あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

2007-01-14 | Weblog
今テレビで話題のバラバラ殺人事件ですが,事件の詳細はよくわかりませんが,歯科医一家のほうは「お兄ちゃんには夢がないね」と言われて殺したとか。


みんな,『夢』なんてあるんですかね?


司法試験に合格したとき,周りから『夢がかなってよかったね』とよく言われました。

しかし,僕は大学に入るときも特に司法試験を意識して法学部に入ったわけでもないし,弁護士を目指して司法試験を始めたのも,どちらかと言うとサラリーマンにはいやだという消極的な理由だったし,法律事務所で働くようになってようやく,トラブルを抱えてひどい顔をしてきた人が解決後笑顔で帰っていくのを見て,こういう仕事がしたいなあとおもうようになった程度です。

『夢』というものをあらかじめもっていたわけでもなく,その時その時に自分が進むべきと考えた方向に進んで来ただけで,司法試験合格や弁護士になることが別に夢というものではありませんでした。

あと,よく言われたのが,試験になかなか受からなかったときに,『そんなに苦労しなくてもほかに道はあるのだろうに』などともよく言われましたが,僕自身は自分のやりたいことをやっていただけで,別に苦労したという感覚はありませんでした。夢をあきらめず努力して頑張ったというよりも,いろいろ考えて,続けたほうが得策だな,と思って受験を続けただけです。


また,司法試験に受かってからも,『どういう弁護士になりたいのか』と聞かれても,『これこれこういう事件がやりたい』と言うものはなく,先ほど述べたように『トラブルを抱えてひどい顔をしてきた人が解決後笑顔で帰って行くのを見れたらいいな』と言う程度の理由しかないので,面接のときなど困ってしまいました。


このように,夢をあげてそれを目指すという生き方ではありませんでしたので,いまいち夢というものを大々的にあげることに胡散臭さを感じてしまいます。

むしろ,夢なんていうものをあげたがる人は,あんまり今の自分に自信がないので,今の自分は本当の自分じゃないと現実逃避し,夢という抽象的なものにすがりたがっているだけではないかと思ってしまうくらいです。

夢がないくらいのほうが自由に生きれていいのではないかという感じさえします。
夢があると,かなった時や,かなわなかったことが確定した時に,気力がうせてしまうのではないでしょうか。



夢なんかなくても,日々その時々で,自分の思うところに従い,自分にまじめに生きていくだけでも,それなりに楽しいと思うのですが,こんな考え方は少数派ですかね?