ブログ あさふれ

朝日新聞読者の皆様へ「あさひふれんど千葉」が地域に密着した情報をお届け!

人&ライフ 渡辺修さん

2006年02月02日 | コラム
 水墨画に魅せられ7年、今月9日に初めての個展を開く。気が乗ると一日に何枚も仕上げることもあり、年間では300枚を下らない作品を描く。しかし「趣味ですし、まさか個展を開くことになるなんて思いもしませんでした」と意外にも控えめなコメント。好きで描いている内にどんどん溜まっていったという作品の一部を広げながら、「元々は中国に興味がありました」と振り返る。背後の書棚には、なるほど中国系の書物が並んでいる。「その関係で山水画が目にとまりまして、やってみようかなと」ときっかけはほんの出来心。だが朝日カルチャーセンターで江屹先生と出会うことによりその奥の深さに触れ、また伝統的技巧にこだわらないその指導にだんだんと深みにはまっていった。
 定年退職後は、家族に「3ヶ月できっとアル中」と言われていたということだが「あに図らんやですよ」と気持ちよさそうに笑う。見事に期待に反し、いたって健康的な日々を送る。「私の毎日の過ごし方は3通りなんです」と説明を始める。1つは水墨画、ふたつ目は家庭菜園、そして3つ目は雑事。それも半日単位で、その日の天気や気分で組み合わせるという。ある日は午前中水墨画をやり、午後は畑で野良仕事。又ある日は朝露のついたきゅうりをもぎに行き、午後は買い物という具合だ。「現代版晴耕雨読ですな」と笑う。
 今回の個展に関しては「周囲の方々のお陰で着々と準備が進んでいます。あまり乗り気ではなかった私に『やってみて皆に叱られてみるのもいいんじゃないか』と勧めてくれた友人の言葉にその気になりました」。「人様に見ていただくのも勉強」と考える。また昔の友人、知人にも自作の絵葉書で通知した。会場での久々の再会も楽しみにしている。(個展は画廊ジュライ、14日まで)
    文 やまもとみどり

最新の画像もっと見る