってしまった理由は、リノール酸を摂り過ぎていたことにあった。リノール酸がコレステロールを下げる作用は一時的であり、また悪玉コレステロール(LDL)だけではなく、善玉コレステロール(HDL)も減らしてしまう。その結果、数年後には血中のコレステロールが逆に高くなってしまう。またリノール酸はアラキドン酸に変換された後、強力な血小板凝集作用のあるトロンボキサンA2に変換される。その化学反応は止血のために必要であるものの、リノール酸が過剰に摂られることで心臓病の引き金になる血栓が作られていく。
 
 トランス脂肪酸の恐ろしさは周知の事実だ。
マーガリン、ショートニング、菓子類、ファストフードに大量に含まれるトランス脂肪酸は多量に摂取すると悪玉コレステロールを増加させ心臓疾患のリスクを高めるといわれ、2006年にニューヨーク市が飲食店での全面使用禁止を条例で定めた。トランス脂肪酸は、天然の植物油にはほとんど含まれず、水素を付加して硬化した部分硬化油を製造する過程で発生するため、それを原料とするマーガリン、ショートニングなどに多く含まれるほか、これらを原料とするパン、ケーキ、ドーナツ、クッキーといった洋菓子類、スナック菓子、生クリームなどにも含有される。トランス脂肪を「異変脂肪」、「プラスチック脂肪」と言う学者もいる。精製された油やマーガリン・ショートニングは本来自然界にない「狂った脂肪」で、水素化合処理という強引な化学処理で生まれ、かびも生えず、ゴキブリも食べないそうだ。
 
 居酒屋の人気メニューである冷奴(木綿豆腐半丁)、枝豆50g、鶏の唐揚げ100g(添えつけにキャベツとマヨネーズ大さじ1)という3品だけでオメガ6脂肪酸の総量は12.7g。植物油を使った唐揚げ(5.8g)とキャベツのマヨネーズ和え(2.7g)だけで、ほぼ一日の必要量を満たしてしまう。この2食のほかにランチとしてポークカレーライス(500g)を食べたと仮定すると4.9g加算され、この日のリノール酸の総摂取量は21.5gに上り、推奨される必要量の2倍近くを摂ることになってしまう。
 
確かに、油っぽいものを食べられなくなった私は、外で食事ができなくなった。外食ではトンカツ、天ぷら、野菜炒め、ポテトフライ、マヨネーズ、ドレッシングなど、植物油たっぷりのメニュ-が多い。
 
私たちの体は37兆個の細胞から成っていて、その細胞膜は脂肪酸でできている。食生活でのオメガ6脂肪酸の過剰摂取で細胞は炎症系に偏り、全身が病気を起こしやすい体質に陥っている。その結果、アレルギーや糖尿病、がん、心筋梗塞、脳卒中、うつ病、認知症などになりやすいという。
 
植物油はどの家庭にもあり、外食でも業務用として大量に消費されている。しかし、植物油の害は消費者にあまり知らされていない。
オメガ3は熱に弱いため、加熱調理に向かない。
 
オメガ3(αリノレン酸)が多い油
紫蘇油、あまに油、えごま油
生で摂取するのが望ましい。
 
またリノール酸は、大豆や胡麻、米を食べるだけで極端な欠乏にはならない。油としてではなく、脂質の高い食品からリノール酸を摂取する事が望ましい。
 
またどんなに良い油でも、1日の総カロリーの20パーセントぐらいを脂質が占める割合にする事が大切だ。脂質は1グラム9キロカロリなので、40~50グラムぐらい。食品に含有されているものも含めてなので、油としての摂取はやめるのがよさそうだ。

効率よく、筋肉を増やす

2015-07-16 | 健康
筋肉が免疫力を上げたり、熱中症を防いだり、筋肉の効用はためしてガッテンでもよく取り上げられる。
 
筋肉の効用
・免疫力アップ!
筋肉が多い人のほうが、少ない人よりも病気による死亡率(重症患者の場合)が半分になることが明らかになった。筋トレに免疫細胞のリンパ球を増やす働きがあったからだ。ただし、リンパ球は筋力がアップしただけでは増えない。ピンチの状況になると増えるのである。私たちの体は、病気のようなピンチの状況になると、筋肉の中からグルタミンという物質が出てくる。グルタミンは、アミノ酸の一種で、リンパ球を増やす働きがある。つまり、筋肉は自らを壊すことで病気と戦える体にしている。命に関わる筋肉量の低下は、「サルコペニア」と呼ばれていて、今、健康長寿を考える上で、大注目の症状だ。自分が「サルコペニア」かどうかは、片足立ちで靴下がはけない、ビンのふたがあけにくい、横断歩道を渡り切る前に赤信号に変わってしまうなどで見分けることができる。
 
・熱中症予防!
暑さに強い体のポイントとなるのは「体の中の水分の量」。人間の体の中で、最も大量の水分を蓄えているのは「筋肉」。筋肉が少ない人は少しの暑さでも脱水状態になりやすく、水を飲んでも貯めておくことが出来にくい。
 
・血行が良くなる!
筋肉は糖や脂質を最もよく使う組織なので、筋肉の量が多いほど、全身の代謝効率は良くなる。筋肉を動かせば新しい血管がどんどん生まれる。
 
・骨が強くなる!
重力に対して運動を行うことで、骨粗鬆症などの疾患を防ぐ。筋トレもまた骨を強くする運動の1つだ。
 
・糖尿病改善!
筋トレは血糖値を改善し、2型糖尿病の予防にも効果がある。
ブドウ糖をもっとも多く取り込む器官は筋肉だ。ところが筋肉量は20歳代がピークで、その後少しずつ減少し、80歳代では30歳代の60%程度になる。そのため中高年になると、筋肉量の減少につれブドウ糖の消費量も減少し、それが血液中のブドウ糖を増やす(血糖値を上げる)原因の1つになっている。
 
