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【シンガポール】留学生を2倍、教育業GDP比率5%に

2005年11月28日 | マレーシア/新嘉坡/インドネシア
 国内総生産(GDP)に占める教育産業の比率を、2012年には英国やオーストラリア並みの5%に――。政府が、教育の地域ハブ(拠点)化を目指し、留学生誘致に力を入れている。先月末には留学生支援デスクを設置して、情報提供を強化。目標は現在の2.3倍にあたる15万人だ。将来的には世界の留学生の半分を占めるとみられる中国、インドの取り込みが鍵となりそうだ。

 26日付ストレーツ・タイムズによると、昨年の教育関連の投資額は1億1,700万Sドルで、03年の7,800万Sドルから5割増。02年までは数百万Sドル規模しかなかった。

 政府は留学生を現在の6万6,000人から2012年には15万人に引き上げる計画。実現すれば、教育産業のGDP比率は現在の1.9%(約30億Sドル相当)から5%に上昇、新たに雇用2万2,000人を生み出すと試算する。

 10月末には観光局(STB)が、オーチャードのYMCAビル内に教育サービス・センターを設置。必要な情報を1カ所で集められるよう、支援を強化した。留学に関するポータル(玄関)サイト(www.singaporeedu.gov.sg)でも日本語、中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語で情報を提供している。

 留学生誘致のカギの1つが海外大学のキャンパス開設だ。6月には、オーストラリアのニューサウスウェールズ(NSW)大学がキャンパス開設を発表しており、学生1万5,000人のうち留学生が3分の2を占めると見込む。ただ、10月には英ウォーリック(Warwick)大学が分校開設を見送っており、政府を落胆させた。

 ■中印で留学生半分に

 世界全体での大学レベルの留学生数は、02年の180万人から2025年には720万人と4倍に増える見通し。特にインド、中国だけで合計360万人と半分を占めるとみられ、この2カ国での留学生誘致が焦点となりそうだ。

 中国人の外国留学生は00年は20万人だけだったが、10年には75万人と3倍以上に増え、25年には300万人に達するとの予測もある。インドは00年の約8万人から10年には27万人、25年には60万人になるという。

 2000年にシンガポール分校を開設した仏ビジネス・スクール、INSEADのデ・メヤー教授は、「シンガポールは安全だし、住みやすい都市だ」と有利な点が多いと強調。同校卒業生の16%はそのまま現地就職しており、就職チャンスが大きいのも魅力という。「シンガポールは“東洋のボストン”になれる。後はどれだけ認知度を高められるかだ」(メヤー教授)。

(NNA) - 11月28日10時31分更新

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