法律相談

弁護修習のひとつとして法律相談の同席があります。

法律相談とは，３０分ないし１時間で予約を取り，その場で事情を聞き，法的アドバイスを受けるものです。
なかには事件の依頼に至るものもありますが，ほとんどはその場でアドバイスしておしまいになります。

僕は結構この法律相談を結構興味を持ってやっています。

法律相談では，事前に予約を受ける際に大体の内容を聞くこともたまにはありますが，基本的にあらかじめ予備知識なしに相談に入り，３０分ないし１時間という時間で，事情を聞き，問題点を探り，ある程度の回答を与えなくてはなりません。

そのため，いろいろ調べて答える，ということはできず，自分の頭の中にある法律情報を総動員し答えを出すので，緊張感があります。
相談者は自分が聞きたいことをうまく話せないの普通なので，いろんな角度からたずねることにより問題点を引き出す過程もおもしろいです。
悩み事を抱えて困った顔をしてきた相談者が，解決への道筋を得て，いい顔になって帰っていくのにもやりがいを感じます。

また，弁護士によって相談の受け方も違うので，複数の弁護士の法律相談に立ち会うと，横で聞いていてたいへん勉強になります。


ただ，冒頭に書いたように，事件の依頼に結びつくことは少ないので，経営的にそんなに多く相談を入れることはできないのが実情です。

なぜ法律相談が事件の依頼に結びつかないのかはまた別の機会に書くとして，多くの修習生が訴状や準備書面などの起案に関心の重点があるのと違い，僕はすすんで法律相談に臨むのです