・ボケ防止!
筋肉を鍛えることが、体温アップにつながり、脳にとってはボケ防止になり、日常生活では事故防止につながる。
運動によって心拍数が上がると、脳をはじめ、全身への血流量が増加し、神経細胞が活性化される。筋トレ+有酸素運動の組み合わせが認知症予防になる。
 
・ガン予防!
運動不足によって大腸ガンや乳ガンの発生率が高まる。立ち仕事を中心に働いている人よりもデスクワーク中心の人のほうが4倍ほど大腸ガンになりやすい。
筋トレの効果が高いらしい。1987〜2002年の間にがん治療を受けた男女2863人のデータを、生存率で調べたところ、定期的に筋トレをしていた場合は、死亡率が33%も下がったという報告がある。
 
・アンチエイジング効果!
「筋トレ」すると「成長ホルモン」が分泌されやすくなる。「筋トレ」のような瞬発力を必要とする激しい運動をすると、筋肉に強い負荷がかかり、その刺激が脳にも伝わり、脳は「こんな激しい運動をするということは、体はまだ成長期にあるんだ!」と勘違いをする。そして、「成長ホルモン」がどんどん分泌されるということだ。
 
・うつ病改善!
筋トレをすることにより、セロトニンが活発に分泌され、心の負担を軽減してくれる。セロトニンは自律神経の働きも調節する。筋トレをすることで交感神経が刺激され同時に副交感神経とのバランスがとりやすくなる。
 
高齢者でも効率よく、楽に筋力がアップするワザがガッテンで紹介された。
速歩をしたあと牛乳を飲む。きつめの速歩を行うと、筋肉は失った栄養を取り戻すために、30分~1時間だけアミノ酸などを取り込む穴を開く。この穴の開いた時間帯にアミノ酸を多く含む牛乳を飲めば、どんどん筋肉にアミノ酸が補充されるため、グルタミンもたくさん作られる。牛乳を飲んだ人は、飲まない人に比べて脚の脚力が2倍近く増えるという研究結果も出ている。
ややきついと感じる速歩3分を行ったら、ゆっくり歩く、インターバル速歩後30分以内に牛乳200ml飲めばOK。
 
トレーニングで筋肉を増やすには、タンパク質が必要になる。タンパク質を補給しなければ、筋肉は増えない。ただし、タンパク質の摂取を増やせば増やすほど、筋肉が増えるわけではない。横浜創英大名誉教授の則岡孝子氏(栄養学)が言う。
「人間の体には、タンパク質を貯蔵する機能がありません。余剰の分は体外に排出されます。分解されて尿となり、排泄されるのです。このときにフル回転で働かなければならないのが、腎臓です。つまり必要以上にタンパク質を摂取し続ければ、腎臓に多大な負担がかかる仕組み。その結果、腎機能障害を招く恐れが出てきます。タンパク質の取りすぎは、弊害が大きいですね」
骨も弱くする恐れがある。タンパク質が分解されるときは、血液が酸性に傾く。それを中和させるため、骨のカルシウムが消費されるからだ。
「厚労省は、タンパク質の摂取基準を1日の総エネルギー量の20%までとしています。大事なのはバランスです」
 
 
高齢者でもプロテインを摂取する人が増えている。プロテインはおおきくわけて「ホエイプロテイン」と「ソイプロテイン」のふたつがある。ホエイプロテインは乳性たんぱくで牛乳が原料。ホエイプロテインは身体への吸収が早いが、乳糖不耐症(牛乳飲むとお腹壊す)の人は摂取できない。ソイプロテインは大豆が原料。ソイプロテインはホエイプロテインより安価だが、マズく、吸収がホエイより遅い。
一度に身体が吸収できるたんぱく質の量は30gくらいが限界と言われる。限界以上に飲んでも尿から排出されてしまうので効果がないばかりか、腎臓や肝臓に負担をかけてしまう。たんぱく質の摂取量/日の過多が問題になる。一般的に成人男性で除脂肪体重60㎏の人の場合、60×2で120gがスポーツマンの1日の摂取限界。たんぱく質を取り過ぎれば、その最終代謝物の尿素が増え、腎臓に負担がかかる。腎臓の糸球体は再生しない。実はたんぱく質だけではなく、ハードな運動も腎臓に負担を掛ける。運動中筋肉が分解されてその処理に腎臓が働くことと、持久運動中に血液中の酸素濃度低下が起こり、腎臓の細胞が破壊され、尿たんぱくや血尿に至ることもある。
 
1日に何回にもわけてプロテインを飲む理由はここにある。1日あたりののぞましいたんぱく質の摂取量は、体重60kgの若い男性の場合54g。高齢者はタンパク質合成能力が落ちているので、若い人より、多くタンパク質をとらねばならない。70歳以上の高齢者は63.6グラムが望ましいというから、驚きだ。
 
しかし、高齢者がこれだけの量をとるのは、大変だし、タンパク質の摂取は内臓に負担がかかる。たんぱく質の合成を助ける栄養補助食品、体内で作ることができない9種類の必須アミノ酸を含む補助食品を摂取するのがおすすめかもしれない。
 
タンパク質は、必ず体内でアミノ酸に分解され、吸収される。体に負担のかかるたんぱく質の分解を避けて、直接アミノ酸を摂取するのがベストだと思える。運動と併用すると更に良い効果が期待できる。
 
運動前、運動後、そして就寝前、目的に応じて摂取タイミングを変えるとよいそうだ。運動する間の持久力が欲しいなら運動前、筋肉をつけるなら運動中または運動後。就寝後、成長ホルモンが分泌される時を狙うなら寝る前がよいそうだ。

認知症にならないために.....私見

2015-05-27 | 健康

高血圧と認知症との関係
「認知症を発症した人の血圧は低い」とか「降圧剤で血圧を下げると認知症になりやすい」と考えられた時期もあった。

 最近の疫学調査では、中年期に血圧が高い人ほど高齢者になってから、認知機能が低下しやすく、降圧剤の使用で認知症の発症が少なくなると言われている。薬で治療すると、脳血管性認知症だけではなく、アルツハイマー型認知症も減少するという報告もある。
 ただ、今の降圧剤は効能が高く、異常に低血圧になるので要注意だと個人的には思う。私の経験では運動後の血圧が100以下になることが多く、その時、日常的に使用する普通名詞が出てこなくて、狼狽することが頻発した。健康な65歳以上の人は140/90mmHg程度で十分だと思う。
 
