箒(ほうき)状の枝を、曇り空にのばし、一本の、大きな欅が、「のびのび広場」の小山にある、白い小さな展望台の、すぐ傍に立っています。
樹木の幹まわりは、大人の両手で、一抱えにしても、その手が、届かず、さらに、誰かが手助けしなければならない程の、太さです。
きっと、公園が出来た時に、植え替えられたのでしょうが、樹齢は、いったい、どれ位なのでしょう。おそらく、欅では、公園一の大きさです。
近くの園路端(えんろばた)に、ハナズオウの赤紫の花蕾(はなつぼみ)が、広がり伸びた細い枝の上に直接くっ付いて、その粒々(りゅうりゅう)とした、可憐で、可愛い、姿を見せています。
開花は、もうすぐ、です。
園路の向こう側でも、去年、チューリップと一緒に植えた、ムスカリが、ちっちゃな、袋状の青い花房を、上に向けて、のばしています。
屋内グラウンド外壁の、壁打ちテニス場から、ポンポンと、ボールを打つ、乾いた音が、あたりに響き渡り、近くを通りかかった、散歩中の犬が、リードに繋(つな)がれながら、こっちに視線を向けています。
県道を渡って、「多目的広場」へ行くと、ツタのからまる、藤棚では、藤の蕾が、薄赤くふくらみ、薄緑の葉っぱ芽が、もう少しで、広がろうとしています。
モクレンは、こっちの広場でも、見事な花を咲かせていますが、そろそろ、花を散らせ始め、時折、風もないのに、大振りな白い花弁が、ハラリと、落ちかかります。
一本欅
ハナズオウ
ムスカリ
壁打ちテニス場・散歩中の犬
藤棚
花散るモクレン