あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

エリートと非エリート

2006-04-20 | Weblog
修習も本格的になってきました。

研修所の科目は,大きく5つに分かれます。
『民事裁判』『刑事裁判』『検察』『民事弁護』『刑事弁護』です。このほかに選択科目があります。
このうち,『民事裁判』『刑事裁判』は裁判官,『検察』は検察官,『民事弁護』『刑事弁護』は弁護士が教官となります。

教官となる裁判官・検察官は,いわばエリート中のエリートです。
講義初日の自己紹介での過去の経歴の話には,だだ,ははーっつと頭を下げるしかありません。研修所の教官になることは,裁判所や検察庁のなかでもエリートコースのひとつのようです。

でも,さすがにそれだけのことはあって,講義の内容はいずれもすばらしく,講義を聞いているだけでも,研修所に来た価値があったと思えるくらいです。



『ブラックジャックによろしく』という漫画の中で,一人ひとりの患者に一生懸命になる主人公の研修医に対して,教授が「君が救えるのは君が出会った患者だけだ」「私は既に私の研究成果で数百万人の患者を救ったよ」というやり取りがあります。

これは臨床より研究を優先させる医学部教授に対する皮肉の趣旨で書かれているの
だとおもいますが,僕は医者がひとりひとりに一生懸命になることも必要だし,研究も大事だと考えています。



司法研修所の教官は裁判の現場にかかわってきて,今後また現場に戻っていくので,これと同列に論ずることはできませんが,裁判官や検察官や弁護士にも,エリートとして全体を作り上げていく人間とひとりひとりにかかわる人間両方とも必要だと思っています。

ただ,エリートが全体の利益の名目に自分たちの利益を図ってはならないし,非エリートが自分たちの満足のもとに向上心をなくしてしまってはならないのでしょう。

結局は,エリートはエリートとして,非エリートは非エリートとして,ともにプロフェッショナルでなければならないということだろうと思います。


僕は当然非エリートなので,非エリートなりのプロフェッショナルを目指すべく,がんばっていきたいと思います。



それにしても,昨日の飲み会での教官のハイテンションぶりにはびっくりしました。飲み会でも,エリート(?)でした