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【マレーシア】格安航空が参入意向、KL-星路線

2005年11月24日 | マレーシア/新嘉坡/インドネシア
 フラッグキャリア2社の寡占状態にあるクアラルンプールとシンガポールを結ぶドル箱路線に、アジアの格安航空各社が熱い視線を注いでいる。航空自由化の流れに乗って、いち早く参入の機会をとらえたい考えだ。しかし、航空行政を巡る2国間の綱引きは、総論賛成・各論反対に流れやすく、決着には相応の時間がかかるとの見方が優勢だ。23日付スターが伝えた。

 クアラルンプールーシンガポール路線は現在、シンガポール航空(SIA)とマレーシア航空(MAS)の2社がほぼ独占する形となっている。2社で1日往復13便を運航し、年間の旅客数は200万人を超える。搭乗率も高く、ドル箱路線の代名詞的な存在だ。しかし、運賃は片道257.60リンギと、格安航空の就航で100リンギを切るジャカルタ、バンコク、バリなどへの便に比べ、いかにも割高感が目立つ。

 価格競争を支持するユーザーの声に押され、マレーシアのエア・アジア、SIAが49%の権益を保有するタイガー・エアウェイズ、豪州のカンタス航空傘下のジェットスター・アジアの3社が参入の意向を表明。また、SIA傘下のシルクエアも同路線への乗り入れを望んでいるという。

 ■エア・アジア、星当局に不信感

 シンガポールのリム・フィーファ国務相(財務・運輸担当)は22日、他社の参入を受け入れる用意があると発言。「運航枠の再配分ではなく増枠で潜在需要に対応すべき」と述べると同時に、「相手政府の合意が必要な案件」として、マレーシア側にボールを投げた。

 これに対し、エア・アジアは「就航権が公正に配分される保証はない」と、懐疑的な受け止め方だ。同社は先月、シンガポール民間航空庁(CAAS)がインドネシアの格安航空アダム・エアの乗り入れを認める一方、エア・アジアのインドネシア子会社AWエアへの就航権付与を見送った件で、当局を激しく批判している。

 タイガー・エアウェイズも、航空由化の進展に期待を寄せつつ、「就航できれば嬉しいが、まだ協議段階に過ぎない。実現には相応の時間がかかるだろう」とコメントした。

 ■2国間協定の見直しも

 両国政府はすでにオープンスカイ(路線の参入や便数、以遠権などの自由化)政策の推進に向けた取り組みでは基本合意に至っている。また、マレーシア政府は、32年前に締結された2国間航空サービス協定を25年ぶりに見直すことにも前向きな姿勢を示している。2008年までにシンガポールとのオープンスカイ政策を具体化させたい考えだという。ただ、マレーシアには複数都市に空港があるのに対し、シンガポールはチャンギ空港のみであることなど、具体的な調整には多くの困難があるとみられる。

(NNA) - 11月24日10時32分更新

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