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人&ライフ 佐藤まりさん

2006年10月19日 | コラム
 「親業インストラクター」とは、米国臨床心理学者トマス・ゴードンの提唱する「親業訓練」の資格取得者だ。幼稚園や学校、病院などで、家庭教育や人間関係に関わる講演、指導などを行う。
 佐藤さんの親業講座受講もある講演会がきっかけだった。8年ほど前になる。当時13歳の長女、10歳の長男、そして5歳の次女と子育ての真っ只中だった。「子供たちとの関係に悩んでいた」という。何を悩んでいたのか。子供たちに目立って問題があったわけではない。にもかかわらず「思い通りにいかない」と悶々とする日々を送っていた。
「人は親になる勉強をせずに親になってしまいます」
誰しも自分自身の価値観に基づいて子育てをする。成功もあれば失敗もあるだろう。しかし佐藤さんは「納得のいく」子育てを求めた。改めて真摯に子供と向き合ったとき、自身の危うさに気づいた。実母にとって「育てやすい子」であったという佐藤さん。胸の内を振り返ればそんな母への「思い」は「恨み」になり、心の奥底に巣食っていた。同じ事をしているのではないか。不安と焦りの中で講演会に出向いたのだった。
親業訓練の基本方法は3つ。「聞く」「話す」「対立を解く」。自問自答する。「子供の気持ちを聞くこと」はできていただろうか。自分の思いを語ってばかりではなかったか。これまでを振り返り、自身の「親業」を一から見直す決心をしたのだった。
受講を始めて、「家の中が劇的に変わりました」。佐藤さん自身も変わった。自信が持てず不安で仕方のなかった日々が「自分を好きになり、家族と分かり合える喜びを実感する」毎日になったのだ。
「少しでも、同じ悩みを持つ方々のお手伝いが出来ればと思っています」。緑区在住。
   文 やまもとみどり    

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