認知症になりやすい職業
「ここまでわかったボケる人ボケない人」(フレディ松川)によると、一番多い元の職業は「公務員」だそうだ。退職後に認知症になるケースが多いと言う。
 
親方日の丸、ルーチンワークの仕事で、安定している。冒険もせず、黙々と言われたとおりに勤務を続ける。可もなく不可もなく、真面目に仕事をしていれば良い。
「何かをやろう」という意欲がない人が多いと言える。
 
 学校の先生も、退職後に認知症になるケースが多いらしい。特に地理、歴史、国文学、古文、英文法などの科目の先生が多いという。
毎年毎年、同じ内容を同じペースで話し続ける。変化や刺激に乏しい業務と生活。これが、退職後に認知症になりやすい要因になる。
これに対して、数学、化学、物理、音楽、体育、美術などの教師は、なりにくい傾向にある。クリエイティブでいることが求められるからだろう。
 
意外に学者も、認知症になるケースは多い。権威にどっぷりとつかっているうちに、発展性がなくなってくる。
 
サラリーマンの職種では、経理、庶務、総務、文書、人事など事務系の職は、営業職に比べて認知症の割合が多いそうだ。公務員と同じように変化や刺激に乏しい業務であるのが理由のようだ。広報マン、宣伝マンも、クリエイティブな仕事だから、認知症になる可能性は低いようだ。
 強欲と言えるほど欲望を持ち続けている職業の人も、認知症になり難い。政治家が典型だ。選挙のためなら手段を選ばず、当選したら私利私欲に走り、権力にしがみついて、意欲満々。確かに、認知症になりにくいだろう。

 バーのマダムも認知症になりにくい。儲かるように、客に気に入れられるように、色気を出し、人脈づくりにも熱心。頭がフル回転していて、認知症になっている暇はない。
 
よく言われる「手先を使っているかどうか」は、防止法としては判然としない。
長年腕一本でやってきた職人さんも、自信の喪失とともに、自尊心を失い、意欲が乏しくなってくると危ない。
 
 同じ手を使う職業でも芸術家は認知症になりにくい。常にオリジナリティを求められ、頭を使い、新しいものを生み出していく。才能の枯渇でうつ病にならなければ認知症とは無縁だろう。

大事なのは、退職後も何かに向かって意欲を持ち続けられるか、クリエイティブな気持ちでいられるかどうか、ということだ。
 
 
認知症になりやすい性格というものもあるかも知れない。相手まかせ、人まかせで依存度が高く、変化を求めない人。意欲を持たず、何事にも我慢して従い、相手に合わせてきた人。
異常に争いを好まない人などなど・・・・。几帳面な人、生真面目な人、ガンコな人、笑わない人、スケベでない人も危ない。要するに偏りのある性格の人は、脳の使い方のバランスが悪くなり、脳が萎縮し、脳のネットワークが崩壊する。家庭や町内会では、決して自分の思うとおりにはいかず、自分のペース・常識が維持できなくなり、引きこもりがちになる。ひどい場合は粗大ゴミ扱いや熟年離婚にも発展する。
 
逆におおらかな性格の人は、楽天的で前向き、脳の様々な部分を使うことにつながり、脳を鍛えていける。頭がいいかどうかではなく、豊かな感情を持っているかどうかにかかっているから、老いらくの恋も痴情にならなければ認知症予防にはいいかもしれない。色気づくことで、心身の様々な部分が活性化する。
 
 
自分が情熱を傾けられることを見つけたり、趣味に興じたり、あるいはこれまで接してこなかった人たちと交流してみたり、自分から外へ出て行く意欲を持つことが大切だ。
人は結構いい加減に生きている。いちいち文句を言ったり気にかけて不寛容になるのは苛立ちとストレスを生み、孤立していくだけだから、自戒しよう。
 

座りっぱなしは寿命を縮める

2015-04-07 | 健康

長時間のデスクワークや車の運転など座っている時間が長い生活を続けると、心血管系の疾患や糖尿病などを発症するリスクが高まり、寿命が縮まる可能性がある。そんな調査結果がこのほど米内科学会誌に発表された。

特に1日当たり8~12時間以上座っていると、2型糖尿病を発症するリスクは90%高くなるという。

米カリフォルニア州の経営コンサルタント、スティーブ・トバック氏は、上司との1対1の苦痛に満ちたミーティングを思い出す。しかし、ある日、ミーティングの代わりに散歩に行こうと誘われてから、彼との仕事上および個人的な関係は改善した。外に出て青空の下で少し体を動かすと、その上司は明るくなり、その後は、とても良い関係になれたと言うのだ。
 
 参加者が全員立ったままで行うグループ会議が人気を博しているが、先進的な企業では、歩きながら行う1対1の「散歩ミーティング」がはやっているという。米アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏をはじめ、交流サイト・フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏、短文投稿サイト「ツイッター」の創業者ジャック・ドーシー氏も散歩ミーティングの支持者として知られている。
健康に良い上に、会議室でのミーティングよりも一体感が高まるというのだ。
 メモを取るのが難しいことや、携帯端末機器を使えないのは不安だという現実的な懸念はあるが。
 
 仕事中に血液循環を活発にすることのメリットを認めているのは、シリコンバレーの企業幹部だけではない。フィットネスの専門家による研究は、単に立ち上がるだけで、オフィスで働く人の思考力が向上するという。米医薬品・健康関連用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の子会社で、健康増進・生産性向上などで企業社員をサポートするコンサルティング会社ウェルネス・アンド・プリベンションのジャック・グロッペル氏は、職場で30分ごとに1回立ち上がって1~2分歩き回ることを、生産性を向上させる方法だとして推奨している。体を動かし始めた直後の1~2分の間には、心拍数が少しだけ増加し、より多くの酸素が脳に届けられるというのだ。
 
