勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

私的歴史上初

2006-04-07 | 映画のお喋り
ほぼ映画中毒だ。
映画のせいで読書量が画期的に減ってる。
これもみなDVDなるものが発明されちゃったからだ。
こんなに手軽に映画が、しかも半額レンタルだと本の10分の1くらいの価格で見られる。
本は高すぎるぞ!!

このブログの映画のお喋りで、映画館で見た映画の感想は書かないことにしている。
DVDがレンタルされてからしばらくして、改めて見直して書く。(ネタバレ多数だから)
と同時に、あまりにも趣味に合わなかった映画の悪口も書かないようにしている。
それを見て感動した人に悪いような気がするからだ。

でも時が経つに連れ、ブログに書いた映画は鮮明に覚えてるのに、書かなかった映画の記憶は薄らいでいることに気付いた。
見た映画の題名は書きとめてあるが、感想までは書いてない。
感想を文にするのとしないのでは、こんなにも記憶に差がつくものらしい。
そこで思い切って、今日はこの映画について書いてしまおう。

《オペラ座の怪人》

高いお金を払って見に行くほど懐に余裕はないので、もちろん舞台は未見。
原作も未読と言う状態。
つまり有名だけど内容はまったく知らない話を、半額レンタルで体験しちゃおうと言う魂胆だ。
ミュージカルだという知識はもちろんある。
私がミュージカルをあまり好まないということも自覚してる。
この映画を好きになる要素は殆どないとわかっていて借りてみた。

導入部分はモノクロで、静かな幕開けだ。
洋画DVDを見たことがある人なら誰でも知っていると思うが、台詞の音量は普通のTVより小さい。
当然私は音量を通常より上げて映画を見始めた。
話題になったスワロフスキーのシャンデリアのシーンになった。
この後、私はこの映画をレンタルして、自宅で見ようとしたことを後悔することになる。

スワロのシャンデリアは知らなくても、この音楽なら誰でも聴いたことがあるはずという例のあれ、タリラリラ~ン!タラリラり~ン!が、突如大音響で鳴り響いたのだ。
映画としての見せ場とも言うべきシーンで、驚いた母は両手で耳を塞ぎ、私はひっくり返りそうになりながら、慌てて音量を思い切り絞る。
以来耳の痛さと後悔で、私はこのテーマモチーフに殺意すら抱くようになってしまった。

そこからは坂を転がり落ちていくような状態だ。
ミュージカルだと知ってはいたが、全編台詞が(殆ど)なく、音楽ばかりだとは聞いていない。
音楽と台詞が交互に来るのがミュージカルじゃないの?
しかも同じモチーフを延々繰り返すだけの、オペラとは名ばかりのポップス系の音楽も気に入らない。
こうなったらもう映画を見てるというより、好きでもないミュージシャンのライヴに、無理矢理連れて行かれた人状態だ。

私はこれまで様々な映画を見て来た。
自分で失敗したなと言う映画も見た。
見ようと思った限りは最後まで見るというポリシーの下、すべて(面白くなくても)最後まで見届けてきた。
だがこの日、私は史上初の試みに手を染めた。
映画開始から30分過ぎ、早送りを始めたのだ!!!

途中、Phantom(怪人)の生い立ちの説明があったので、そこはちゃんと見た。
そこでさらに腹が立った。
醜い顔のせいでサーカスの見世物にされていたファントムを助けたのは、マダム・ナントカ(名前記憶になし)じゃないか。
それなのに彼はマダムを無視して、クリスティーヌに執着。
結局愛とか、人の優しさとかより、あんたは若さと美貌を選んだんかいっ!
クリスティーヌにいたっては、「音楽の天使」とか崇めていたくせに、初恋の子爵が現れ、ファントムの仮面を取った顔を見たとたん、「キャー、キモイ」だ。
結局孤独を慰めてくれた音楽の師匠より、金持ってる貴族がいいんかいっ!

それでもラストに至る盛り上がりシーンで早送りを止め、最後まで見ることにした。
この辺はそれほど悪くない。
最初の驚きは、映画館で見なかったせいなのでカウントしないとして、それでもファントムが現れてからここまで、長すぎるとしか言いようがない。
それも歌ばかり歌っているせいだ。
「グッドウィルハンティング」のミニー・ドライヴァーがお笑い役を引き受けたお陰で、どうにか見ていられる感じ。

この映画を見て感動された方、ホントにごめんなさい。
先ほども書いたのだが、音楽と言うのはその人の感性次第なのだ。
私にはこの映画、というより、音楽が合わなかったのだ。
映画の作り方の合わなかったが。すごく面白かったフォーン・ブースの監督なのに・・・。

字幕にずっとファントムという言葉が繰り返される。
主役の名前(あだ名)なのだから当たり前だが。
それを見ているうち、恋に狂ったファントム(亡霊)の姿を歌うB'zの『LOVE PHANTOM』が無性に聞きたくなってしまった。
当然これを書いている間のBGMは『LOVE PHANTOM』
口直しといっては、余りに失礼だろうか。

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