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中高年「最新インフルエンザが目前に」

2006年02月02日 | コラム
以前も同様のテーマで書いたので、またかと思われるかもしれないが、新型インフルエンザウイルスの出現の危機が一段と高まった。
不思議なことに日本ではあまり危機感が感じられないが、今。全世界の人々がテロと新型インフルエンザの流行を最大の恐怖としているのだ。
 二十世紀に入ってからでも、人類はスペインかぜ(一九一八年)、アジアかぜ(一九五七年)、香港かぜ(一九六八年)、ソ連かぜ(一九七七年)と数回の新型インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)に見舞われている。
 そしてスペインかぜでは数千万人、アジアかぜと香港かぜでは数百万人が死亡したと推定されている。しかし、これらはいずれも弱毒型(低病原性)鳥インフルエンザウイルスに由来するものだったのに対し、現在、問題になっているのは強毒型(高病原性)鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)由来の新型インフルエンザなのだ。
 そして、もし、この新型インフルエンザが流行すると、五億人が死亡するという試算もある。これまでの新型インフルエンザとは桁が違うのだ。
 新型のインフルエンザウイルスは、鳥インフルエンザウイルスとヒトインフルエンザウイルスが融合して出現する。とくに豚の体内で融合するケースが多いとされているが、ヒトがインフルエンザにかかっている間に鳥インフルエンザウイルスに感染すると融合の効率が高まる。
 そこで、各国とも鳥インフルエンザウイルスがヒトに感染しないよう必死の防御対策を講じてきたのだが、強毒型の鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染が中国奥地からシベリアを経由して中央ロシア、カザフスタン、トルコ、ルーマニア、クロアチア、クウェートと西進し、ついに内戦状態に陥っているイラクにまで到達した。イラクにはWHOの検査官も危険で立ち入ることが出来ない。
 そして、ウイルスの遺伝子を解析した結果では、日を追って鳥型インフルエンザウイルスがヒト型インフルエンザウイルスに姿を変えつつあるという。まだ、完全にヒト型インフルエンザウイルスにはなっていないが、なるのは時間の問題だとされているのだ。
 このため、アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリア、EUなどの先進諸国は首相、副大統領などをトップとした対策本部を設けており、発展途上国も乏しいながら国家予算をすべて注ぎ込んでもいいという覚悟で対策を進めている。(ヘルシスト編集部)
遅ればせながら日本もやっと内閣府に対策本会議が設けられたが、厚労省、外務省、農水省などが独自の対策本部を設けており、いざという時にどこまで統一した対策がとれるのかどうか心配されている。
国を動かすのは国民の危機感と強い要望だが、まだ日本は国も国民の間にも危機感が薄い。狼少年になることを願いながら、再度、警告を発した次第だ。
(ヘルシスト編集部・鏑木長夫)


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