俺LOG

今年も偉そうに物を書いていきます。

神様の引退

2004年10月10日 | Sports
神様が力尽きた。
神様は普通のパパに戻った。
八木選手、お疲れ様でした。

ということで、阪神の八木が引退した。
俺がファンになった頃からずっと阪神でプレーしてた選手だからね。
思い入れも相当あるんだ。

試合も終盤、チャンスに打順がピッチャーに回る。
無表情な背番号3が出てくる。
「八木に任せておけば大丈夫」
ファンは皆そう思う。
そして流して打った打球は右中間にうまく飛ぶ。
そんな光景を何度目にしたことか。
もしアウトになったとしても、罵声を浴びせつつ、
「八木が打てないんじゃ、しょうがないな」
と言わせるくらいの仕事人。まさに「代打の神様」だった。

8回の裏。1アウト走者無し。
甲子園が沸いた。
いつものようにゆっくりと出てくる八木。
違うのはファンが掲げているたくさんの「神様」へのお別れのボード。
2ボールからの3球目。外の球を巧く当てる。

最後も右打ちだったんだね。
いいヒットだった。
解説の湯舟が「まだできる」なんて言うんだ。
「そうだよな、まだできるよ。ウン、ウン」
なんてテレビの前でボヤく。

最終回9回表にファーストの守備につく。
粋な采配だった。

いきなり八木の前に打球が転がる。
それ落とすも、ご愛嬌。無難に拾って1アウト。
続いてショート鳥谷から八木に送られてショートゴロで2アウト。
最後はピッチャー久保田がジャンプして打球を掴み、
八木へ最後の送球。
巨人のバッターが花を持たせてくれたのかと思うほどに、
3アウト全てに絡む守備を見せてくれた。
終わった。と、ほっとしたような八木の表情が印象的だった。
引退セレモニーで、
「憧れの甲子園球場の、バッターボックスに立つことはもうありません」
そう言うと表情を崩し、涙を一度拭いた。

俺なんてここでもうだめ。やっぱり泣いちゃったよ。
わかってはいても、やっぱり寂しいね。

来年から、阪神に「代打の神様」は居ない。
「神様」は「解説席」から見守ってくれる。
そんな中、誰かが「神様2世」になれるのだろうか。

最新の画像もっと見る