あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

修習科目とジェネラリスト

2006-04-09 | Weblog
司法修習開始前の事前課題に奮闘中です

司法修習の科目は,主に民事裁判・刑事裁判・検察・民事弁護・刑事弁護の5科目に分かれます。つまり,民事事件・刑事事件それぞれにおいて,裁判官・検察官・弁護士がすべきことを一通り学ぶわけです。

もっとも,修習期間は1年4ヶ月しかないので,結局これだけでは使い物にならず,それぞれ,裁判官・検察官・弁護士になってからも研修を受けたりします。

だったら,それぞれの志望にあわせて,それだけを1年4ヶ月やったほうがいいんじゃないかという意見が考えられます。現に,ロースクールの卒業生を対象とした新しい司法修習では,それぞれの期間を短縮し,最後に自分の志望の修習を余分に行う制度になっているようです。



世の中でも,「ジェネラリストが求められた時代は終わった。今はスペシャリストが求められる時代だ」「学校の勉強なんかするのは無駄だ。成功する人はみんな特技を身につけている」「平凡な仕事はいやだ。才能を生かした特別な仕事をしたい」などと言われることがあります。

確かに,スペシャリストを目指し,中には成功する人はいるでしょう。
また,成功しなくても,ひとつのことをがんばった人は,ほかの道でもがんばれるなどということもよく言われますが,これもその通りでしょう。

でも,僕はジェネラリストでもいいんじゃないかと思っています。
スペシャリストは,成功したときはすごいでしょうが,失敗したときは応用が利かないおそれがあります。ジェネラリストならば多様な視点からものを見ることができ,ひとつの方法がダメでもあまり問題はありません。

自分らしく生きるというのは,何も自分を貫き通すことだけではありません。
浅くてもいいから,いろんなことにふれ,さまざまなものの見方を身につければ,周りの条件に左右されずに,その都度自分で判断して行動することができます。



そういう意味では,司法修習も,短い時間であっても,民事・刑事事件の双方につき,裁判官・検察官・弁護士それぞれの立場からの事件の見方を一通り学ぶことができ,意義があるものといえるでしょう。


とすると,事前課題も全科目コンスタントにやるべきなんでしょうが,苦手の刑事系科目を後回しにしてしまいました

修習開始まであと一週間。ちょっとやばくなってきました。