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仏塔現存の石窟発見 日本の調査チーム

2005年12月03日 | 中央アジア
 【バーミヤン(アフガニスタン中部)3日共同】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産、アフガニスタン中部のバーミヤン遺跡で、旧タリバン政権が破壊した西大仏立像跡(高さ約55メートル)の頭上付近のがけで、7-8世紀ごろの仏塔が内部に現存する石窟(せっくつ)を、独立行政法人文化財研究所のチームが3日、発見した。

 バーミヤン遺跡では、長年の戦禍や盗掘で、仏塔が内部に残る石窟は長く確認されていなかった。チーム責任者で、同研究所地域環境研究室の山内和也室長は「バーミヤン遺跡で仏塔が内部に現存する唯一の事例だろう」と話している。

 石窟は切り立ったがけにあって近づけないため、今回は実際に石窟に入っての調査は見送られた。

(共同通信) - 12月3日20時21分更新

<バーミヤン遺跡>新たな巨大仏塔跡 涅槃仏の地か

2005年11月25日 | 中央アジア
 【バーミヤン(アフガニスタン中部)栗田慎一】世界遺産(危機遺産)のアフガニスタン・バーミヤン渓谷で、6~8世紀の大規模仏塔跡とみられる遺構が24日までに日本の独立行政法人「文化財研究所」の試掘調査で見つかった。詳細解明にはさらなる調査が必要だが、現場周辺が唐の求法僧、玄奘三蔵(602~664年)の「大唐西域記」にある世界最大の涅槃(ねはん)仏があった場所にあたる可能性がある。

 現場はタリバン政権に破壊された巨大石仏のがけから南東約1.5キロにあるイスラム遺跡「シャーリ・ゴルゴラの丘」のふもと。周囲に仏教遺跡はないとされてきた。

 見つかったのは円すい形の仏塔(ストゥーパ)を支える基壇部分。同研究所が畑で見つけた高さ約2メートルの石積みの丘の東側を縦約14メートル、横4メートルの範囲で掘り下げた結果、地下約160センチから石と土を交互に積み重ねた基壇部分が出土、地上の丘も基壇部分の一部であることが分かった。

 基壇部分は丘の東側以外の地下にも広がっているため、同研究所は「少なくとも一辺が20メートル以上、高さは地下部分も合わせて3.6メートル以上の大規模な方形基壇」と予測している。地中の石積みから、今年6月に別の遺跡で見つかった6~8世紀のものとみられる土器片と同じ材質の土器片が見つかったことから、同研究所は基壇も同時代のものと推定している。

 「大唐西域記」は巨大石仏の、がけ周辺に仏教伽藍(がらん)が多数あったと記しているが、ゴルゴラの丘周辺の記述はないとされてきた。同研究所の調査責任者、山内和也さん(41)は「今回の現場周辺が大唐西域記に記された『長さ千余尺』(約300メートル)の涅槃仏があった『臥像(がぞう)伽藍』だった可能性もある」と語った。

 【ことば】バーミヤン遺跡  カブールの西約240キロ、ヒンズークシ山脈にある標高約2500メートルの仏教遺跡群。1979年の旧ソ連軍侵攻とその後の内戦で残存仏教壁画の8割が破壊、盗掘された。西石仏(高さ約55メートル)と東石仏(同38メートル)も01年3月、タリバン政権に爆破され、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は03年7月、「非寛容な行為を繰り返させない国際社会の願い」として世界遺産の危機遺産に登録した。

(毎日新聞) - 11月25日3時9分更新

文化財拠点で初の研修会 バーミヤン、日本人が講義

2005年11月24日 | 中央アジア
 【バーミヤン24日共同】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産、バーミヤン遺跡があるアフガニスタン中部バーミヤンに開設された文化財保護専門家養成の拠点「教育文化センター」で24日、アフガン人を対象とした初めての研修会が日本の専門家を招いて行われた。

 同センターはユネスコの活動を支援している非政府組織(NGO)「日本ユネスコ協会連盟」が日本での募金を元に建設、今月正式にオープンした。研修会では独立行政法人文化財研究所の青木繁夫国際文化財保存修復協力センター長らが、バーミヤン遺跡から集めた壁画片や仏典などの保存・修復方法について講義。

