田中は自己ワーストの3連敗。野村監督も心配そうに視線を送っ
(パ・リーグ、ロッテ3-1楽天、12回戦、ロッテ8勝4敗、31日、千葉)まるで張りつめていた糸が、プツンと切れたようだった。最小リードの八回、先頭のバーナム・ジュニアに同点弾を右翼席に運ばれた。一死は取ったが西岡、井口、サブローに3連打。田中が“魔の八回”に飲み込まれた。
「ダメですね。チームの力になってない。確実に足手まといになっている。期待されていることができていない」
強気がトレードマークの20歳が、もどかしい思いをはき出した。野村監督も「いま流に言えば、キレちゃうのかな。本塁打はしかたない。その後を締めないと」と気遣った。
6月11日の中日戦(Kスタ宮城)を最後に勝てず、プロ入り後ワーストタイの3連敗となった。今季ロッテには、2戦2完投1完封でわずか1失点。トンネルを抜けるには格好の相手のはずだった。この日も、わずか3安打でしのいできた七回まで…。
「何が原因かじっくり考えて次に臨みたい。今後の糧と言い聞かせるしかない。後ろ向きになってもしかたないんで」
勝てない田中にシンクロして、失速する楽天はついに自力優勝が消滅。次回登板は7日の日本ハム戦(Kスタ宮城)で、ダルビッシュとの対戦が濃厚。球宴では食事をともにし、心技体のアドバイスを受けた先輩の胸を借りることが、立ち直りにつながることを期待するしかない。(サンスポ)