 
 土日に運動をする、朝走るといったことをしても、長時間座りっぱなしの生活を続けていると、健康に悪影響を及ぼすということだ。
1日に6時間座る生活を2週間続けていると、悪玉コレステロールが増加し、脂肪がつきやすくなるうえに運動をしても筋肉がつきにくくなると言う。また、血流が滞ることで脳に血液だけでなく酸素も送られなくなり、脳機能まで落ちると言う。
 確かに・・・・・座る時間が長くなると、認知症はどんどん進行していく。

高齢者「中止考慮すべき薬」50種

2015-04-03 | 健康
高齢者「中止考慮すべき薬」50種…老年医学会
2015年04月01日 14時33分
 日本老年医学会などは、副作用が大きいために高齢者への使用の中止を医師が考慮すべき薬を約50種類挙げた一覧を作成した。
 さまざまな病気を抱える高齢者は多くの薬剤を漫然と長期間処方されがちだが、特に体力が低下した高齢者には有害な副作用が出やすい薬剤もある。同学会が2005年に策定した指針では、効果より副作用の害が大きい薬について「慎重投与」としていたが、今回の改定で「使用中止を考慮すべき」と記述し、医師などに強く注意を促した。
 一覧に挙げた副作用として、作用時間の長い睡眠薬は、認知機能の低下やふらつき、転倒を招く危険がある。抗精神病薬は認知症患者の徘徊や暴力を抑えるために投与すると、脳血管障害と死亡率を上昇させる。
 
 自分に関係する降圧剤について調べてみた。冬になると、心配になって降圧剤を使用しているが、低くなりすぎる弊害に果たして本当に服用し続けて良いのか、疑問を感じる時もある。趣味の登山は収縮時血圧が百以下になって、登りが辛い。食後低血圧もひどくなる傾向にある。脳卒中、心筋梗塞など、血管の病気を減らし、死亡率を下げるための服用であるが、かえって脳梗塞や認知症が進むような感触がある。一瞬、自分の状況がわからなくなったり、名詞が出てこなくなる事態を経験した。脳の血流が一瞬、途絶えるのではないかと思う。ジェネリック薬剤にすると、一層薬が効きすぎるようになったと自覚している。自分で勝手にやめて2週間になるが、運動を欠かさなければ140以下を維持できる。
 
 「高血圧治療ガイドライン2004」によると、「久山町研究では、70歳代までは140mmHg以上で心血管合併症発症リスクが上昇するものの、80歳代ではこの関係は認められていない。」
 さらに「70歳以上では血圧値と生命予後に逆相関がみられるとの報告もあり、さらに、85歳以上の超高齢者群では高血圧は死亡のリスクとはならず、治療効果についても死亡率を抑制していない」とある。
 つまり、80歳を過ぎると、血圧を下げても、心血管合併症発症リスクは下がらない。70歳以上の高齢者の場合、血圧はむしろ高い方が長生きするというのだ。
 これまでの常識では、「血圧を下げれば血管がボロボロになるリスクを下げることができる。ひいては長生きできる」ということで、医師は高齢者にどんどん降圧剤を処方した。しかし、少なくとも70歳以上の高齢者は、いくら血圧を下げても血管の病気を減らすことはできないし、寿命を延ばすこともできないらしい。
 
 
近藤誠「降圧剤で殺されないための5つの心得」
「これまで、高血圧患者は実際よりはるかに多く“作られて”来ました。たとえば2000年以前の高血圧の基準値では、『上(収縮期血圧)は160以上、下(拡張期血圧)は95以上』だったのに、日本高血圧学会はこの基準値を『上は130以上、下は85以上』に引き下げた。これにより、2000年以降は『上が130以上で160未満』の人たちが高血圧患者にされ、薬を飲むことになった。もちろん、上の血圧が200に近いような人は血圧の低い人に比べれば、心筋梗塞や脳卒中、脳神経障害などを発症しやすい。頭痛やめまい、意識障害などの自覚症状がある場合は、速やかに治療を開始するべきだ。しかし、血圧を薬で130まで下げるとむしろ、脳卒中などのリスクが高まる。」
こう語るのは、医師の近藤誠氏である。
 昨年、そんな近藤氏の見解を裏付けるかのような研究データが発表された。従来の「上は130以上、下は85以上」という基準をはるかに超える、「上は147以上、下は94以上」という“ゆるい”基準でも健康だという。

 基準数値を調査・発表したのは日本人間ドック学会と健康保険組合連合会(健保連)である。
 150万人から「過去に大きな病気をしておらず、煙草も吸わず、飲酒は一日一合未満」などの条件で約34万人の「健康人」をスクリーニング。さらに絞り込んだ「超健康人(スーパーノーマル)」約1万~1万5千人の検査値をベースとして各項目の「基準範囲」を求めた。「超健康人」たちが叩き出した「基準範囲」は、これまでの常識を覆すものだった。高血圧をはじめ、様々な分野で従来の基準では“悪い”と見なされていた数値だった。例えば尿酸値はこれまでは下限が2.1、上限が7.0とされていたが、今回の基準範囲では男性は「3.6~7.9」、女性は「2.6~5.9」と示された。メタポリック症候群などの調査で使用する、肥満度を示すBMIも従来は「標準体形は24未満。25以上は太り気味」とされていたが、今回は男性は27.7、女性は26.1までが「模準」と、条件が緩和された。
 
