怪病は「コントロール」できたのか

2002年の暮れごろに広州をフラフラし、2003年の春に北京にいた男はまだ生きています。大丈夫です。

死亡者が昨日から5人増えて24名(感染117名)、退院5名となりました。着々と増えていますが、どうしましょうか。死亡率は脅威の20%、特効薬もなしで、現状は抗生剤に頼るしかないと早くもお手上げ感ありです。

四川省は変種の可能性を示唆しています。感染速度と感染者の数が異常であることから毒性が強まっていると見ているようですが、患者には豚を生業にしている農民が多く、彼らの治療の遅れが死亡率を押し上げる一因になっていると言いたげです。

香港の専門家はそうではないと言いたいが、口止めされているのか奥歯に物が挟まったかのような曖昧な物言いながら、過去に見られた連鎖球菌とは違うことを匂わせています。

効果的な治療薬が無いのに、どうやって5人が退院できたのかがよく分かりませんし、豚連鎖球菌なら死体に黒い斑点が現れるのかも不明。当局が「既に豚に対してエサに混ぜた抗生剤による予防措置を取っており、問題ない」というのなら、どうして今週になって初めてこのニュースが出てきたんでしょうかね。
 四川「怪病」 有効な治療方法はある
http://news.sohu.com/20050727/n226458491.shtml

なんか素人さんが豚小屋洗浄してますけど。

1998年に長江下流域で豚連鎖球菌が人間、家畜の両方に爆発的に感染した際に、専門家として派遣されていた、上海市公共衛生中心副主任で復旦大学盧洪洲副教授は「既に治療方法はある。あそこの医者は連鎖球菌について知らないんだ」。豚連鎖球菌についての経験もあり、研究も国際水準にあると力強く語っています。そんな事件は初耳ですが、私が知らないだけですか?

「当初(当局発表で6月24日)は伝染病の症状とは分からず、治療の困難な病気として治療していたところ、7月15日になって人が亡くなり始め、資陽市疾病防控中心が関心を持ち、伝染病との疑いを持つようになった」

一応の説明は付いていますが、そうするとその間ずっと伝染病は野放しになっていた事になります。全然言い訳になってませんが。現場の医者のレベルが低いんだ!ということですか。

ところで、記者が普通に取材しているみたいなんですが、もうコントロールできているんでしょうか。さすが国際水準は違いますね。外交部もタイミングよく夏休みのようですし、中央の発表を待ちます。


追記(20:29):
香港文匯報からです。()感染し殺処分→埋葬されたブタを掘り返し、売っていた商人3人が拘束されました。また勝手なブタのを禁じる通達を出したようです。目下のところ、処理の途中で感染した例しか見られないため、これを禁じれば大丈夫だという安全宣言のつもりでしょうが、中国の出す「安全宣言」ほど不安なものはありません。

「大多数の中国人はそういった場に接することは無く、健康なブタは食べてよい」なんてお達しを出されて、はいそうですかと食べる人なんていますかね。
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