(共同通信) - 11月24日19時23分更新

アラル海 北西部の住民が集団移住 砂嵐激化

2005年11月24日 | 中央アジア
 水量の減少で急激に縮小し、環境悪化が深刻な中央アジアのアラル海で、北西部の住民5000人程度を遠隔地に集団移住させる計画が検討されている。カザフスタン政府関係筋が、毎日新聞の取材に明らかにした。湖が干上がるにつれて砂嵐が激化し、漁業が壊滅しただけでなく、周辺住民に健康障害が高率で表れ、地域社会の崩壊も進んでいる。さらに、近い将来、旧ソ連が炭疽(たんそ)菌を扱った生物兵器実験場があった島と陸続きになる懸念も指摘され、計画が浮上した。

 アラル海はカザフスタンとウズベキスタンにまたがる塩湖で、かつては世界4位、琵琶湖の約100倍(6万8000平方メートル)の面積があった。旧ソ連のかんがい政策により急速に干上がり、現在は面積が約4分の1程度にまで縮小。周辺地域では、湖底の砂漠化などの環境破壊と、それに伴う経済状況の悪化などに起因するとみられる呼吸器障害や貧血、腎臓障害などの「環境病」の増加が問題視されている。

 関係筋によると、カザフ政府はクランディ、アケスペなどの村を含むアラル海北西部の住民を対象に、同北東部の町、アラリスク周辺への移住の検討に入っている。さらに関係筋は、旧ソ連の生物兵器実験場があった島で、既にウズベク側と陸続きになっているボズロジェーニエ島が、カザフ側の対岸3キロ程度にまで接近していることについての懸念も語った。【服部正法】

 アラル海の環境を調査してきた石田紀郎・市民環境研究所代表(元京大大学院教授)の話 住民たちがアラリスクなどの町に移住したとしても、仕事を得るのは簡単ではない。都市部の最下層に組み込まれるのではないか。「難民」というより「棄民」と言える。

 ▽ことば(アラル海縮小) アラル海には、天山山脈に発するシルダリア川(カ
ザフスタン側)、パミール高原に発するアムダリア川(ウズベキスタン側)の二つの大河が流入。旧ソ連は1960年代、中央アジアの乾燥地帯で綿花などの農業生産を高めようと、両河川の水を運河などから大量に取った。その結果、アラル海の水量は急激に減少し、干上がっていった。「20世紀最大の環境破壊」とも指摘される。

(毎日新聞) - 11月24日10時8分更新

文化財専門家の養成機関センター開所式

2005年11月15日 | 中央アジア
 アフガニスタンのバーミヤン渓谷で14日、同国初の本格的な文化財専門家の養成機関となる「バーミヤン教育文化センター」の開所式があった。国際的な遺跡調査の拠点としても活用され、世界遺産指定の「渓谷の景観」も一望できる。アクバリ副州知事が「ここを拠点に世界にアフガニスタンの文化を発信したい」とあいさつ。

(毎日新聞) - 11月14日20時44分更新

戦禍で荒廃したアフガニスタンのカブールに五つ星ホテル

2005年11月09日 | 中央アジア
 [カブール 8日 ロイター] アフガニスタンのカブールに同国初の五つ星ホテルが作られ、その開館式にハミド・カルザイ大統領が病を押して出席した。

 カブール・セレナ・ホテルは起業家を支援する国際開発エージェンシー、アガ・カーン経済開発基金によって3650万ドル(約43億円)の費用をかけて建設された。

 大統領は開館式で「ひどいインフルエンザにかかってしまい今日明日は家で安静にしていなければならなかったのですが」とコメント。

 全177室の3階建てのホテルは、戦禍で荒廃した首都カブールの中心地にあり、厳重に警備され要塞化された大統領官邸のすぐそばに建設された。

 ホテルには大きなスイミングプール、ヘルスクラブ、ケーキショップ、レストラン2店が入っている。料金は一泊250~1200ドル(2万9000~14万円)。カブールにおける公務員の平均月給は20ドル(2万3000円)だ。

 外国人観光客、地元の高官、外交官を対象にしたカブール・セレナ・ホテルは旧カブール・・ホテルの跡地に建設された。同ホテルは戦前、地元アフガニスタン人が結婚式場に好んで使用したホテルだった。

 1979年、アドルフ・ダブス米国大使がイスラム部増組織と親ソ連の警備兵との銃撃戦に巻き込まれ同ホテルの一室で謎の死を遂げている。

エキサイト世界びっくりニュース(2005年11月09日 17時37分)