 無駄な高血圧治療を受けずに済むために知っておくべき五つの心得
① 高血圧の方が長生きできることを知る
 近藤氏は高血圧のメカニズムをこう説明する。「人間の身体にとって最も重要なのは脳です。心臓はポンプとして脳に血液を送り出しています。ところが年をとるほど血管は硬くなり、細くなる。だから血液を強く送り出す為に、圧は強まる必要があるんです。年を取ると血圧が高まるのは、我々の体が無意識の内に調整してくれているから。その意味では、血圧の高い高齢者の方が低血圧の人より体が強く、元気なんです。寿命も長くなるはずです」
 実際、「高血圧=長生き」を示す、データもあるという。「海外で75歳~85歳の高齢者約500人を対象に、降圧剤を飲まない状態で経緯を調べた調査がありました。すると最高血圧180以上のグループの生存率が最も高く、逆に140を切る高齢者の生存率は、非常に低くなりました。血圧を気にせず、自然に任せて生活する事が重要なんです」
 
②副作用の怖さを知っておく
 こうした「人体が持つ本来のカ」をクスリで修正すると、無用のリスクを負う。
「ある種の降圧剤には発がん性リスクがあると従来から指摘されています。 また、降圧剤を使うことにより、怖いのは脳梗塞です。血管の中で血液が凝固し、その先が壊死してしまう病気ですが、血圧を不必要に下げる事で血液の流れが悪くなり、発症リスクが高まります。
 高齢者の場合は、血液が脳に回らなくなるとボケも出やすくなる」
 
 どうしても血圧が気になる人には「非薬物療法」を勧めるという。
「血圧というのはその人の年齢、性別や体重、それに塩分やアルコール摂取量、タバコの量などに応じて、それぞれの身体が自然調整した結果です。これを薬で強引に下げると様々な不都合が生じますが、太り過ぎに気をつけたり、アルコールを減らしたり、運動して下げる分には無理がありません。気になる方は薬を使わずに下げるべきだと思います」
60歳以上は“実年齢+90”
 
③ 血圧を下げても病気発症リスクは変わらない
 海外では軽度の高血圧と見なされる、140から159ぐらいの人たちを対象にした比較試験が、すでに4回ほど行われています。しかしいずれも、葉を飲ませても飲ませなくても何も変わらなかった。死亡率も減らないし、血管障害も関係なかった。だから薬を飲んだ人たちは、乱作用が出る分、損をしています。でもこうしたデータを示した論文は『信用できない』と医師たちに無視されてきた。だから啓蒙が進まなかったのです。これは世界的な傾向ですね」

④「上が147までOK」も疑え
 近藤氏は従来よりもはるかにゆるめられた“新基準”にさえも、疑義を呈する。
「今回、基準値を求めるにあたり、“超健康人”を調べて各数値を取り、低い方から高い方に順に並べて両端の2.5%をカットしています。そして血圧の上は147となっていますが、カットした2.5%の中に150、160の人もいたはず。基準範囲のワク外であっても“超健康人”なのだから、異常値とは言えません。むしろスクリーニングなどせずに150万人全ての数値で計測した方が良かった。その方がより正確な基準範囲を示すデータになったのではないでしょうか」
 
⑤検診に行かないこと
検診や人間ドックは百害あって一利なし。自覚症状がないのに検診に行き、病気を見つけて治療を始める。病院は患者がたくさんいないと経営上困るので、病人を数多く生み出したい。そのため、治療不要な健康人も病人にしてしまう。
 
 コレステロール値も上限は「200未満」という従来基準よりかなりゆるくなっているが、近藤氏は「この数値も意味がない」とバッサリ切り捨てる。 「コレステロール値が300以上というように、あまりに高すぎると、狭心症や心筋梗塞など冠動脈疾患の発症リスクに直結する事は確かです。しかし、それを下げるとさらに危険です。大前提としてコレステロールは人間の体にとって非常に重要な物質です。あらゆる細胞膜の構成成分であり、性ホルモンや副腎皮質ホルモンを作り、胆汁の元にもなります。数値が低い方がいいという方向性自体が誤っている。 そもそも、人体にあるコレステロールの約七割は体内で合成されるから、食事で数値を下げようとしても、あまり意味はありません。また、薬などで数値を下げると、逆に命が縮みます。」 高血圧同様、コレステロールにも「下げるリスク」が存在するのだと言う。
「まず、薬自体による副作用を知っておくべきです。メバロチンという薬はコレステロール値を下げますが、一方で筋肉を溶かし、肝機能障害や末梢神経障害を起こす可能性がある事が分かっています。コレステロールが少なくなる事で脳から筋肉への指令がスムーズに行かなくなる現象も発生します。

 さらに「死亡率」では“逆転現象”が起きているという。
「先ほども触れたように、コレステロールが高い人は心筋梗塞などの発症リスクがあります。しかし薬を投与してコレステロール値を下げても、死亡率は変わらないという研究結果が既に出ています。そればかりか、コレステロールが低い人ほど死亡率が高くなる事も分かっているんです。」
 

患者自身が、もっと勉強して賢くなる必要がある。正しい知識は受け身では得られない・・・・・
認知症が一番怖い。自分は恍惚状態になるだけだが、周りの人が苦しみ、時には犯罪に至るケースも増加してきた。

近年の高齢者に対する降圧剤の長期投与と、介護要老人や認知症の増加とは、関係があるのではないかと言う説もある。そもそも高血圧になるのは、加齢により動脈硬化が進んだり、食生活や糖尿病などの影響で血液がドロドロになったりすることで血行が悪くなっている為に、血行を良くしようと体が反応するためだ。降圧剤を服用すると血行が悪いまま、無理やり血圧を下げる為に、血流不足が起きてしまう。この降圧剤による脳の血流不足が原因で、認知症やアルツハイマーが急増しているのではないかという。普通に健康に暮らしているなら、血圧が高いからといって、降圧剤を服用するのは注意した方が良い。認知症の治療法はない。予防のためにもできるだけ降圧剤以外の方法で血圧を下げたいものだ。


野菜パウダー

2015-03-19 | 健康

1日に350gの野菜摂取が推奨されるが、なかなかこれだけ摂るのは難しい。
 
 今、野菜パウダーと称する野菜を過熱水蒸気殺菌・乾燥・粉砕した商品が人気を呼んでいる。ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養を豊富に含んだ食品だという。自然な食品をバランスよく、便利に、簡単に摂取できるという。
 確かに微粉砕加工することにより消化吸収性の向上は期待できる。
 パウダー状なので、かなりの量の野菜が摂れる。

