新聞に見るオーストラリア

新聞から「オーストラリア関連記事・ニュース」をスクラップしてみました。

創造産業都市 ブリスベン

2009年11月12日 | IT・情報




 北海道新聞2009.11.11.夕刊文化面
 魚眼図というコラムでブリスベンの産業政策を紹介しておりました。


創造産業都市
 シドニー、メルボルンに次ぐ、オーストラリア第3の都市、ブリスベーンを訪れた。国内外からの移民を受け入れ、現在人口は180万人を超え、オーストラリアで最も人口増加率の高い都市でもある。
 産業の要は、「創造産業」と呼ばれる分野で、ブリスベーンを中心としたクィーンズランド州経済の高成長を支えている。今から7年前に開学したクィーンズランドエ科大学創造産業学部は、ブリスベーン経済の発展を象徴する教育機関である。
 創造産業とは、建築、デザイン、工芸、芸術文化、ファッション、メディアなど、個人の創造性を原資とした知的財産によって雇用を生み出す産業で、1990年代後半の英国では、基幹産業として振興された経緯を持つ。
 欧州のみならず、アジア、パシフィックにおいてもその振興政策は多くの国で成功事例を生み出している。とりわけクィーンズランド工科大学では、アジア諸国から創造産業を目指す留学生を多数受け入れ、アジアからの留学生は学生全体の30%を占めている。
 20世紀の政治・経済システムからの離陸はもとより、21世紀の文化・芸術産業振興や創造都市を標榜する世界の各都市では、いかに次代の創造性を発揮できる人材を創り出せるかをカギとして、創造産業の育成に躍起となっている。21世紀の創造的社会資本が都市経済の要であるとする発想から、美術館や文化的公共施設への再投資も盛んだ。20世紀の製造産業から、21世紀の創造産業への方向転換こそ、今の日本で最も急務な経済政策である。(武邑光裕・札幌市立大教授=メディアデザイン)



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