 消化力の弱った高齢者や病弱な人には朗報かも知れない。


 しかし、野菜に含まれるビタミンは、乾燥させると空気中の酸素との結合が進み、酸化されるため、栄養価は極端に落ちる。
 しいたけなどのキノコ類は天日で干すことによって、化学変化が起き、ビタミンDが増えるが・・・・
 食品成分表を見ると、乾燥野菜が生野菜より栄養価が高くなっているが、乾燥野菜には水分が含まれていないため、グラム単位で比較すると「乾燥野菜の方が栄養価が高い」ということだ。乾燥野菜に失われた水分を足すと、乾燥によって酸化された(壊れた)分だけ、栄養価は低くなる。

 以上のことをわきまえた上で、ミネラルなど自然食品からの摂取だけでは不足しがちな人は、補助的にパウダーで摂取するのは良い方法だと思う。
 ただ、食品を食べることは咀嚼や嚥下といった生きる上で大事な生理的機能の向上にも寄与するので便利だからといって、全面的に頼るのは良くないだろう。


食べ過ぎると体によくない健康食材6種

2015-03-15 | 健康
1. ホウレンソウ
ビタミンやミネラルが豊富だが、シュウ酸も多い。シュウ酸は体内でカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムになり、結石につながるリスクがある。

2. 大豆
大豆には、鉄の吸収を妨げる作用があるのだとか。また、大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似ていて、大豆の多量摂取は子宮がんとの関連が指摘されている。

3. 脂肪分の少ないお肉
お肉は脂肪分の少ない部分であればヘルシー。だが、専門誌Cellに発表された研究によると、動物性タンパク質にはインスリン様成長因子というホルモンの分泌を促す働きがあり、これによりがん細胞を増殖させたり、老化を早めたりするとのこと。

4. ツナ缶
肉より魚の方が体にいいと考えて、意識的に「ツナサンドウィッチ」「ツナサラダ」などを選んでいる人もいるのでは。
確かにツナはいいタンパク質源だが、体に有害な水銀をも含む。

5. ナッツ類
ビタミンやミネラル、食物繊維、体にいい不飽和脂肪酸などを豊富に含んでいるナッツ。コレステロール値や血圧を下げるなどのメリットがあり、また美容にも効果があるとされている。だが、問題はカロリーが高いこと。米国のメイヨー・クリニックによると、1日当たりひと握り以内が理想なのだとか。

6. オレンジ
甘酸っぱさが特徴のオレンジに含まれる酸は食道を刺激したり、胃酸の分泌を促したりする。それが逆流性食道炎を招くこともある。
オレンジだけでなくトマトなどの酸性食品は同様に注意が必要だ。
ここまで言い始めると、食べる物がなくなる。偏食しないこと、食べ過ぎないことが大事なのだ。そういう意味ではサプリメントは過剰摂取になりやすく、かなり危険と思う。
 
忙しかったり、小食だったりすると、頼りがちな栄養補助食品やサプリメント。足りない栄養が補給できるなんて、夢のような栄養カプセルだ。しかし、そこには未知なる副作用が隠されているかもしれない。処方された薬との飲みあわせを気をつけないといけないものもある。
 ビタミンAは抗酸化作用が高く、抗がん作用もあると言われているが、実は国立癌研究所の調査結果によると、喫煙者でビタミンAを摂取している人の方が、していない人に比べて、がんを発症する人が多かったという。
 ビタミンCは、1700年頃、フルーツをあまり摂取できない船乗りがビタミンC欠乏症で死亡したことから、研究が始まった。2,000mg以上を摂取すると、腎臓結石になる危険性が高まるという。
 通常の食事からカルシウムを多量に摂取しても健康障害が発生することは稀だが、サプリメントなどの利用による過剰摂取で、泌尿器系結石、ミルクアルカリ症候群、他のミネラルの吸収抑制などが起こる。1日4000mg以上を長期間摂ると、肝機能障害、便秘、結石などの障害をきたす。
 魚油カプセル。日常的に沢山飲んでいる人は、70%以上も前立腺癌にかかるリスクが増えるらしい。
 ビタミンCを1日1000mgも摂っている男性は、前立腺癌の確率が2倍。
 閉経後の女性が日に1000mgのビタミンEを摂ると早死にする確率が3倍。
 カルシウムを過剰摂取している男性は心臓疾患にかかり易い。
 
ネットにはちょっと疑問な負の情報も溢れている。食品から摂取するのが一番だが、欠乏になる恐れも十分ある。摂り過ぎには十分気を付けよう。
 

筋肉で高齢者の死亡率半減

2015-03-02 | 健康
筋肉量が少ない高齢の男性は、死亡率が約2倍にあがるという調査結果を厚生労働省研究班がまとめた。筋肉量が少ないと全身が衰えて免疫力や抵抗力が落ち、肺炎など呼吸器の病気になる危険性が高まるためと言う。

 放射線影響研究所(広島市)で定期的に健診を受けている47~92歳の一般の男性626人の全身の筋肉量や骨量、骨密度を1994~95年にエックス線で測定した。筋肉量が40歳以下の標準値の8割より少ない人の割合は、60歳代で52・8%、70歳代で70・6%と高齢になるほど多かった。測定した人を12年間追跡。この間に197人が死亡した。筋肉量が40歳以下の標準値の8割より多い人と少ない人の二つのグループに分けて調べたところ、死亡率は年齢などほかの影響を除いても、少ない人の方が1・9倍高かった。死因別でみると、肺炎や慢性閉塞性肺疾患など呼吸器の病気が2・6倍高かった。がんや脳卒中などでは有意な差はなかった。
 最新の研究によって、筋肉が多い人のほうが、少ない人よりも病気による死亡率(重症患者の場合)が半分になることが明らかになったのだ。筋トレには免疫細胞のリンパ球を増やす働きがある。しかし、リンパ球は筋力がアップしただけでは増えない。私たちの体は、病気のようなピンチの状況になると、筋肉の中からグルタミンという物質が出てくる。グルタミンは、アミノ酸の一種で、リンパ球を増やす働きがある。つまり、筋肉は自らを壊すことで病気と戦える体にする。命に関わる筋肉量の低下は、「サルコペニア」と呼ばれていて、健康長寿を考える上で、大注目の症状だ。自分が「サルコペニア」かどうかは、片足立ちで靴下がはけない、ビンのふたがあけにくい、横断歩道を渡り切る前に赤信号に変わってしまうなどで見分けることができる。

 筋肉には、グルタミンの働きだけでなく、糖を吸収して血糖値の上昇を抑えたり、動脈硬化を防いだりするホルモンが出ていることも明らかになってきた。しかし、高齢者は筋トレをしてもなかなか筋肉がつかない。年をとるにつれて筋肉細胞の働きが弱まり、萎縮し、そこに脂肪が入り込んで、筋肉がいわば「霜降り肉」のような状態になる。こうなると、筋トレをしても筋力が上がりにくい。

 そこでガッテン流筋力アップ術が注目だ。きつめの速歩を行うと、筋肉は失った栄養を取り戻すために、30分~1時間だけアミノ酸などを取り込む穴を開く。この穴の開いた時間帯にアミノ酸を多く含む牛乳を飲めば、どんどん筋肉にアミノ酸が補充されるため、グルタミンもたくさん作られる。牛乳を飲んだ人は、飲まない人に比べて脚の脚力が2倍近く増えるという研究結果も出ている。
 ややきついと感じる速歩3分を行ったら、ゆっくり歩く。これを1週間で速歩の時間が合計60分になるよう行う。そして、速歩後30分以内に牛乳200ml飲めばOK。時間がたつと筋肉への吸収が低下するので早めに飲むのがポイントだ。

コラーゲンサプリの効果は疑問

2015-03-01 | 健康
福岡伸一氏は著書「動的平衡」のなかで次のように書いている。
 
「コラーゲンは細胞と細胞の間隙を満たすクッションの役割を果たす重要なたんぱく質である。肌の張りはコラーゲンが支えているといってもよい。ならば、コラーゲンを食べ物として外部からたくさん摂取すれば、衰えがちな肌の張りを取り戻すことができるだろうか、答えは端的に否である。食品として摂取されたコラーゲンは消化管内で消化酵素の働きにより、ばらばらのアミノ酸に消化され吸収される。コラーゲンはあまり効率よく消化されないたんぱく質である。消化できなかった部分は排泄されてしまう。
 一方吸収されたアミノ酸は血液に乗って全身に散らばっていく。そこで新しいたんぱく質の合成材料になる。しかしコラーゲン由来のアミノ酸は、必ずしも体内のコラーゲンの原料とはならない。むしろほとんどコラーゲンにはならないと言ってよい。
 なぜなら、コラーゲンを構成するアミノ酸はグリシン、プロリン、アラニンといった、どこにでもある、ありきたりなアミノ酸であり、あらゆる食品たんぱく質から補給される。また、他のアミノ酸を作り替える事によって体内でも合成できる、つまり非・必須アミノ酸である。
 もし、皮膚がコラーゲンを作り出したいときは、皮膚の細胞が血液中のアミノ酸を取り込んで必要量を合成するだけ。コラーゲン、あるいはそれを低分子化したものをいくら摂っても、それは体内のコラーゲンを補給することにはなりえないのである。
 食べ物として摂取したたんぱく質が、身体のどこかに届けられ、そこで不足するたんぱく質を補うというのはあまりに素人的な生命感である。それは生物をミクロな部品からなるプラモデルのように捉える、ある意味でナイーブ過ぎる機械論でもある。生命はそのような単純な機械論をはるかに超えた、いわば動的な効果として存在しているのである。」
 

 ヒトは、タンパク質を食べて消化吸収したのち、その吸収した「アミノ酸」を使って、タンパク質の再合成をおこなう。どのタンパク質をどれくらい合成するかを決めているのはDNA情報であり、人為的に操作することはできない。したがって、コラーゲン食品を食べることは、コラーゲンの材料であるアミノ酸を食べたことにはなるが、そのアミノ酸が体内でコラーゲンに再合成されるかどうかは定かではない。ましてや、顔の皮膚、膝の関節という特定の部位で再合成が行われることを期待するのは余りにも手前勝手である。
 
 .コラーゲンばかり食べていると逆に栄養が偏るとも言われる。アミノ酸には、「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」の二種類があり、必須アミノ酸というのは「体内で十分な量が合成できないため、食事から摂取することが必要」なアミノ酸である。非必須アミノ酸というのは「体内でも合成が出来るアミノ酸」で、コラーゲンは、決して良質のタンパク質ではない。コラーゲンばかり偏って食べるということは「コラーゲンを構成しているアミノ酸ばかり食べている」ということになるので、他のアミノ酸とのバランスが崩れる可能性もある。タンパク質の過不足を食事の観点から見直すとすれば、こういった「必須アミノ酸がきちんととれているか 」、「タンパク質を食べ過ぎていないか (タンパク質は、過剰に食べると代謝バランスが崩れる) 」などを振り返ることのほうが重要だ。
 加齢により唾液の分泌量が減少したり、骨密度が減少したりと、体には様々な変化が生じてくるが、コラーゲンについては「どのくらい摂ったらよいか、本当に摂った方がよいのか、過剰摂取の害は?」などが明確になっていない。加齢により減少したから補うべきとするには、根拠が薄弱である。
 
 コラーゲンは高分子のタンパク質で消化するために、肝臓はフル回転する。あまり吸収されないため、摂取する量を多くしても、ただ、身体の中を流れて排出されていくだけと思われがちだが、そうではない。身体に吸収されない栄養分は、不純物と一緒に体外に排出されるが、身体に吸収されるものも排出されるものも肝臓が分解しなければならない。尿として排出されるときには、カルシウムも一緒に排出されてしまい、骨粗鬆症の可能性も発生する。
 コラーゲンを過剰に摂取すると、セルライトとなる可能性もある。余分なアミノ酸はすべてが排出されるわけではなく、一部は脂肪となり、皮下脂肪として固まるとセルライトになる。燃焼させたり、筋肉をつけたりすることで解消できるが、はじめからセルライトを作らないことが大切だ。
 摂取量やカロリーなどを考慮する必要があるので、食品から自然な形で摂取した方が良い。内臓が疲弊して機能低下したら、アンチエイジングどころじゃない。不要なものは、できる限り飲まないほうが良いのだ。高齢者はコラーゲンの過剰摂取にこそ気をつけるべきなのだ。コラーゲンの過剰摂取は医薬品と同じように危険と考えるべきなのだ。

 ドリンク、ゼリー、粉末、タブレット等、美肌、関節痛、血管の増強によいということで販売されている。「年をとると体内のコラーゲン量が減るから摂った方がよい」と宣伝されているものもある。分解して吸収されやすいという触れ込みの低分子コラーゲンも人気だ。
 皮膚に直接塗るコラーゲンもタンパク質は皮膚から直接吸収されないので、コラーゲンの補充にはならない。お肌がスベスベになると錯覚するのは、コラーゲンが吸収されるからではなく、コラーゲンやその他の物質の保湿効果によるものだ。決して吸収されるわけではない。
 同様に、関節が痛いからといって軟骨の構成材であるコンドロイチン硫酸やヒアルロン酸を摂っても、口から入ったものがそのまま身体の一部になることはない。
 身体の調子が悪いのは何か重要な栄養素が不足しているせいだという強迫観念にとらわれるのは、健康幻想であり、若さや健康ばかり追求するより、老いや病、死をどう受け入れるかを考えるほうが余程建設的なことなのだ。

シニアのスポーツ

2014-12-05 | 健康
あるところに逆上がりの出来ない女の子が居ました。
授業で必死に練習しましたが、残念ながらできるようにはなりませんでした。落ち込む女の子を見た担任の先生は「放課後、一緒に練習しよう」と声をかけます。それからの放課後、先生とのマンツーマン練習が始まりました。女の子は真面目に練習をして、先生も頑張ってアドバイスを掛けます。そんな練習も数週間が経ったある日、ついにその時が来ました。
ついに彼女は逆上がりを成功させました。初めての成功に女の子は大喜びです。先生も我が事のように一緒に喜びます。
次の瞬間、女の子は喜びながらこうつぶやきました。
「もうこれで、逆上がりの練習しなくて良いんだね!!」
スポーツ指導に携わる人は「上達」「習得」は素晴らしいと信じています。できなかった技ができるようになる、教える側にも教わる側にも達成感が生まれる瞬間です。
先に上げた女の子は逆上がりという技を習得し鉄棒の技術も上達しました。しかし最後に先生に投げかけたセリフは逆上がり・鉄棒との断絶宣言です。
 
きっと、女の子の本心は「逆上がりが出来るか?」なんてどうでも良かったのだと思います。出来なくてもいいし、出来れば出来たで嬉しい。でも先生が必死に教えてくれるから練習しなきゃ。。。あぁ、あとどのぐらいこの練習は続くのかな。こんな心の声が聞こえてきそうです。
 
新しい技や初めての動きを修得するためには、反復練習が必要です。しかし地味な練習を繰り返し、しかも失敗ばかりする練習のどこが楽しいでしょうか。
失敗の原因は順番を間違えたこと。技を教えるより、まず初めに運動そのものの楽しさを伝えなければいけなかったのです。
 
楽しさを自分自身で見いだした子どもに小手先の指導テクニックは必要ありません。放っておいても勝手に練習を続けます。こちらが技を提供すればスポンジのように吸収していきます。
まず「運動そのものに楽しさを感じられる」という素地を作ることが重要なのです。
 
確かに上達・習得は素晴らし経験でしょう。しかしこれらの目標は運動・スポーツの一側面に過ぎません。技や理論だけでなく、運動の「楽しさ」や「やりがい」をシッカリと次世代に伝えていきたいですね。(2014年11月22日「シルクドソレイユ 日本人アーティスト  縄のまっちゃんのブログ」より転載)
 
 
なるほどねえ。これは子供だけの話ではないなあ。
シニアとスポーツの関係を考えさせられました。上達だけが楽しみだったら、齢60を過ぎると、体力、集中力が減退するから、挫折する人が続出という状況になる。
「運動はやればやるほど健康になれる」、「熱心に運動をやっていれば長生きできる」と信じ、熱心に運動をする人も多い。自分の体力以上の激しい運動を急に始めたり、暑さや寒さの厳しい環境の中で運動をして突然死を招くこともある。薬でも、その適応や用量を間違えれば副作用がでるように、運動もその適応や方法を間違えたり、度が過ぎたりすれば悪い結果につながる。
  スポーツの目的として考えられることは、
(1)競技力に代表されるような体力や技術的向上を目指す。 
(2)健康づくり。 
(3)単に楽しむ。
などがある。
(1)は人より上手くなるためのトレーニングであり、必ずしも健康づくりとは両立しない。激しい運動のためにかえって障害を抱えているアスリートは多い。
(2)は元気で長生きを目指したもの。
シニアの場合は(3)の立場だけでスポーツするのもいい。(1)や(2)の目的で始めても楽しみを見出せなければ長続きしないこともある。
 
 自然そのものとの付き合いや、人間との交流、運動後の酒宴やグルメの楽しみが主流になってくるのが自然の流れなのかもしれない。
体力の限界を試す、技術の向上を目指すと言う、上昇志向だけでなく、仲間との派生的な楽しみが真の目的になる転換点があって然るべきなんだと思った次第である。